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オ-ソンを終えての戯言

どうもまさやんです。
2018年11月にO’Lifeのメンバーが主催となりオーソンというアイデアソン/ハッカソンを開催しました。

今回は同じくオーソンの主催であるO’Lifeのメンバー羽田さん、我堂さんがオーソンを終えて話した内容を一部星野が編集しました。
(完全なる内輪ネタです。羽田さんと我堂さんと星野がただ褒められたいと面白おかしくオーソンの話をし、星野が真面目な顔して編集しただけです。知らない人はスルーしてください。)

羽田さん
典型的な大規模製造業の組織の中で、もがく毎日を過ごす会社員。かっこよく「artとscienceとdesignとtechnologyの融合的な活動」をしているという自己紹介をするが、実際には単純なプロテインコンピュータの欲望にのみ従う生化学アルゴリズムによって本能的にしか動けないという情けなさ。

我堂さん
大阪府出身。みんなが当たり前にできることはできないが、みんなができないことはできるかもしれない。音楽とアートに生きるはずだったが、追求した結果、対極のビジネスマンに。

オーソンとは?

オーソン2018とはこちらからお声掛けさせていただいたビジネスパーソンやクリエイター、アーティストやエンジニア、そして研究者や芸人など多種多様な方々が一堂に会し、その場で結成したチームで、「Being instinctive -本能に生きる-」をテーマにクレイジーでくだらない最高のサービスアイデアや商品コンセプト、アートを創り出すイベントでした。

他のハッカソンやアイデアソンと異なるところは徹底的に心理的安全性にこだわり設計されました。

オーソンの審査基準


とよくあるイベントでは、門前払いされるようなアイデアが称賛されるイベントでした。また、参加者には予め、今回のイベントで受賞してもなんの価値もありませんとお伝えしていました。

オーソンを終わってみて

羽田
審査員の一人であったEDGEofのコミュニケーションビルダーの柳原暁さんがね、その日のうちにFacebookにこう投稿されていたじゃないですか、
「初対面のメンバーが開始すぐに笑い転げながらハッカソンをやる姿にこんな形式もあるんだと感心した1日でした。安心、安全が担保された上での大人のアイデアは素晴らしくも、とてつもなくしょうもないなと。」

あれは本当に嬉しかったですよね。
本物のプロに最高の賛辞を頂いたなって思いましたね。

我堂
最初はね、働き方とかああいったイベントに憤ったところから始まったんですよ。議論ばっかりしてもなにも始まらないし、その後集まることもないし、そもそもそういったイベントって自分たちで動いていこうというものではないじゃないですか。

本来は自分が動こうとするときにそれらを活用して、状況を変化させたりするために参加するのがいいんじゃないですかね。
参加する目的が明らかになってて参加するべきものなはずなのに、イベントとかに参加する際にこういうこと知ってる人いるかなーって参加するんじゃなくて、参加すること自体を正当化するための会になってしまっているなーって。
それのアンチテーゼとしてオーソンがあったんですよ。

1チーム、ナイスミドル達のチームがあって、発表が結局みんな褒められたい褒められたいって話でしょうっていう。
世の中あれだけ小難しい言葉を羅列して、なんかこういい感じで言っているけど、本音でいうと褒められたいってことでしょうって。
それを彼らがかっこいいことをせずに、あえてかっこ悪くつくったのはいいなぁと思ってたんですよ。

羽田
プレゼンのスタイルもホント独特でしたよね。
自分がいかに「型にはまらないという型」にはまっちゃってたなっていうのを実感しましたね。
他のチームを思い返しても、プレゼンのバリエーションがすごいあって驚いた。
むちゃくちゃ感動したんですよ。

参加者がみんなでルールを作っていったイベント

我堂
でね、誰かに何かルールを決められたわけじゃないのに、運営じゃなくて参加者が後からみんなでルールを作っていた感じ。

羽田
確かにみんなで作り上げたし、みんなから役割(これも思い込みですが)を超えて自発的に作り上げてきましたよね。
初対面の人たちが上下とか、フラットとか関係性という概念でもなくて、子供達がなにか独自の遊びを作るときにその瞬間瞬間でなにかを作り出すことに近い感じがありますよね。

我堂
普通にこう決められたルールじゃ楽しくなくなってきて、飽きたらもうみんなでいろんなルール追加していって新しい遊びを作ってたりするのと近い感じですよね。

羽田
わかりますねー。
あるチームが面白く盛り上がっているときに、みんなでなんか楽しそうだぞって見に行くって普通ないでしょ。一応競い合っているチームなのに。それくらい参加者が楽しんで参加してくれたっていうね。

我堂
そうそう、見に行ったら実は撮影されてて、知らない間に被験者にされてたっていう(笑)

あとよくこう組織とかできっちり運営とかすると、片付け誰がやってないですとか、あの人だけしんどい仕事、やりたくない仕事やってますとかありがちじゃないですか。
今回、運営も参加者も審査員も自然とみんな動いてましたからね。

羽田
僕も全然詳しくはないんですが、稲盛さんのアメーバ経営とかの話があるじゃないですか。
なんかそういう感じに近いものがあって、みんなで汚れた机拭いたりとか、わざわざ次の日に他の参加者の忘れ物を届けに行った長安くんとか、自分が運営とか参加者とか決まり切った役割や存在だなんて絶対思ってないし、全体をすべての役割をつけずにみんなでやったというのが、美しいなと思ってて。

そもそもアイデアソン/ハッカソンで参加者からお金取るってなかなかないじゃないですか。
通常はスポンサーがついているっていうこともあるんですけど。
それでも、今回参加費を払って、さらに休日の時間を丸一日つかって多くの参加者が来てくれたって、これ相当なことだと思いますよ。
他にも発表だけ参加したいとか、2次会だけ来たいとか、年末に差し掛かるすごく忙しいタイミングにもかかわらず顔だしてくれた方もいましたしね。

審査員の古谷先生とか途中から審査員降りて、参加費払って参加者として出てましたからね。

「くだらない」から入ることで、もっと面白いことができる

羽田
参加者の方にも日頃、会社のテクノロジーでなにかしたいという思いがあって、オフィスで働いているときにも同じように考えていると思うんですけど、会社の人とか、それこそデザインファームの人とかとアイデア出ししたって絶対いかないですよね。
事業化とか、チャレンジとかそれ自体が目標みたいになっちゃって目的が入れ替わってしまう。
本当に内から出るものを出しにくい。

じゃあ内からから出たアイディアが、うまく行くのかってのはそうではなく、会社でも”アウトプットとして”出たアイデアがそのまま次のステップへいくわけではないじゃないですか。

その元のアイデアの種の筋の良さとかクオリティは、個人の経験からするとオーソンの方が高いと思うんですよね。
「くだらない」から入るけどそこから各々の組織の論理に則ってうまく変化させると、会社で真面目にロジックに落とし込めば、すごくポテンシャルあるやつがあって、今回の参加者でもアイデアを持ち帰って会社での仕事に活かしてくれた人もいるでしょうし。
そんな可能性はすごくあったなぁと感じますね。

今回エンジニアのチームで参加した方たちも紹介しておくと、もともと彼らはガジェットレベルではすでにいろいろ作っており、テクノロジーという魔法が使える人たちだとおもうんですけど、「面白い」、「くだらない」からスタートすることによってもっと面白いことができると思ってて、いい”原石”ができるんじゃないかと思いますね。

こうやって得られた原石の中でも見た目は汚いかもしれないけど、参加者はビジネスをバリバリやられている方たちなので原石の磨き方はもう持っている人たちですし、素晴らしいアイディアが出てくるそういう原石を出すいいハッカソンというか、場だったんじゃないかなと思います。

まず、見えてるところまでいきましょう

我堂
そう、なんかね。
最近多分みんなブレストしすぎなんですよね、新規とかやるときにね。
で、動く前に結構詰めようとしちゃうけど、オーソンではみんな考えてもくだらんからとりあえずやってみようで、そもそものハードルが低いから、みんななんかものを作っていた気がして。

ビジコンとかではみんな真面目だからちゃんと書いてくるけど、こんな企画書通りにうまくいかないし。
思いつきでとりあえずやってみようかではじめて、あかんかったなやっぱりって。
今回の場ではどのチームもそれを繰り返してたなと思って。

羽田
いまの日本で、ここ20年くらいの優秀さって、センター試験を首尾よく通ったって人のマインドだと、いきなり全科目で平均点以上取らなきゃいけないし、変化するときにすごい怖くて、固執しちゃうし、ビジコンとかでもいきなり最高到達点目指しちゃうし。
まず、階段一歩目じゃないですか、まず見えてるところまでいきましょうというのは今回よかったですよね。

みんな同じやり方、考え方でやってる

羽田
あとは新規事業計画って、その目指しているところで未来像みたいなのは書くわけですね。

その未来像なんてどこ行ったって同じだし、例えば展示会とかいくじゃないですか、A社の20年後のコンセプト、B社、C社、みんな同じじゃないですか。みんな同じやり方、考え方でやってるから。そしてそれでお金儲けをしている悪い奴らがいるから(笑).

でもオーソンみたいな形のほうがが絶対違うものが出来上がるじゃないですか。
みんなそのへんにハマってて横並びにもなるし思考停止にもなって、だから新規事業ができないとか、極端な話日本が停滞するんじゃないかもしれないなって思うんですよね。

我々のやり方もデザインシンキングとかって言えなくもないと思うんですよね。
あれをやっている方もいるんだけど、今のデザインシンキングとか、アートシンキングとかって力を出す要素にはなっているんだけど、パッケージ化とかフレームワークにだけ着目されていて、なんかアウトプットはでるけど要素がインテグレートされていないし、それは絵にしかならないわけじゃないですか。
だからいイキイキしたものにならないなって感じていて、だからオーソンはイキイキしたものができる場にしたいなって思ってたんですよね。

どうせくだらないイベントでしょって思ってきてる

我堂
あとね、くだらないことにしたのがよかったなって思ってて、みんなどうせくだらないイベントでしょって思ってきてるわけじゃないですか。
だからこの人達はくだらないことを言っても大丈夫な人たちなんだという、心理的安全性が最初から担保されてて、〇〇シンキングとかだとなんかかっこいいこと言わないといけないというのがあるじゃないですか。なんかおしゃれな服着てかないといけないとか、オーソンはこんだけくだらないんだからスウェットにサンダルでいいんじゃない、みたいなね。
そのへんはね、カッコつけなくていいっていうのはありましたね。

羽田
あったあった(笑)、変なマウントとかもしなくていいし。
敬語禁止っていうルールもよかったですよね。

発表になったときもある程度定型文みたいなのは決まっているじゃないですか。
敬語が禁止になると、それが外されると何もできなくなる、3歳児以下の文法しかつかえなくなるっていうのは、あれめちゃくちゃ面白くないですか。いきなり「宮郷だ」みたいに(笑).
そんなボキャブラリーなくなるんだみたいな、みんなカタコトで宇多田ヒカルみたいになるんだねって(笑)

我堂
あとね、くだらないけどエンジニアのチームみてて思ったのが、あんだけ金かけて、くだらない画像集めて、そこからしょうもないノウハウが生まれてとかすごい語ってたけど何もいやらしさ感じなかった。

羽田
心配してたのは、先ほど紹介したハイパーエンジニアのチームは、信頼する星野さんが紹介した上で参加してくれたので大丈夫だと思ってはいたんですが、ああゆう方たちって結構面白いかとかつまんないとかすごいはっきりしてると思うし、事業開発やアーティストの人たちとは表現は違うと思うんですけど、彼らの様子を伺うと、つまんなくなかったかな、って不安に思ってたんですよね。
でも多分、満足してくれてたんじゃないかと思うんですよね。
あれ、「意味わかんなかったよね」とか、「楽しかったけど他にもあるしね」、っていうのは気にはしていたんですけど。
なんか一番準備も含めて真剣にやってくれたチームだったし。
それでも不安だったんですよね。
しっかりやってしっかりとしたアウトプットとかも出したかったかもしれなかったし、急いで企画したので結局、準備とかサポートとかなかったしな、と思ってましたし、でも結果そんなことなくて純粋に楽しんでくれてましたよね。

我堂
私もずっとチームで集中してたからもっと内輪ノリなのかなって思ってて、でも全然周りの人達とすごい仲良くするし、めっちゃいい子やんて。

めちゃくちゃ固定概念の塊だったなって気付かされました

羽田
やっぱりデジタルネイティブとかミレニアル世代とかっていうバイアスは自分の中に絶対あるんですよね。
それが全部剥がれて、やっぱりそういう風に見てた自分がいるんだなってのもあるし、自分がかなりオーソンでめちゃくちゃ固定概念の塊だったなって気付かされましたよね。

我堂
私もすごい内輪ノリですごいガーッとやるタイプだなて思ってたんですけど、全然違うなって。

羽田
自分が関わる仕事でも事業開発とかイノベーションとかって、そう思うからそれをできにくくしてるんだなって改めて思ったんですよね.

我堂
こういう形じゃないといけない、みんなに共感されることを言わないといけないとか、

羽田
絶対に予定調和になるだけじゃないですか。
だからみんな型にハマりすぎているなって思うこともありますし、それでビジネスにお金が入る人もいるから、どんどんループがかかってて、型にハマるのに拍車がかかる。
その上、それを加速させるデザインシンキングとかいろんなワークショップとかありますよね。

本当に本質を考えるとそういったものに結構長所短所あると思うんですよね。
勝ち負けではないと思うんですけど、オーソンが勝っているところもあると思いますし、そのへんは持っているんじゃないかなっていうところはありますね。

今の時点ではかなり人を選ぶイベント

羽田
あと"くだらないこと"がそのような型を崩すポテンシャルはすごいあるなと(笑)

我堂
そうそう、くだらないことを全面に押し出していたからそれがフィルターにもなっていて興味ない人は全くこなかった。

羽田
逆に来てくれたかたは、こうゆうのも受け入れてくれるんだって思って嬉しかった部分がありますし、自分の中でそうゆう一つの関係性の見方について、ある程度は自信持っていいんじゃないかなって思いましたね。
だから古谷先生とかも審査員として無茶な打診をしてくれた上に柳原さんを紹介してくれて、挙げ句の果てに参加者になり(笑)。
ちょっと無理かなって思っていた現役バリバリの東大生エリートの子も楽しんでくれたし。

我堂
で、やるって決めたら黙々と一生懸命やっていたでしょ彼。
適当にしなかった。

あと、あの場にはあんまりこう実力がない人たち、普段仕事を自分で完結できないとたちが来るとしんどかったんだと思います。
ちゃんと自分で考えられる人じゃないとただただ退屈なことになるんじゃないかと思っていて、

羽田
だから今の時点ではかなり人を選ぶというか、同じように「結果的にみんなが仲良くなる」とかはどのような参加者群でも得られるわけじゃないとは思いますね。
オーソンにしても、逆に言うと少なくとも現時点では選ばれた参加者しか今回のような結果は得られないのかなって思いますね

我堂
ちょっとワンピースのルフィが負けて、2年くらい修行しに行くじゃないですかみんないろんな島に、でまた戻ってきて。
あの感じがあるなと思っていて。
その時にやっぱりまたここに来た時にあいつ面白いなって言われたいから、そのためにスキル付けときますよみたいな感じなのかな。

普段何やってるんですかって誰か聞きました?(笑)

我堂
そこに参加することだけがステータスに今なっちゃってる気がしていて。
コミュニティでもありますよね。

羽田
世の中にもいいイベントももちろんありますが、やっぱりどこどこ会社の誰々さんが主催するから成り立つというイベントもあり、オーソンはそれを超越したものがあると思っているんですよね。
そこを比較してもいいかなと。

我堂
そうそう、あんまりね、会社対会社の感じがなかった。
普段何やってるんですかって誰か聞きました?(笑)
聞いてないですよね?多分。

星野
僕は、いまだに何してるかよくわからん人多いですよ。

羽田
僕も基本的には「この人はこれが好き」ということしか知らないし、興味がない(笑)
星野さんに至っては、会って半年経ってから名刺をもらっていないということに気がつきましたからね(笑).
その方が普段やっていることに勝る好奇心があるってすごいことじゃないですか。
普通は話すことがないから、言うことがないからどこどこ会社の誰々ですとか言わざるえないですけど、別にね、「ゆずでお酒作りたいです」とかだけで成り立ちますからね。

我堂
そうそう、そこでチームで動くとこの人こんなことできるのね、すごいねみたいな。
その延長でポロッと実はこういう仕事をやっててとか、実は某有名キャラクターの番組とか撮っててねとか、あーなるほどみたいな。

固定概念を定期的にぶち壊す場として使いたい

羽田
逆にいまは事業作るのとか会社作るのが目的になりがちじゃないですか。
あのまま(今回のオーソンの流れのまま)でも会社ができるわけじゃないですか。

我堂
だから変にプレゼンはこういう風にしなきゃいけないとか新規事業を作る時はこういう手順を踏んでやらなきゃいけないとか何か固定概念を勝手に作っちゃってるものを定期的にぶち壊す場として使いたい。私は。

羽田
本当にそうですよね。それの良いスキームがあると広がりやすいと思いますね。

今、瞑想とかヨガとかあるじゃないですか。
ちょっと例えが悪いかもしれないですけど、スポーツやる時に筋トレはわかりやすいですよね。
だからヨガって役に立つの?みたな。体をほぐすにはいいですけど、マインドが大事だって。
とはいえそんな時間があったらさ、俺たち野球部だからさ、素振りのほうがいいんじゃないかとか、でも実はマインドフルネスの方がいいんじゃないかみたいなのがいまの状況じゃないですか。

例えが良くないですが、筋トレみたいなそういうバリバリのこともあれば、こっちの方でオーソンみたいなのがあるんだよみたいな、単純に選択肢が増えればいいというわけではないですが、世の中がそういう風になっていくといいかなと思うんですよね。
そういう認知のされ方があるといいんじゃないかなと思うんですよ。

「イノベーションを起こすんだ」と叫びながらイノベーションを起こした人にあまり会ったことない

我堂
楽天の仲山さんがね、

「「イノベーションを起こすんだ」と叫びながらイノベーションを起こした人にあまり会ったことない」

ってFacebookで投稿してて、そうやな!って思って。

羽田
我堂さんはいい意味で分かりやすい、たくさん要職(社長や部長)もやられていると思うんですけど、多分所属する部署関係なくそんな感じになっているじゃないですか。

我堂
関係ない。そもそも私経理だったし。いまだに経理もってるけど。(笑)

羽田
僕は今の会社では、事業化はなくて製品化しか経験ないですけど、研究所でも天才的に商売うまい人とかいたりするし、営業だったら何の苦もなく息を吸うようにビジネスモデル作るような人といるじゃないですか。その上、生産技術にも詳しいとか。

だから、新規事業とかっていう肩書とか組織がある時点で、僕は実は疑っていて、そんな組織がないと活動できない人は事業化なんてできないし、そうゆう感じで呪縛されちゃうから事業化できないという2重の意味があると思ってて、つまり「新規事業の人は新規事業ができない」って。

で、その他の「好奇心ベースで本能的に自分で活動をしている人たち」の中に、なんかまだ可能性があると思うんですよね。
もちろん、そういった新規事業をやっている人たちにもオーソンに参加してほしいと思ってますし、息に抜きというか瞑想とかじゃないけど筋トレばっかやってたって野球勝てるわけじゃないし、

その辺はオーソンを更に良い影響を持つものとする上で僕らが考えるんじゃないですかっていうのもありますけどね。
野球で点取るだけなら、それこそボールを体に当てるとかありますし、とにかく塁にでるとかじゃないですか、新規事業って。
それを、素振りってこうだよって語れる人はいるけど、でもホームランは打てないみたいな人が多いですよね。

我堂

評論家みたいなね。

羽田
そうそう、評論家。
会話が盛り上がるけど、打席立ってみろよみたいな。あの人のスイングはいいよねとか。
あれは「たまたま風が追い風だったから」とか「そういう状況がやっぱりすごい左右しますよね」っていう話はできる人はなかなかいなくて、ほぼビジネスモデルのためのビジネスモデルの話とか人のアイディアとか提案を見て色々言うけど自分で出しさせてみたらさっぱりとかいますよね。

オーソンではみんなが手動いていたし、評論家もいなかったし。
多分、今回と違う場に行っても絶対何か出してくる人たちですよね。

チームビルディングとしてのオーソン

我堂
天才の人って自由にやらせたらすごいものができるんですよ。
私、元ヤクルトのノムさんすごい好きなんですけど、あの人は天才じゃないからすごいデータを取ってすごい努力してるんですよ。
みんなね、自分の特性とかを見て、自分たちのチームの中でちゃんと役割をしてた気がする。
すごいナチュラルに、主張することもなく、誰も決めることもなく、自然にあなたこれやってくださいよとか言わずにこの人天才だから俺こっちだわみたいな。

羽田
僕、今回だとパップル(”P”Appleの表記で製品はPi-Phone)のチームが一番すごいと思ってて、ああまとまるんだって。
あのチームの実は一番ゆっくりご飯を食べてて、そこできっとチームメンバーのこと知り合ってたんだろうし、集中するときは集中してたし、クオエイティ高かったですよね。
松崎さんとかも、普段多分ガチガチなことやってると思うんですけど、こういう路線でもあれだけやれるんだ、ってすごく面白く感じて。
あれだけ人を笑わせられるエンジニアってのはなかなかいないと思うんすよね。

星野
チームビルディングの手法としてはずば抜けてましたよね。

我堂
本当そうそう(笑)
審査員の古谷先生が参加者になったあたりも含めてすごいなって思って。

「デザインされた予定不調和」を実現するいいデザイン

羽田
こんなチームビルディング見たいことないっすよね。
本当にワークショップみたいにするっていうのもやるべきだと思ってて、今世の中に蔓延しているの手法に対するアンチテーゼという思いあるし、これやると世の中ちょっと良くなると思いません?

我堂
良くなると思う。争いがなくなりそうな気がする。
一応コンテンストだけど正直、誰が賞をとってもいいみたいな。
それよりもあははー面白いーみたいな。

羽田
最初に賞にはなんの意味ないですとか、賞を取った方が恥ずかしいとか散々言ってたじゃないですか。

我堂
そうそう(笑)
賞状にも紙切れって書いてありましたし。でも、みんな一生懸命"紙切れ"をを取りに行くみたいな。

羽田
そこは本能みたいなところもあるでしょうね。
結果的にそこまでは考えてなかったですけど、ずっとやってみたかった「デザインされた予定不調和」を実現するいいデザインだったな、と。

我堂
M-1みたいに評価がどうたらこうたらみたいな議論は誰もしてないと思いますし、あの審査員のジャッジどう思うみたいなのは絶対ないよなと思って。
会社だと評価基準みたいなもんでしょ。
自分が動いて自分の周りのことじゃないかな。一番大切にしないといけないのは。人の評価とかより。

羽田
やっぱり、いい意味で崩れてましたし、自ら崩して降りていった人もいますし。

世の中がすごいかっこいい言葉で言ってるけど、それって言ってることはこうだろ?

我堂
あのミドルチームはね。あのクオリティの人たちであんだけサイトも作って準備しておいて、なんにも使わずに発表がコントかよっていう(笑)
技術力もあるし、あれだけ時間かけて、えーっていう。
あれはセンスですね。

彼らは絶対認めないけど、私はあれは世の中がすごいかっこいい言葉で言ってるけど、それって言ってることはこうだろ?こんなしょうもないことだろっていう主張なのかなって思いながら見てました。

羽田
本当に新規の企画とか、多分ビジコンもそうだと思うんですけど、山盛りになっているものってあるじゃないすか。幕の内弁当にもならないくらい全部入れてくる。
その唐揚げ弁当と鮭弁当となんとか弁当と、こんな消化できないくらいね、

でも彼らはやっぱりうまいのはコシヒカリでしょうみたいな。
そんな感じできたじゃないですか。
めっちゃくちゃ美味しい塩漬けにした鮭があるけど、そんなどうでも良くて美味しい白米みたいな。
あれ、めっちゃ面白いですよね。

我堂
結局いろんな言葉とかいろんな形で言ってるけど、これでしょ?みたいな。
子供じゃん、みたいな。
みんな褒められたいんでしょ?っていうのはね、おもしろって思って。

羽田
僕らも「オーソンって他のイベントとは違うね」って褒められたいからやってたみたいなところありますからね(笑)。
差別化病になっているし、みんな褒められたいだけ。

我堂
ださい話でしょ、本当は(笑)

そういうなんだろうな、「のどごしがいい」

我堂
すごいみんなで議論してかっこいいことをやっているイベントもありますよね。
ああいうイベントに参加しただけで満足しちゃうというかそういう子たちがいるから継続するんですよね。
あれはもう安心を求めてますよね。実績を出せない自分を誰かのせいにするための会ですよね。みんなそう思ってますよって言ったら、みんなと同じだと安心するじゃないですか。だから、そういうところに来てる人ですごい実績持ってる人あんまり見たことないですよ。

羽田
そうなんですよね。
こういう時代だから、エンドユーザー向けの食品やサービスなんかの商品企画とかマーケティングとか働き方改革何かの人達は、やっていることやアウトプットが分かり易いしバズりやすいから、メディアに比較的簡単に出られると思うんですよね.その一方で、業種とか業界によっては、なかなか表には出てこないし時間もかかるし、20年かけて出てくる実績があったりするけど、まぁその実績っていうのは今ある数字がどうとか、明らかにこの人チャレンジしてるなぁ、みたいな人っているしそれはすぐに分かるじゃないですか。
そういう人の言葉は分かるし、そういうイベントではなかなか確かに出会いにくいですよね。今でも。

我堂
結局ね、同じ安心を求めて自分の考えと同質の人が来ちゃう。
悪い意味の同質ですね。
あと、マーケがうまいですよね。
西野カナの歌詞みたいな感じ、共感度を最大公約数を取ってるんですよ。

羽田
関わってる人たちがいた時に、じゃそっからどんだけ本当にチャレンジしたかって言うと相当確率悪くなるわけじゃないですか。
そういうなんだろうな、「のどごしがいい」って僕は言っているんですけど。
”情報ののどごし”。
本格的な飲ませる物ってなかなかないと思うし、本当に戦っている人の話って、僕は生々しい方が好きなので、必ずしも喉越しが良くてコクもあってキレもあるようなうまさは必要ないわけじゃないですか。
すごいうまくて聞き取りやすいものが求められているというのがあるし。
でもマーケティングはうまいですよね。

我堂
でも最近、マーケがうまいことも悪いことじゃないなって。
最初見たときはもうすごいアレルギー反応を示して、すごいショックだと言ってたんですけど、あれはあれでああいう人たちが集まって人を動員できるから会社の中にああいう人達がいたら何か新しいことするチームじゃなくて、新しいことをしてるように見せて既存の保守作業をしてる人とかにすると、すごい安定するよなと思っていて。

次なる展開、規模を増やしていくっていうのはどうでしょうか?

羽田
次、本能的にはなにやりたいです?我堂さん?

我堂
え、次?
次の展開ね、今回なんか面白いなーって言うのがわかったから、すごいしょうもないこと言ってもいいですか。
規模を増やしていくっていうのはどうでしょうか?

羽田
今回、同質じゃないですけど、参加者の方々は、ある程度許容する人たちだとだいたいわかっていましたよね。全員が全員知り合いじゃないけど、つながりで来ているから、そこは担保されている気がするし、くだらないフィルターで弾かれていたっていのも、中身はちゃんとしているんですけど、くだらないことをやるっていったときに他の人がどんな反応をするのか僕も見てみたいですし。

そういう意味で拡大していくのがいいなって思うのと、僕がそのオーソン自体の趣旨とは外れるかもしれないですけど、これをガチのビジネスにするっていうのはやってみたいですね。

チームビルディングに特化したものとか、結構斬新じゃないですか。
ていうのと、本当はやっぱり今いる組織とかそこに貢献したいっていうのもあるので、個人的なやりたいことを会社の中でやってみるみたいなところもあるし。規模拡大してやっていくっていうのもやっぱりやってみたいし。

あと、今回審査員をやってくれたさやかさんとか、暁さんとかの意見をこうゆうガチな場でゴリゴリフィードバックとか聞いてみたいですね、それはまた意味があることじゃないですか。
そのモードでやってもらうってのが、オーソンって逆に筋トレモードで問うてみるとどんなこと言ってくれるのかすごい興味がある。

星野
それやりたいですね。
審査員とか参加者に集まってもらって、一旦いいところは置いといて、悪口言ってって。

我堂
そうそう、それいい。
"なんも考えてなさすぎる"とか、"くだらなすぎる"、"そんなんじゃ人こねぇよ"とか言われそう(笑)

羽田
そう、そういった意味では、社会に対して広く告知できたり、胸張ってやれるものは探したいってのはありますよね。

我堂
そうそう。だから客寄せパンダみたいなもんで、来るハードルをちょっと下げて、騙されてきちゃったみたいな。でも騙されて来た人がおっ!て思うような。

羽田
そうですよね。そういう形にはしたいですよね。
なんかこうO’Lifeのメンバーが集まったっていうのもありますし、こうゆうことを語ること自体がすごい幸せじゃないですか。
で、それぞれの立場とか会社の押し付けがある中でこういうメンバーでやってるということが世の中に知られると、すごいいいんじゃないかと思いますし。

働くっていうことを次の世代に新しい形で伝えていきたいなと思うんですよね。
結局、イメージしかわからないじゃないですか、IT系とか業種もそうですし。
人材って言っても広くて、大変なことが多いのに。
イメージ先行でくるとかあるじゃないですか。

でもある程度それを乗り越えてやると、逆にこうゆう活動になるんだよみたいな。それをメッセージとしてこういう集団だからこそ、伝えるべきですし。

我堂
どこに行っても自分次第じゃないのっていうのがすごくわかる会だと思うんですよね。
あんまり会社とか肩書きとか関係ないから関係ないから。
もしかしたら会社をやめようとしている人たちが来たら、どこにいても自分次第だよなって思えるかもしれないって思った。
だから退職したいって言ってる若手を連れてきたら退職やめましたっていう会なるじゃないかなって。
何かあの会社面白そうとかにはならない。
言葉は難しいけど、この会社はこんな会社ですよねって絶対思わないじゃないですかあのイベント。


最後に
こうやっていろいろ言ってきましたが、このオーソンというイベント自体が、「それ、面白いね」、「まじでくだらないw」から生まれたイベントでした。
でも、荒削りではあるもののとても良い、類を見ないイベントになりました。

このO'Lifeの活動はまだはじまったばかりですが、少しずつ共感してくれる方も増えきており、もっと多様な形でやっていきます。
また、新しい動きはFacebook等で告知しますので、乞うご期待!

(追伸)
最後にこの活動に際して、個人的にとても影響を受けた本を紹介します。


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