見出し画像

死にも感謝を

そこのあなたにとって「年齢を感じる時」とは、どんな時だろうか。

体力的な衰えを感じた時?もしくは、見た目の変化を実感した時?

…確かにそれもあるだろう。

私はここ最近、人の死をよく耳にする。同級生や親戚の自殺、牧場経営者である友人の病死、おふくろの突然死…

よく知る肉人形たちの「終わり」を多く見る様になった。その事実が、私に「私もそういう年齢になったか…」と思わせる。

最近、例の場所を訪れる為、釧路に行ってきた。

移動用の車を空港前のレンタカーショップでレンタルしたのだが、その時利用した店がちょうど昔、私がバイトをしていた店だった。

懐かしさを覚えつつ事務所内をチラチラ見ていたのだが、どうやら従業員は全て変わってしまったみたい。まぁもう15年以上も前になるし、当然だろう。

応対してくれた若い女性スタッフに「Tさんって、もう辞めちゃったんですね?」と聞いた。Tさんは一番仕事が出来る事務員として、空港店で活躍していた女性だ。

当時20歳そこそこの子だったが、私も仕事を教えてもらったし、随分と世話になった記憶がある。

そして…返答を待つ私に対し、女性スタッフがこう答えた。

「あ…Tさん、ですか。私が入った時にはもういなかったんですけど、話によれば亡くなられたそうです。29歳か、30歳くらいで…乳がんだったみたいですよ。」

…私は呆気に取られ、「は!?」というありきたりな返事をした。

信じられない。今生きていれば35歳くらいだったはず。

乳がん、か。世間知らずの田舎生まれ田舎育ちが、医療から「がん」って言われたら…そりゃあ信じてしまうわなぁ。

長生きの秘訣は万人共通。ズバリ、「健康診断を受けないこと」だ。

にしても…と言う事は、もう5年ほど前には亡くなられた計算になるね。そうだったのか。

私は頭の中で、Tさんとの思い出を拾った。

この業界はシーズン以外、洗車や車のメンテナンスくらいしかやることがない。暇な時間を潰す為に、私は事務所に携帯ゲーム機を持ち込んで遊んでいた。

とあるオフシーズンの昼下がり、Tさんが「マサヤンさん手伝って!」と言ってきた。

私は遊んでいた携帯ゲーム機を置き、「うわー、いい所だったのにぃ〜」とボヤいた。クズ野郎である(笑)。

するとTさんは「ゲームは、いつでも出来るでしょ!」と私を一喝した。

「いつでも出来る」…彼女の死は、その認識が間違いである事をしっかりと私に教えてくれた。

言い訳し、後回しにすればするほど…実現は困難になるだろう。

仕事も、遊びも…ね。

彼女は、「その時」を懸命に生きられたのだろうか。たった30年弱の人生の中で…最期は笑って死ねたのだろうか。

Tさんだけじゃない。あいつも、あいつも、そしてあいつも、みんな…。

言い訳をして逃げ、「やりたい事」を後回しにした人間は、何も成し得なかった。「いつかやるから、いつかやるから…」そう自分に言い聞かせ、決してやって来ないその「いつか」ってやつを夢見つつ、結局その心臓が止まるまで「やりたくない事」をやり続けた。

この世に、真の意味での自由など存在しない。

だが有難い事に、「自由だと錯覚」出来る。

であれば、どうせなら…やりたい事をやるのが一番だ。

どんな結果になろうとも、気にする必要はない。

だって…それもまた、シナリオ通りの展開に過ぎないんだからね。

…体力や見た目から来る加齢は、ある程度は避けられないのかもしれない。

だが、それとは逆に精神は延々と磨き続けられる。

そのカリキュラムには当然「他人の死」という項目もある。そこから何を学ぶのか。ただただ悲しむだけでは、何にも気付けない。

不謹慎に聞こえるかもしれないが、私以外の存在の死が、あらゆる意味で私に大きな知恵を授けてくれた。

ウェルネスな人生を送りたいなら、「衰え」から年齢を感じるのではなく、「精神の充実具合」から感じてみたいもの。

「全ての出来事が、結局は己を充実させる」…その事実を理解すれば、他人の死も静かに受け入れられるだろう。

…「生」にだけではない。

「死」にも、感謝せよ。

YouTube【真理探求チャンネル】も宜しくお願い致します。

奴隷支配からの脱出法https://note.com/masayan_kenji/n/n81a68a0ba12a

● stand.fm【真理探求ラジオ】も聴いてね!📻

もし私の研究に興味を持って頂けたなら、是非ともサポートをして頂けると嬉しいです。サポート分は当然、全て研究費用に回させて頂きます。必ず真理へと辿り着いて見せますので、どうか何卒、宜しくお願い致します。