NARCOS

ここ2週間ほど、Netflixの『Narcos』を観ています。Narcosというのは「麻薬ディーラー」のことですが、そのタイトルの通り、このドラマは南米の麻薬カルテルを中心に繰り広げられるクライムドラマです。

シーズン1〜2は、コロンビア最大の麻薬カルテルの頂点に君臨したパブロ・エスコバル及び、彼が率いるメデジン・カルテル、そして彼らと戦うコロンビア政府&アメリカ麻薬取締局(DEA)の動きを追っています。特にシーズン1は、キャラクターがどんどん殺されます。そして今年9月に公開されたシリーズ3は、メデジン・カルテルのライバルで、エスコバル亡き後にコロンビアのNo.1カルテルの地位を手にしたカリ・カルテルに焦点を当てています。ちなみに、メデジンもカリも、それぞれのカルテルが拠点としていた街の名称です。

まだシーズン3は全て観終わっていないのですが、正直な感想としては、シーズン1・2の緊張感に比べてシーズン3は若干落ちる感じです。これってシーズン2で本来終わるはずだったのを、好評だからそのままコンセプトを拡大させた、とかですかね?シーズン1&2は、カルテルだけでなく、大統領の苦悩が描かれたり、軍のトップが次々殺されていったり、あるいは警察の中にもカルテルから賄賂を受け取っているスパイがいたり、自分主導で作戦を進めたいアメリカvsアメリカなんかの介入を許したくないコロンビアとのせめぎ合いがあったりで、とにかくその世界の深さと緊張感がすごかったけど、シーズン3は前シーズンほどアクション的な部分が少なくてペースも遅く、心理面の葛藤も少し浅いです。シーズン1&2のアメリカDEAエージェント、スティーブ・マーフィ&ハヴィエル・ペニャの無鉄砲な活躍も好きでしたが、シーズン3のエージェント達は、(ペニャは継続して出演しているものの)、ちょっとちゃらちゃらし過ぎかな、と。

ちなみに、以前Netflixドラマのクルーがメキシコで殺害されたというニュースを観ましたが、それはこのNarcosの新シーズンのロケーションマネージェーかディレクターだったようです。新しいシーズンはメキシコのカルテルにフォーカルを当てる模様。現在のアメリカの麻薬取引の拠点は、コロンビアからメキシコに移りました。たびたびニュースでも取り上げられている通り、メキシコの麻薬カルテルは本当に残虐で、日本では考えられないような殺人事件が起きたりします。僕自身、アメリカに住んでいたときに三度ほど国境を越えてメキシコに行きました。綺麗なビーチにどこか哀愁漂う街並、本当に美しい場所なのですが、恐ろしい裏の顔(もはや裏とも言えないくらいですが)があって残念です。

ということで、Narcos、いろいろ書きましたが、シーズン1&2は最高です。特に退廃的なクライムドラマが好きな方、ブラジル映画『シティ・オブ・ゴッド』が好きな方等はおすすめです。

#海外ドラマ #Netflix #Narcos #ナルコス #コロンビア #メキシコ #ペニャ #南米