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Redash×Slackで可視化したKPIを関係者に自動通知する

Redashとは、様々なデータソース(MySQLやBigQueryなど)に対応したダッシュボードツールです。自由にデータ抽出や加工、チャート化ができるのでKPI管理やデータ分析に重宝します。エンジニアでなくとも、SQLさえ書ければ使いこなすのも難しくありません。個人的に大好きなツールの一つです。
この記事では、RedashとSlackを連携させ、可視化したKPIを関係者に自動通知する方法を解説します。
この記事のターゲットは、
・社内(チーム内)にRedashが導入されているが、使いこなせていない方(特にKPI管理をしているマーケターやPdMなど)
・これからRedashを導入予定/検討中の方や、使い始めの方
です。

RedashとSlackを連携させ、KPIを自動通知するメリットは?

RedashとSlackを連携させることで、重要なKPIのチャートや数値を関係者に自動通知することが出来ます。携わっているプロダクトや施策において、日次や週次、月次で確認したいKPIって必ずありますよね?
それらを関係者が入っているSlackチャンネルに自動で通知する形です。
このメリットは、
・KPIを周知する工数が削減できる
・組織のKPI理解度が上がる
・Slackで、KPI起点で会話が生まれやすくなる
です。
個人的に「ただの共有にかける時間は極力なくすべき」と思っているので、非常に便利です。
以下、手順を説明します。

【1】ウォッチしたいKPIを抽出するクエリを作る。

専用のクエリがない場合は、ウォッチしたいKPIを抽出するクエリを作成する必要があります。
例えばメディア系のサービスで、日次PVを毎日確認したい場合を想定してみます。
(1)データソースのTABLEを確認する
まずはどのTABLEから何の数字を抽出したいのか考えます。今回は、下記のTABLEから、日付ごとのPV数を抽出します。
↓TABLE

データソース_TABLE

(2)クエリを書く
例えばこのようにクエリを書いて、日付ごとのPageview数を集計します。
過去30日のPV数を日付ごとに合計し、日付昇順で並べています。

SELECT
Date,
SUM(Pageviews) AS PV
FROM <TABLE名>
WHERE Date > date_sub(now() , interval 30 DAY)
GROUP BY Date
ORDER BY Date ASC

↓抽出結果

抽出結果

【2】わかりやすくグラフ化する

次に、抽出したデータを関係者が見てわかりやすいように、グラフ化します。TABELの右側にある「Add Visualization」を押してグラフが作成できます。

チャート化

グラフの名称やx軸とy軸にどの数値を設定するか、グラフの形状などを指定します。

日次PV数グラフ

設定完了したら保存して完成です。

日次PV完成

【3】定期更新の設定を行う

Redashではデータの抽出を定期的に行える機能があります。今回は”日次”でPVが見たいという要求なので、日次更新をする必要があります。また、朝一に昨日までの状況を確認したいので、関係者が仕事を開始するまでには最新の状態にした方が良いでしょう。
そこで、毎朝7時更新で設定してみます。
グラフ画面の右下の「Refresh Scedule」から設定できます。最初はデフォルトで「Never」になっているので、ここを変えます。

定期更新箇所

定期更新画面

【4】SlackとRedashを連携する

SlackとRedashを連携させることで、Redash上でのグラフのURLを投稿すると、自動で画像としてグラフを表示してくれます。
毎日複数のKPIを確認するとき、いちいちダッシュボードを開くのって面倒じゃないですか? SlackとRedashを連携させると、すべてSlack上で完結できるのでめちゃめちゃ楽です。手順を説明します。

(1)下記のページで「Add to Slack」を押す

https://redash.io/slack/

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(2)承認可否画面で「許可する」

画像9

(3)Slackに戻って、Redashが加わっていれば成功

画像10

(4)Redashのbotに対し、連携したいRedashのURLとAPI Keyを教える

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(5)通知したいチャンネルに「アプリを追加する」

画像11

(6)通知したいグラフのRedashのURLを投稿し、画像としてグラフが表示されるようになれば成功
※下記では、URLを投稿しても何も表示されなかったものが、連携後はグラフが画像として表示されているのが確認できます。

画像13

【5】Slackのリマインダーで通知したい時間に投稿を設定

最後に、Slackのリマインダーで通知したい時間に投稿を設定したら完了です。今回は平日の毎朝7時に更新されるRedashのグラフを、毎朝8時にSlackで投稿予約します。

定期予約投稿

これで、毎朝自動で重要なKPIがSlackで関係者に通知されるようになりました。
多くのマーケターやPdMの方々は、複数のKPIを日々ウォッチされているかと思います。それらを定期的に確認する工数もバカになりません。
Redashで自動的にデータが更新されるようにし、Slack通知で一元管理できれば、数値を確認するコストや社内に共有するコスト、関係者から質問されるコストをかなり抑えることが出来ます。まだ導入されていない方に是非おススメです。

以上です。
最後までお読み頂きありがとうございました。

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