多数派は存在するのか?

少数派になりがちな私は、

小学校の時から多数決でたくさんの負けを味わってきた。

多数決で勝った同級生からよくこう言われた。

「ほら!オレの言った通りだったろ!」
「ほら!おまえは間違ってる!」

子供だった私は自分が間違ってると思い込んでしまった。


多数派が正解だと思ってる人はいないだろうか。

『多数決は方向を決めるだけであって、正解を決めるものではない。』


思考実験のこんな話がある。

***

1万人の選挙から、7,000票で選ばれた政治家が独裁者となったとする。

その独裁者に反対する少数派がいたとしたら、
彼らこそが独裁者だという人がいるというのだ。

私はこれを聞いたとき、かなり混乱した。

つまり、
選挙で選ばれた(多数派)1人の政治家より、
反対する3,000人が独裁者だということだ。

数だけを考えれば、3,000人が多数派になるはずだ。

しかし、そうならないのは7,000人から選ばれた一人だということだろう。

独裁者7,001:反対3,000という思考なのである。

これを読んで、あなたはどう思うだろうか。


もうひとつ考えるべきことがある。

この政治家は本当に7,000人から支持されたのか?という点だ。

とくにどっちでもいい。
友人に頼まれたから。
なんかみんなそっちに入れてるから。

このような理由で入れた人は、その政治家を支持をしているわけではない。

3,000人が支持をして、
4,000人が流されて、
3,000人が反対した。

風見鶏のような人間は多い。
こうなると、どこを多数派と言えるのか。
選挙に勝つには風見鶏をどうするか?が勝敗のポイントとなってくる。

だんだんおかしなことになっているのがわかるでしょうか。


さらにもう一つ。

投票率が10%だったとしたら。
つまり、10万人の内、1万人が選挙に参加した結果だったとしたら、
この政治家は選ばれた人と言えるのだろうか。


多数派とは一体どこにいるのか。
少数派と決める根拠はどこにあるのか。


多数決や民主主義というのは、
風見鶏が多ければ多いほど歪んだものになっていく。

その結果、多数派であれ、少数派であれ、意見を持っている者すべてが敗者となる仕組みなのかもしれない。


それではまた。

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