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83.女子大生、オナホを売る【神山理子】読書感想文

※立派なビジネス本です。
※勘違いしないでください。


ということで、
「マーケティングといえばこの本。」

と僕が勝手に捉えていた本の紹介です。

ときどき本屋で見かけ、「パンチあるなぁ」と思っていました。
(同じ人ぜったいにいると思っています)
タイミングよく知り合いが勧めてくれたので、買ってみました。

結論、めちゃめちゃいい本ですし、
タイトルから想像できないくらいに、中身は泥臭いです。

「マーケティング」という枠にとどまらず、
本書の中で記載されているような圧倒的な行動力地道な努力の積み重ねを見ると、
おじさんサラリーマンは焦ってしまうくらいです。
僕はちゃんと焦りましたが、しっかり勇気ももらいました。


欲求が深い領域を選ぶ

欲求が深ければ深いほど、顧客がその欲求を満たすために使える金額が上がり、市場規模が大きくなる。

p.25より

人間の三大欲求である「食欲」「睡眠欲」「性欲」を想像してみてください。

美味しいご飯は高い値段を払ってでも食べたいです。
良い睡眠を取るためには、良い枕と良いマットレスを買うのも仕方ないです。
性欲が満たされない時には、大金を払ってでも良いサービスを受けたいですよね。

わかりやすすぎる人間の思考です。

しかしながら、現代では「承認欲求」の欲求レベルの高まりがある、
とも書かれていました。

例えば本屋さんで、自己啓発コーナーができ、
本が売れているのはまさにその表れですよね。

僕はそれでいうと、ガジェットがかなり好きです。

これも自分がいいと思えるモノに囲まれることで、自分で自分を承認しているのだと思います。

新しいものがでたり、新機能と聞くと、それらを手に入れることにより満たされてしまう自分をわかっていますから、ついつい買ってしまいます。

商材を「モノ」というカテゴリで捉えず、「欲求」というカテゴリで、
三代欲求+承認欲求のどこに帰属するかを考えることは、かなり有効そうです。

良いインサイトに突き刺す

インサイトとは、本当は何を求めているのか?ということです。

よく使われる例ですが、ダイエットは目的ではなく手段です。

ダイエットのインサイトは、
「彼氏が欲しい」「結婚式でかわいいドレスを着たい」など、
痩せることで得られる自分の憧れの姿を指します。

同様に商品を手に入れることや使うことはあくまで手段であって、
それによって得られるもしくは叶う理想の姿を深掘りする必要があります。

では、その深掘りはどのように行うのか。
それがインタビューです。

n=1でのインタビュー

たった一人を対象としてインタビューをし、その人について深くリサーチすることを指します。

n=1から離れた途端に、全体の最大公約数的なアイデアしか生まれなくなり、結果的に思考が浅くなるからです。徹底的に「たった一人に刺さるコンセプト」を突き詰めた結果、独自性の高いアイデアが生まれて、結果的に多くの人から支持されます。

p.59より

僕はインタビューと聞くと、
多数派を見つけて、需要をマトの大きい方に合わせるイメージでした。

むしろそれとは正反対で、突き詰めたインサイトを発掘することで、突き詰めたコンセプトが生まれるのです。

どのように商売をしたいかによるかもしれませんが、
D2Cにおいては、n=1でないと、差別化できず、顧客は商品を手に取ってくれません。

またこの突き詰めたインサイトを引き出すためには、
インタビューの質がかなり重要になります。

要するに「世界一〇〇に詳しい人」になる必要があります。

質の高いインタビューから、自分にしか見出せないインサイトを発掘し、
強いコンセプトができあがるのです。

この一連の流れをやっているリコピンさん、すごすぎます。
しかも男性用の商材です。語彙力失いますが、意味わかんないです。

言われてすぐ真似できる気合いが僕には備わっていないですが、
やること自体は高度な内容ではないとも思いました。

行動内容には圧倒されましたが、勇気もたくさんいただきました。

AmazonD2Cの制し方

リコピンさんは販売チャネルとして、Amazonを選んでいます。

大きな販売チャネルを活用するメリットは、
・会員数が多い(チャネル自体に顧客がいる)
・信頼性が担保されている
・ユーザーが改めてアカウント登録などの作業をする必要がないので離脱率が減る
・ユーザーがサイトを使い慣れているため、購入フローに迷わず離脱率が減る
→結果として最も重要な「購入率」があがる。

p.146より

僕がこの箇所を抜粋したのは、
副業の関係で、Amazonではなく自社ECサイトを使用しようとしているからです。

大きなプラットフォームに比べると、もちろん集客力は劣り、顧客の参入障壁も高いですが、

・ブランドの信頼を築ける(チープなイメージをつけない)
・商品が埋もれず、選んでもらいやすい
・在庫リスクの管理がしやすい

などの自社ECならではの良さもあると考えています。

改めて大きな販売チャネルは魅力的と思う一方で、
自社ECサイトの魅力を語れるプロとなるためにまだまだ勉強が必要ですね。

最後に

すこし最後に脱線してしまいましたが、
総じてとてもタメになる本でした。

最初に書きましたが、本当に泥臭く、
とんでもない稼働時間と情熱を持って行動されていた
ことが
伝わってきました。


なんとリコピンさんと僕は同い年です。

まじかよ。
負けていられないですね。

そういう意味でもモチベーションが湧き上がる一冊でした。

気になる方はぜひ手に取って読んでみてください。


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