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勾配日記 022 たぶんいちばん好きな町

 目黒駅近辺の景観が好きだ。

 ここ数十年で、駅ビルの中身が少しずつ変化したり、高層マンションが出来たりはしている。が、未だに駅周辺の景観に昭和の香りを色濃く放っている建物だったり通りだったりが残されている。

 特に西口側が良い。それも権之助坂に接続する細かい坂のそれぞれが良い雰囲気を醸し出している。

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 写真の坂は中でも特にお気に入りだ。坂の斜度とカーブの具合、それと周囲の草臥れた雑居ビル群。そしてそれらの合間から垣間見られる、少し離れた先のまた別の雑居ビル。

 これらの重層的な景観は、土地に起伏があり勾配が折り重なっているからこそ形作られるものだ。

 右手に見えるビリヤード店の看板が、薄ぼんやりと暗闇に浮かぶ格好となる夜間の景観もまた雰囲気が良い。昭和の時代の妖しさを感じとることが出来る。

 更にこう勾配を見上げる形ではなく、上方から勾配を見下ろした際の景観も素晴らしい。それは実際にこの場に足を運んで自身の目で確認して欲しい。場所は駅の西口を出て徒歩3分程。角にあるファミマが目印となる。

 実は001で載せた写真もここ目黒駅近辺の勾配をとってものなのだが、それほどまでにこの近辺が好きなのだと思う。


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