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孤独は"2人きり"

一生引きずってやる。

だって、傷ついたきみが、あなたが、
そう、"その瞬間のわたし"がかわいそうじゃないか。

引きずらないで、解決して、昇華して、
「綺麗さっぱり無くなりました。」なんて、
誰が許すもんか。いや、誰かが許しても
わたしは絶対に許さないからな。

そんな思いで生きている、と最近思う。


先月半ば、まさか自分がというもので
コロナウイルスに感染。

5日間の出勤停止。
実家から県外に出て一人暮らし。

職場関係は悪くないものの
気軽に声を掛ける勇気も無く、
ただ孤独にベッドの上で
睡眠と食事を繰り返す。

家族関係も悪くない。
状況を説明すれば
すぐに助けに飛んできてくれることも
容易に想像できた。
それでも助けを求めるのが忍びなくて
自分で選んだ孤独な闘い。

孤独。それはそいつと"2人きり"。


そいつはわたしに話しかけてくる。
いや、勝手にそいつが話しているのが
わたしは聞きたくなくても聞こえてくるのか。

そいつは常にわたしを見ている。
わたしのことを俯瞰して、客観的に、
でも主観的に述べてくる。
そいつが見ているものを。

「結局いつまでもそのまんまだね。」

あのとき、ベッドの上で、数年ぶりの高熱で、
何も考えず眠りたいのに、
そんなような話をしてきた。

あぁいやだうるさい声かけるなよ。
自分の、数年経っても変わらない、
変えられていないところに強く嫌気がさした。

それはわたしに他者との衝突を招いた。
それはわたしに大事な人を傷つけさせた。
それはわたしが大切にしたかったものを遠ざけた。

依存。


人と関わるのは苦手だ。
考え、こだわり、言動…
自分の何もかもについて
否定される可能性を排除したい。

でもみんなずっと私だけを見ていて。
わたし以外には目を向けないで。
みんながわたし以外に目を向ける間、
わたしはどうしたらいいの?

欅坂46「アンビバレント」には
強く共感したものだ。

人間関係 面倒で及び腰
話を聞けば巻き込まれる
いいことなんか あるわけないじゃない
それでも誰かがいなけりゃダメなんだ

欅坂46「アンビバレント」より

アンビバレント。二律背反。
わたしのことなんて気にしないで。
でも、わたしのことを気にしていて。
そんな思いが、冒頭に戻る。



今沈んでるの、わたしの気持ちは。
誰か気づいて。助けに来てよ。
コロナなんて初めてだし。
一人心細いし。

でも誰も邪魔しないで。

今わたしはそいつと
2人きりに"ならなきゃいけない"の。
嫌な気持ちにさせられて、傷ついてなきゃ。

コロナ、終わっちゃえば平気だよ。
だって終わったから。でもそれじゃあさ、
「コロナになったけど平気でした!」って言わなきゃ。
元気に仕事に戻って、
いつも通りに業務に当たらなきゃ。

でもさ、そんなことして
「あぁ、この人はタフなんだな」なんて思われたらさ。

一人ぼっちで寂しくて
しんどくて辛かったわたしはどうなるの?

だからそいつと"2人きり"になる。
わたしを見て、わたしの嫌なとこ平気で話してくる、
そいつに傷つけられなきゃいけないの。
そしたらようやく
「"一人"が辛かったです」って言えるから。

そんな思いで生きている。
だから回復が遅いんだろうな、なんて考える。
だから変えられていない、変わらないんだろうな。
なんてわかりきったことを。

「結局いつまでもそのまんまだね。」

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