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キース・リチャーズ「クロスアイド・ハート」

ぶったまげた。

このアルバムを聴いた時の、衝撃と感動は今でもはっきりと覚えてますねぇ。なんと美しく素晴らしいアルバムでしょうか。キース・リチャーズの70年の人生が、音の向こうに見える気がします。決して小手先では作れない、50年に及ぶ音楽人生が詰まっているようです。

キース・リチャーズのことは、この際省きましょう。有名人です。いくらでも調べられます。

通算3枚目のソロアルバム。23年ぶりだそうです。ローリング・ストーンズの最新アルバムはカバー集。例えば、ボブ・ディランもカバーアルバムばっかり。いいよいいよ、続けてくれれば。素晴らしい音楽をずっと届けてくれたんだもの。

そんな頃にこのアルバムですよ。70を過ぎて、こんなアルバムを作っちゃうんですよ。感動です。

音楽的なこともこの際省きましょう。陳腐な言葉しか出て来ません。じゃあ何を書くんだって話なんですが、、、

キースはイメージとは違って、実は内向的な人だと言います。本当は優しい人らしいです。いろんな逸話、いい話があります。

そうゆう人の性格とか、感情とかが、作る音楽に表れるんですねぇ。アルバムの4曲目「Robbed Blind」や最後の曲「Lover’s Plea」を聴いてみてください。ジャケットの笑っているキースそのままの、優しく温かい曲です。ミック・ジャガーが歌ったら、この感じにはならないですよねぇ。音楽はその人を映すんです。だから、このアルバムは感動するんですねぇ。

そして今回気付いたんですけど、キースって歌が上手いですよね。もうストーンズじゃなくていいんじゃないかと思ってしまいます。もっと作ってほしいです。

ロックミュージシャンが高齢化していく今の時代に、このアルバムは一つの指標になったような気がします。70歳を過ぎて、このクォリティーです。例えば、トム・ウェイツやブルース・スプリングスティーンやニール・ヤングやパティ・スミスや、、、60代のアーティストにどれだけの刺激と勇気を与えたことか。

決して聞き流してはいけない、正座して聞くべきアルバムですねぇ。

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