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高校生必見!?世界史に潜むテュルク語

以前「日本語に潜むテュルク語」というテーマで記事を書きました(底の浅い内容でしたが)。

今日はシリーズ第2弾ということで、「世界史に潜むテュルク語」について書いていきたいと思います。前回同様、私のテュルク語に関する知識も偏りがありますので、トルコ語とトルクメン語が中心になってしまうのですが、ご容赦ください。

1.カラコルム (Kara korum)
モンゴルの都市で、かつてのモンゴル帝国の首都ですが、kara korumつまり「黒い砂礫」という意味です。トルクメン語ではgaraは「黒い」、 gurumは「煤(すす)」の意味で現在も使われています。

2.ウルス (ulus)
チンギス=ハンが建設した国家です。モンゴル語で「国家」や「政治集団」を意味するらしいですが、ulusはトルコ語やトルクメン語では国民(nation)の意味で用いられています。トルコ語でuluslararasıつまり「ウルスの間」という言葉は「国際的」という意味で用いられています。

3.トプカプ宮殿 (topıkapı)
トルコの世界遺産で、メフメト2世がイスタンブルに建設した宮殿です。定番の観光地として知られています。トルコ語でtopとは「大砲」(または一般的にボールのこと)、kapıとは「門」のことを指すので、大砲門の宮殿という意味です。トプカプという門が実際にあり、それにちなんでつけられたそうです。

4.イェニチェリ (yeniçeri)
オスマン帝国の最も有名な常備軍である親衛隊。yeniは「新しい」、çeriは「兵士」を意味する。主にバルカン半島の、トルコ人以外のキリスト教徒の子弟から徴用された。

5.デヴシルメ (devşirme)
イェニチェリの制度のもとで、バルカン半島のキリスト教徒の少年を強制的に兵士として徴用すること。devşirmeはトルコ語のdevşirmek「集める」の動名詞形。

6.キュチュク=カイナルジ条約 (Küçük Kaynarca)
オスマン帝国とロシア帝国との間の戦争(露土戦争)の講和条約。現在のブルガリアを流れるドナウ川河口の地名から来ている。küçükは「小さい」、kaynarcaは「温泉」の意味。

7.ギュルハネ勅令 (gülhane)
タンジマート(Tanzimat:アラビア語由来「改革」の意)の開始をつげた勅令。ギュルハネ公園で読み上げられたことから名づけられた。gülはペルシャ語由来でトルコ語では「バラ」(トルクメン語では「花」)、-haneもペルシャ語由来でトルコ語では「場所」を表す接尾辞である(あれ、チュルク語由来じゃない…)。

もっと探せばあるのかもしれませんが、私が高校時代に勉強して知っていたものはこれくらいでした。世界史が嫌いで勉強したくありませんでしたが、こういう豆知識を知っていたらもっと楽しく勉強できていたのかもしれません。高校生の皆さんは嫌がらずに勉強してくださいね。外国に行ったときに世界史の知識があると楽しいですよ。