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final Eシリーズはコスパだけでは語れない

2017年5月27日に行われたフリー試聴DAYにお邪魔してきました。もちろん、目的は発売されたばかりのEシリーズです。
いや、他にも平面磁界型ヘッドホン、大好きなFI-BA-SS、イヤピやフックの購入も目的なんですけどね。

この記事では、Eシリーズについて語りたいと思います。

E2000を聴いて

まずですね、静かなショールームで聴けたのは重要なポイントです。ショールームは程よい暗さで落ち着くんですよね。快適です。

そんなベストな環境できたんだから一言で言いましょう、めちゃくちゃ良いです。


‥真面目にいきましょうか。

音のバランスです。(音の良し悪しや絶対的な音量ではありません。)

高域:★★★★
中域:★★★☆
低域:★★★

高域がキラリと光る、スッキリとして非常に聴きやすい音になっています。

特筆すべきは、響きの良さです。Eシリーズは総じて、独特なfinalらしい響きを持っています。
どこまでも透き通るような明瞭感がある、というわけではないのですが、篭もりが無くスッと抜けていく響きが気持ち良いです。

スッキリと引き締まった音はBAドライバーを積んでいるのかと思うくらいです。それでいて、適度にエッジを落とした柔らかさも同居しています。

音の広がり方は普通といったところです。凄く広く感じるわけではないです。しかし、頭を中心として丸みのある音の広がりにfinalらしさを感じます。

響きの抜け感や、音の広がりのバランス感が絶妙なんです。筐体の作りから音のチューニングまで、丁寧に作ってきたんだとヒシヒシと伝わります。簡素ながらも綺麗に作り込んだ筐体から、出るべくして出る音なのでしょう。

不足のない締まった低音域は中音域を邪魔することはなく、音の全体を引き締めてくれます。
中音域もゴチャつかず、ボーカルははっきりと、金管楽器は朗々と聴かせてくれます。音の分離の良さが判ります。
高音域が良いアクセントになっていて、要所要所でキラッ☆と脳を刺激してくれます。この刺激がリスニングをより楽しいものにしてくれます。

この高音域のアクセントはほんとうに良いですよ。
締りのある低音が刻むリズム、エネルギッシュにと歌い上げる中域にキラッとなる高域!このバランスは癖になりそうですね!

少し耳を休ませましょう

イヤホンのレビューする際には、しばらく聴き込んだ後、いったん耳と脳を休ませることをおすすめします。脳に音の再構築を行わせてあげましょうね。

E2000を聴いただけで1時間は経過しようとしていましたからね…

E3000を聴く

さて、E3000です。こいつもめちゃくちゃ良すぎるんですが?どうしたらいいの?瓜二つの見た目なのに全然違う鳴り方にビックリしますよ。

音のバランスです。(音の良し悪しや絶対的な音量ではありませんヨ。)

高域:★★
中域:★★★
低域:★★★★

E2000とは正反対に、低音の重厚な響きが濃厚な音楽体験を味あわせてくれます。E2000と同様にE3000の響きの良さもたまりません。

E2000程の明瞭感はありませんが、音が篭もる、なんてこともありません。明瞭感を落とした分、響きの良さに割り振ったという感じですね。

E3000は低音がグッと増えたことにより、全体的な安定感が高まっています。この安定感が中域、高域の響きを支えている様に感じます。
低域が中域、中域が高域をしっかりと支えているので、それぞれが埋もれることもありません。高域の割合は低域に引っ張られて少なくはなりますが、それでも自然に聴かせてくれるというのは凄いことなんだと思います。

ある人はこの音を低域音が強いと感じたり、逆にナチュラルだと感じることもあるかと思います。私としては両方あるなと思います。
たしかに低音域が強い味付けになっていますが、他の帯域を邪魔することが無い、絶妙なバランスがナチュラルに感じるのだと思います。

で、つまり、どっちがいいのさ!

難しい問題ですよ、これは!価格差も少なく、音に優劣はつけられない。あるのは音のキャラクターの違いだけ。どっちを買ったらいいんだ〜〜〜〜!!

私はこう提案します。

通勤など、持ち運びをメインにするならE2000を、自宅などでじっくり聴くのならE3000をおすすめします。

E2000はスッキリとわかりやすい音なので、周囲の音が入りやすい環境でも音楽を楽しめると思います。E3000は余韻を楽しみたいので自宅でじっくり、リラックスして楽しみたいです。

しかし‥出来れば2つ購入したいところですね。
朝夕の通勤時にはE2000を使って元気よく。帰宅して一服したところでE3000を使ってリラックス。この組み合わせだけでかなり幸せになれそうですね!

ステップアップにもお薦め

ちょっといいイヤホンが欲しい、または、欲しいと言っている人がいる。そんな場合にもおすすめしちゃいますよ!

この場合には、聴きやすいE2000がいいと思います。苦手なジャンルが少なく違和感なく受け入れられるのではと思います。

そして付属品の豊富さがいいですね。
イヤーフックはメガネユーザーでも問題なく使える逸品です。イヤーピースもサイズ違いで5種類あるので、自分の耳に合うものが見つかるのでは。

とくにイヤーピースの交換で音が変わるんだ、という事を知ってもらいたいですね。入門としてもうってつけです。

そして、E2000を聴いてもらったら、こういう世界もあるんだよとE3000を出すのです。ここで興味をもってもらえればこっちのものです。Welcome to ようこそ final沼へ!

まとめると

E2000、E3000共に良い響きを持っています。しかし、同じような見た目なのに、音のキャラクターは大きく異なります。

E2000はスッキリと、ポータブル向け。初心者にもお薦め。
E3000は濃厚に、じっくり据え置きで。E2000とペアで音の違いを楽しみたい。

というところでしょうか。

いやあ、本当に良い物を出してくれました。これからこのクラスのイヤホンはますますおもしろくなるのでは!

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