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モリマガジンvol.2 細野晴臣を褒め足りない

人生の師匠


文: 森のマスター

糸井さん企画のトーク番組があって聞いてみた、みんなで細野さんをもっと褒めようという企画だったんだけど、いまいち消化不良な感じがした、ならば、ぼくがやろう!、確かに細野さんはとっても凄い人なのに評価されていない、糸井さん曰く、スポットライトが当たる時、細野さんはそこにいない、らしい、上手い表現だなあ、世界のたくさんのミュージシャンからもリスペクトされている、ストーンズが初来日した時会いたい人1番目に指名されたのは細野さんだった、ぼくだってもちろん尊敬している、でも細野さんを知ったのは遅かった、それまではロックやブルースに傾倒していたからだ、2015年ごろおうち近くの森で細野さんのライブがあった、大きなテントの中、外は大雨だった、曲はブギウギ中心だった、カッコよすぎだった、スローな曲で始まり、いきなりやばかった、心は完全にいっていた、3年後、街のカフェで本棚見てたら、細野さんの本があった、アンビエント・ドライヴァー、エッセイだった、が、ただのエッセイではなかった、エッセイだったけどエッセイではなかった、2つの大きな衝撃、ぼくの分析スウィッチがONになった、細野さんの本を全部集めた、それらを1年かけて何回も何回も読んだ、気がすむまで読んだ、なんで細野さんはこんなに凄いのか?どういう考えで生きているか?どうスタンスで音楽を作っているのか?それらの問いから多くの答えが出た、生き方、考え方、世の中の見方、モノの見方、モノの作り方などなど、それらはぼくのベースになった、今も細野さんみたいになりたいと本気で思っている、もちろん音楽家としてではなく

ほんと凄いから

文: 森のマスター

細野さんっていくら褒めても褒め足りない、キリがないのが分かった、凄すぎるから、みんな褒めるのをあきらめているのだろう、例えば細野さんがはっぴいえんどだけとか、シティポップだけとか、YMOだけとか、ソロだけとか、アンビエントだけとか、映画音楽だけとか、作曲だけとか、1つだけならまだ褒めやすい、けど、これら全部が細野さんなのだ、ユーミンを育てたのも細野さんだし、聖子ちゃん明菜ちゃんの曲を作ったのも細野さんだし、ナウシカの主題歌を作ったのも細野さんだし、YMOというテクノバンドを世界的にヒットさせたのも細野さんだ、ホソノヴァで東日本大震災をいやしたのも細野さんだ、間違いなく歴史的人物だ、細野さんの音楽大好き、はっぴいえんどの風街ろまん、YMOのファースト、トロピカル3部作、今でもベビーローテーションだ、楽器演奏者としても評価が高く、はじめて使う楽器は大体すぐに弾けるらしい、そういえば、細野さん語録で思い出した、今の音楽はどうかと尋ねられ、秘伝のタレみたいなものがないね、とおっしゃってた、なるほど、意味深い、秘伝のタレってなんだろう、答えを探す旅は始まっている

細野さんの思い出

文: ミサワダイロウ

『はらいそ』の"フジヤマ・ママ"をきいたときに、映像でみる浅草の風景がバッと浮かんで来て、原曲をこうしてカバーされる情緒にもひどく感動した。
『トロピカル・ダンディー』を1時間半かけて、車で運転して在庫のあるお店まで探しにむかい、帰り道すがら、日本の音楽のぼくがきいてきた元のほうにあるとこにさかのぼれた気がしたことは強い印象になってのこっている。
『泰安洋行』は、独特の中華街のスターアニスみたいな香り漂う気風でとにかくよくきいた。ここで、この舞い上がる感じはどこにもない、鬱の特効薬でもあると気づく。
トロピカル三部作と呼ばれる、あとで知ることになったこれら3枚の作品から、どれだけの開放感を得られたことだろうか、とおもう。
『はらいそ』は、今でも旅先からの運転で最後ラストスパートで走り抜けるさいに、爆音でいつもきく。情緒をトロピカルに彩るその音楽観に基づいて、たぶん高速道路をはしっているときにも南国にいる感覚にさせてくれるのだろう。
そのどれにも、下町のウィットみたいな風流が含まれているききごこちのある含みみたいなモノに、自由なひろがりと多分瞬発力が火花を散らす閃きをみてとるときの愉悦。ここに、細野節ありとおもわせる瞬間の忘我の感

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