マツドラ

30歳サブカル男が大手設計事務所を退社して個人設計事務所を設立してから

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最近の記事

子供が産まれた話

つい先日、第一子が産まれました。 女の子、天使のようにかわいい。 立ち合い出産の際、お医者さんたちが10人くらいいて、盛り上げてくれていて、楽し気な空間だった。 無痛分娩で、痛みはなかったようで、妻も和やかであった。 産まれてから、ミルクをすべて戻してしまうということでNICUに入院となった。 妻はすごく不安そうで、私もかなり不安だったが、よくあることのようなので、あまり気にしないフリをした。 ミルクを飲む際、空気もたくさん飲んでしまうことが原因と思われるとのことだった

    • 建築設計はもはや特殊技能ではない

      映画、小説、音楽、舞台、絵、漫画、ダンス。 そういったものは、世の中に受け入れられるかどうかは別にして、誰でも創作できる、というかしても良い。 現代、誰でもそれを発信できるようになったことは良い事だと思う。 それによって、今までなら埋もれていた能力が発見されることもあるし、色んな感性の人々が創作した物が沢山でてくることは、世の中を豊かにするように思える。 建築について考える。 建築は、雨風を遮り、環境から人や物を守るハコである。 かつて、その機能を生み出す方法を知ってい

      • "雨だった" or "雨が降っていた" 

        ある日本語訳の小説を読んでいたら、 "雨が降っていた" という表現が出てきたのですが、なにかもやっとした感覚になりました。 違和感というか、おかしくはないんだけれども、、、 その小説のリズム的には "雨だった" の方がしっくりきそうだと感じた。 二つの言葉は全く同じであるように思える。 音としてのリズムだけしか違わないように感じる。 他の言葉を考える "雨が降っていた"の「雨」は、雨粒そのものを表す言葉 "雨だった"の「雨」は、雨が降っている状態を表す言葉 物質自体を

        • 酒とともに本を嗜む

          お酒と相性の良いと思う本を紹介します。 ⚫︎酒場っ子 (パリッコ著) 酒場ライターパリッコ氏が、色々な酒場を紹介する本。うまそうな肴を妄想しながら飲むのが楽しい。誰かとお酒を飲みに行って話す内容について、小難しいことよりも、これがうまいとか、なぜうまいのかとか、メニュー表の吟味とか、そういう会話が一番楽しい。 パリッコ氏の本は全て、そういう楽しさが詰まっている。 ⚫︎ドブロクをつくろう (前田俊彦編) 日本では、勝手に酒を作ることは違法です。 この本ではそのおかしさを指摘

        子供が産まれた話

          コロナ禍が明けました!みたいな雰囲気に嫌悪感

          コロナ禍において最も気の毒なのが、その期間に中学〜大学生だった人たちと、飲食店の閉業をやむを得なくなった人たちです。 様々な学校行事が無くなったり、部活の大会が中止になったり、大学ではそもそも学校に行かなくなったり。本当に最悪です。 そしてそれらの直接の原因は、コロナではなく、コロナによる自粛によるものです。 未知のウイルスに対し、正解がわからない状況で、日本がとった対策に対して、どうのこうの言うつもりはもはやありません。 私が嫌悪感を覚えるのは、国やマスコミが主導して

          コロナ禍が明けました!みたいな雰囲気に嫌悪感

          6年間、東京の組織設計事務所にいて感じたこと

          私が大学院を卒業し、6年間東京の組織設計事務所に勤めて感じたことを書こうと思います。 はじめに断っておきますが、私はその会社でしか働いた経験がないので、当たり前ですが、組織設計事務所一般の話ではありません。 あと、この業界に居る方からすると、何を当たり前のことを、、、と思われるかもしれませんし、考えが幼いと思われるかもしれませんが、感じてしまったことはしょうがないので、ご承知おきを。 カルチャーショック私は、地方の大学院を卒業して上京し、そこそこ大手の組織設計事務所に就職し

          6年間、東京の組織設計事務所にいて感じたこと

          働き詰めで鬱のときにメモ帳に書き留めていた詩のようなもの

          おれ、このまま生きていけるかどうか、心配でしょうがない。オフィスの廊下を、綱渡りで渡ってる気分だよ 命を早く使い切ろうとしている。 新しいシャンプーを買って、今使っているものを無駄に多く使うような感じで ひねくれてるから、月曜じゃなくて金曜に死んでやる 視界がポリゴンになってきた 死ぬまで生きれるか、ほんとうに心配だよ 彼女はよく、僕といると鼻歌を歌う。 それは楽しい気分を表すものではなくて、外の世界と自分の中の世界を遮断するためのものだと感じる。 あっ、そこに

          働き詰めで鬱のときにメモ帳に書き留めていた詩のようなもの

          童貞消失、かもしれない話

          中学3年生のころ、ご多分に漏れず、彼女が欲しくてたまらなかった。 その頃僕は、心の底から童貞だった。 別のクラスにユキちゃんという子がいて、しゃべったことはないけど、なんとなく顔がエロくて好きだった。 その年の冬、ユキちゃんのメールアドレスを入手した。直接話しかけたり、連絡先を聞く勇気などないので、友達伝えに。 メールなら大抵のことなら送ってしまうことのできる自己中心的童貞特有の能力をもっていた僕は、メールし始めた次の日に、付き合いたいとメールを送った。 意味がわから

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          センスがないと自認しているのに実はあるかもを捨てきれない

          はじめまして。 今年、東京の大手組織設計事務所を退社し、個人で設計事務所を始めたマツドラといいます。 設計を志す人間にとって、いつか自分の事務所を持ち、自分が良いと思う建築をつくりたいという人は沢山いると思います。 私は学生時代、そんなことはごく限られた才能のある人しか成功しないから、設計である程度稼げる、組織設計事務所に就職しようと、ある程度早い段階から決めていました。 しかし、いざ就職してみると、学生時代に楽しかった設計が全く楽しくなくなり(その事務所が、分譲マンショ

          センスがないと自認しているのに実はあるかもを捨てきれない