257日目 左橈骨抜釘手術!

 6時5分起床。夜中3時頃に目が覚めて、トイレにいった事は覚えている。このところ毎日仕事の夢をみる。

 昨晩0時から食べるのは禁止となった。朝の7時から飲水も禁止。8時15分頃、お母さんが来てくれた。手術前の検温、血圧測定、酸素濃度チェックがはじまる。手術中は足を動かせないので、血栓予防のためのストッキングを履く。歩いて手術室に向かう。ドアの前までお母さんがついてきてくれた。いってきます。

 手術室ではBGMとしてオルゴール音楽が流れていた。千と千尋の神隠し「いつも何度でも」。私はこれからどんな世界にいざなわれるというのか。まず、名前を聞かれた。「ますこ」といったら、贅沢だと言われて本当の名をとられて・・・しまうわけもなく、正直に名前を名乗り、頭にキャップをかぶり、眼鏡を外す。手術する左腕をよく洗う。「手術室2」に入り、挨拶。室内は冷蔵庫みたいにひんやりとしていたので、温められた手術台に寝るとぽかぽかと心地よく、リラックスできた。執刀医は、救急入院中に回診によくきてくれていた整形外科の先生だ。(あした退院しますと告げたらびっくりしていた3人の先生のうちの一人)。「眼鏡とると雰囲気かわるなぁ」と言われたけど、それって素敵ってことですよね?せっかくだから前向きにとらえて機嫌よく手術を迎える。

 右手に点滴の針をさす。手の甲。・・いたっ。うーん、やりなおし。・・いたっ。うーむ、またやり直し。さしにくい血管ですみません。3度目の正直は別の看護師さんがさしてくれた。「点滴から眠くなるお薬はいりますよー」「少しビリビリしますよー」と声をかけられているうちに身体全体がぼーっとしはじめる。この感覚、何度も味わったな。意識のある状態からの全身麻酔は、気管切開ははじめてだったか。なんとも、いえぬ。

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(ますこさーん)

(ますこさーん)

 声がきこえる。目が少し開けられる。ここはどこ?どの段階?看護師さんはちょっと慌てた声。「息とまっていたから心配したよー;;」そうだったのかー!でもだるい、ねむい。寝る。ベッドごと動かされているのをかすかに感じつつも、うつらうつらとして、ベッド移動の「いちにのさん」は覚えていない。声をかけられるが、反応できたりできなかったりする。お母さんが近くにいる気がするけれど、やはりうまく応えられない。なぜか右ひじの裏が痛む。手術をした左手は親指と人差し指、中指がしびれている。ビリビリ、ではなく、麻酔がかかっているような感じだ。右手の甲にささる点滴の針が痛くて身動きがとれない。何度か目が覚めるが、動きたくない。あつい。のどが渇く。

 3時間たったころ、飲水と身体をおこす許可がおりた。背を起こして、トイレへ行き、水を飲む。あぁ、いきかえる。寝たり起きたりを繰り返し、だんだんと頭がはっきりとしてくる。夕食が運ばれてきた。トマトチキン、じゃがいも、ブロッコリー。大好きなものばかりで嬉しい。食事中、執刀医の先生が来てくれた。「ごはん食べられたら点滴とりましょう。看護師に言っときます」

 めでたく完食したので点滴がはずれ、身軽になる。ありがとう点滴、さらば点滴。

 薬剤師さんが置いていってくれた薬を確認する。痛み止めと胃薬。以前もらったものと違うものだ。ロキソプロフェンではなく、セレコックス。

ずっと寝ていたから背中が痛い。職場でお世話になっている方に誘われているヨガ、参加してみようかな。明日、退院。


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