久高真澄

対極主義。異性愛者の男性。修士(工学)。京都生まれ。製造業、女装癖など。

久高真澄

対極主義。異性愛者の男性。修士(工学)。京都生まれ。製造業、女装癖など。

最近の記事

ヨーロッパからアラブまで全部盛り 退職記念旅行記総集編

不肖わたくし、約9年勤めた電機メーカーを退職しまして、有給消化休みがあるということで、海外旅行をしようと思い立ちまして。 ヨーロッパ行ったことないから一度行っとくか、ついでにアフリカも踏んどく??と思っていたら、エティハド航空でアブダビ経由マドリード着、カサブランカ発で往復13万という格安航空券を発見し、スペイン・ジブラルタル・モロッコの3カ国を巡る旅に出ることにした。 街の景色は古い教会がたくさんある「ノートルダムの鐘」のような世界観(あれはパリの話だけど)から「アラジン

    • 文化と宗教の交わる街 カサブランカ

      ※追記 旅行記総集編はこちら ジブラルタルから陸路海路で移動、モロッコの最大都市カサブランカに辿り着いた。 カサブランカでの体験をいくつか書いていきたい。 カトリック教会 日曜だったのでミサに出席したいと思い、「ノートルダム・ド・ルルド教会」へ向かう。 ミサはフランス語で行われた。大規模な教会で、司祭がたくさんの従者を連れて入場してくるスタイル。 が、ミサ曲は「天使にラブソングを」に出てきそうなゴスペル調のものばかりだった。キーボード・ギターの生演奏付き。 出席して

      • 国境を2回越えて未知の大陸を踏んだ日 ジブラルタル→カサブランカまで移動

        ※追記 旅行記総集編はこちら 前日までのジブラルタル編はこちら 今回の旅でいちばん困難な一日だと覚悟していた長距離の移動日。ジブラルタルからモロッコのカサブランカまで陸路海路で移動した。 ジブラルタル出国 ジブラルタルの宿を出発。まだ暗い中、滑走路を渡ってスペインのラ・リネアに戻ってきた。 ジブラルタル入国時にも思ったのですが、スペイン側のジブラルタル国境の街ラ・リネアはバスターミナルも結構くたびれていて、ジブラルタルとの差は激しい。昔の香港と深センもこんな感じだっ

        • いきなりそこに現れるイギリス 英領ジブラルタル

          ※追記 旅行記総集編はこちら 前日のマラガ編はこちら。 ジブラルタルとは スペイン南部にある面積6.5km2のイギリスの海外領土。 ジブラルタル海峡は、大西洋と地中海を行き来する船が必ず通らなれければならない交通の要衝で、軍事的に重要な場所なので、いまでもイギリス軍が駐留する。 印象的な場所や光景の話をつらつらと書きます。 ジブラルタル国際空港 スペイン側から入国したら、目の前に空港の滑走路が横たわっている。 滑走路を横切っていかないとジブラルタルのほとんどの地域

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          ピカソの故郷 マラガ放浪

          ※追記 旅行記総集編はこちら↓ 前日までのマドリード編はこちら。 スペイン南部の港町マラガに1日滞在した記録です。ヨーロッパの中核都市では一番南にある街。 LCC新幹線でマラガ入り 「LCC新幹線」であるiryoでマドリードからマラガまで移動した。 そう、スペインには新幹線にもLCCがあるのです。マドリードからマラガまで、約400kmを3時間弱で移動できて、運賃は30ユーロ(5000円以下)。安い!てか日本の新幹線って高いんですね。 道中の停車駅は一つだけで、なだ

          ピカソの故郷 マラガ放浪

          聖から俗まで マドリード駆け足観光

          ※追記 旅行記総集編はこちら↓ 2/13朝にマドリード・バラハス国際空港に到着 、翌日まで市内をいろいろ散策しました。 特に印象に残った場所について書いていきます。 カトリック教会 まず圧倒されるのは、伝統ある立派なカトリック教会が市内のそこら中にあること。 キリスト教が全宗派合わせても1%の日本と、カトリックだけで70%いるスペインではそりゃあ資本が違いすぎるので。日本で神社や寺があるのと同じ感じでクラシカルな聖堂がそこら中にある。  あと、建てられた年代はどれも日本

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          女装観の話 -高く帆を上げよ-

          わたしは男性だが、化粧して、ロングのウィッグをかぶって、服はレディースを着て出歩く習慣がある。いわゆる女装男子と世間で呼ばれる立場をやっている。 なんでそんな奇妙なことをやるのか。そういう話をしていきたいと思います。 なんで女装するのか かなり昔、それこそ未就学児だったころからやりたいという思いはあり、5年ほど前に離婚したことを機にスタート。 そういう性癖だった…ということもあったが、秋葉原にある女装コンカフェに行ってみて、かなり綺麗に女装しているけど話し方はめちゃくちゃ

          女装観の話 -高く帆を上げよ-

          2/10(土)製造業について語るイベント@歌舞伎町学問バーkisi の告知

          イベント告知をしつつ、わたしの経験してきた「工場」という職場の話をします。 イベント内容 2/10(土)に歌舞伎町学問バーkisiにて「製造業を語る」バーイベントをします。 https://gakumon-bar.com/ チャージ一般1000円/h、学生1000円/2h ドリンクはアルコール¥700〜、ソフドリ¥500〜 工学系学生、製造業関係者のかたは一杯サービスつけます🍻 工場でエンジニアとして働くってどんな感じなのか。そこにいる多様な人間にフォーカスしつつやってい

          2/10(土)製造業について語るイベント@歌舞伎町学問バーkisi の告知

          不器用な神様

          わたくしの生まれ故郷京都には縁切り神社が数多くありまして。その代表格といえばこちら。 みんな大好き安井金比羅宮 安井金比羅宮、近年めちゃくちゃ人気ですね。 祇園と清水寺のちょうど中間で東大路通(東山通)に面しているという好立地に加え、「縁切り縁結び碑」のおどろおどろしいルックスはSNS時代と相性がよいのか、不倫相手と…みたいなのばかりではなく普通の学業成就願いや、夜のお店の方々の売り上げアップ願いなんかも増え、いつも人がいっぱい居て雰囲気も晴れやか。 K大明神 安井

          不器用な神様

          天国行きエレベータ

          2023年の2月。父方の祖母が亡くなった。 葬儀のため、忌引きをとって京都へ戻った。 祖母は1927年(昭和2年)生まれの95歳。いろいろな意味でエネルギッシュな人だったが、晩年は脳梗塞で半身不随となり、病院で息を引き取った。 京都市内で告別式ののち、霊柩車に先導されて、火葬場へ向かう。 京都市中央斎場は、中心部から国道1号を山科方面へ向かう東山の山中の目立たないところにある。京都生まれのわたしの親族の火葬はいつもここだった。 霊柩車から棺が降ろされる。最後の読経が行

          天国行きエレベータ

          酉の市 祝祭と破壊

          11月11日の夜。新宿三丁目駅から地上に出たら、なんだか街のオーラが違うと思った。酉の市をやっているからだった。 「オーラ」の正体は人の数と屋台の匂い。花園神社の前に列ができている。 そして、普段新宿に来ないけれど、酉の市だから来ている人が半分くらい混じっているようなのだ。4人以上で連れ立って歩く人、新宿であまり見ない気がする。ホストとお客っぽい男女とかももちろんいたけれど。 歌舞伎町は、区役所通りを挟んで西側の「トー横」的な人たちと、東側のゴールデン街の人たちと、年齢層も違

          酉の市 祝祭と破壊

          オレらはお前の味方やから

          中学2年のある日。 部活のない日だった。学校帰り、最寄駅から家へ向かっていると、金髪でダボダボしたシルエットの服を着た男二人組から声をかけられた。 「向こうの駐車場で人倒れてんねん。ちょっと助けてくれへん?」 「何中学?阪急で通ってんの?」 クラスで話せる友達も少ないのに、なんでこんな陽気に話しかけてくれるんやろう?断りづらいしついて行くしかしょうがない。 「サイフ落としたねん。オレなんかいま1円しかもってへんねん」 「ちょっと金貸してくれや。必ず返すから」 やっぱそういう

          オレらはお前の味方やから

          命日ポトレを撮った話

          2023年10月5日は桜塚やっくんの10周忌。それに合わせて、スケバンセーラー服に竹刀でポートレートを撮ってきた。 前からやりたいと思っていたことで。わたしはよく女装して出歩くのですが、スタンスとしては性自認はあくまで男性で、でもファッションはこちらの方がいいな、程度。そのスタンスを説明するのに、「桜塚やっくんをやろうとしています」は、とても理解してもらいやすい。というわけで、いつもやっくんの存在を感じてきた。 人が死んで、遺体が焼かれて、戸籍から消されて、でもまだ帰って

          命日ポトレを撮った話

          沖縄一人珍道中こぼれ話

          2023年のゴールデンウィークに沖縄を旅しまして、メインイベントは以下二つだったのですが、 ほかにも細かいイベントはいろいろ発生しておりそれをつらつら書いていこうかなと。Twitterでええやんという話ですし実際だいたいツイートしてますがここにまとめてしまおうと思います。 スカイマークで沖縄へ羽田から那覇までスカイマークで飛んだ。スカイマーク、預ける荷物代も込み、発着は羽田、適度なお値段で良いですね。 那覇空港、自衛隊基地と共用で、着陸した時戦闘機とすれ違った。場所柄ス

          沖縄一人珍道中こぼれ話

          神様のいる島

          2023年のゴールデンウィークに沖縄を旅した。そのメインの目的のひとつは久高島を訪問することだった。 久高島とは 沖縄県南城市、本島の東南にある周囲8kmの離島。琉球王国の時代、国王が危険を冒して毎年礼拝に来るなど、琉球神話の最高の聖地とされる。 本島の東側、つまり日が出ずる方角にあり、琉球の創世神アマミキヨが降りてきて国づくりを始めたという伝説がある。 いまも古くからの信仰が根付き、観光開発もあまりされていない。 著者はかなり昔からこの島のことを気にしていた。前の宿でも

          神様のいる島

          最果ての地、不思議な宿

          国頭村奥集落への旅 ゴールデンウィーク、沖縄を一人旅した。 ちょっと変わったところに行きたいということで、沖縄本島の最北端まで行ってみようと思いたった。とても行くのが大変な場所なので、浮世離れしているのではないか。そして、そこにある民宿の主人が面白い人物だ…という噂を聴きつけたので、行けば何かが起きるだろうと期待し、本島最北端の国頭村(くにがみそん)奥集落を目指すことにした。 奥集落までの道のり 那覇バスターミナルから名護まで高速バスで1時間半。そこから普通の路線バスに

          最果ての地、不思議な宿