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自助グループ「にじのこころ」

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運営しているセクシュアルマイノリティと精神疾患の自助グループ「にじのこころ」について知っていただくためのマガジンです。
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#エッセイ

共感性羞恥は羞恥ではない。あなたは共感する力が豊かな人なのだ。

先日こちらのnoteでHSPについて書きましたが、それと関連する気がすると思って、共感性羞恥について書きたいと思います。 共感性羞恥とは「人がが怒られたり恥をかくような場面を見た時に、まるで自分が怒られたり恥をかいているように感じてしまう事」を言います。 実際に自分がそこにいなくても、例えばテレビ番組やマンガなどで非難されたり場が凍るような状態にいたたまれなくなる事あります。 数年前にテレビ朝日の番組「マツコ&有吉の怒り新党」で紹介されていて 視聴者からのお怒りメール

鬱々とした時に「ガムテープ」そして「ノート」

新しい年が始まって一週間。多くの方が目標を立てて一年を充実したものにしたいと動き出しているようです。 私も今は割と精神的に落ち着いているので、何か始めようかと考えているわけですが、あまり気持ちが安定しない時は年末年始は結構複雑な気持ちになったものです。 街は華やかだしテレビも賑やか、周りの人たちも新しい気持ちで先にどんどん進んでいくような気がして、自分の事が嫌いになるしこれからが不安でした。 何もする気が起きず薄暗い部屋で寝込む日々が続いて、不安から逃れたくて寝ていると

精神科病院大国日本に、 今こそ心のバリアフリーを

現在オリンピックに向けて東京はバリアフリー化が進められています。しかしこうしたイベントがなければ障害者に配慮した街にならないという事が嘆かわしいですし、目に見えない障害についてはバリアフリー化が行われているとは思えません。 4月1日からは障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりましたが、省庁などの障害者雇用水増し問題、兵庫県三田市で障害のある長男を監禁していたとして父親が逮捕されるなど、様々な問題がいまだに噴出し続けています。 オリンピックが開催される2020年は、精神障

虹禍論(こうかろん)

年末になると今年もいろいろな事があったなと思い返す事が多くなりますが、何をするにしても「平成最後の~」というものが頭につく今年、本当にいろいろあったなと自助グループをしていて思いました。 昨年末に寝屋川で監禁致死事件が起き、現代に残る座敷牢だと恐ろしい気持ちになって新年を迎えたわけですが、今年になっても三田市で同じような事件が明るみになりました。発覚していないだけで他にも閉じ込められている人がいるのではないかと恐ろしくなりました。 そんな自助グループをしていて胸が苦しくな

強迫性障害体験コラム(第4回)

障害者の情報発信サイト「D.culture」に私の様々な精神疾患の体験記を連載していただいております。先日強迫性障害についての4回目の記事をUPしていただきました。 家の戸締まりやガスの元栓などが気になる強迫性障害の確認行為。それが悪化して日常生活に支障が出て大変な状態を思い出しつつ書いています。なかなか理解してもらえない強迫性障害について少しでも知っていただけたら幸いです。 強迫性障害の過去連載は下のリンクからお読みください。 強迫性障害を患っていた頃3 http:/

孤独は全てを奪い去っていくから

人は寂しかったり困ったりすれば、自分の非常ボタンを押してサイレンを鳴らし、泣いたり声を出して「苦しいから助けて」と伝えなければなりません。 本当ならばそうなる前に誰かが気づく事ができる世の中が望ましいのですが、誰もが自分の事で必死だからSOSを最大音量で出さないとわかってもらえません。 でもその大きなサイレンさえも「うるさいから止めろ」「その程度で鳴らすな、甘えるな」と言われます。そうしてもうボタンを押せなくなり、助けの声も届かないと絶望してしまいます。 孤独とは人から