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誕生月なので

 映画を観に来ました。

 あ、先に近況を書くと、同じ誕生月の娘が無事2歳を迎え、元気に毎日もりもりメシを食っています。
 幼稚園が始まると強制的に最年少になるから、発達が追いつかなくて大変だと聞かされるけど、まあこんだけ大食いなら大丈夫なんじゃないかなーと、だいぶ適当に構えています。
 わたしはといえば、無理のない範囲で筋トレをし、無理のない範囲で家事育児をし、暇があればスプラトゥーンな生活です。
 目下の悩みは2歳児に妨害されてピアノが弾けないこと。せっかく若かりし頃必死に耳コピした森山直太朗『さくら』の伴奏譜があるのに季節が終わっちまうよ!

 話を戻しましょうね。
 これまで自分が行く映画館といえば、都心のでっかいビルの上の方にある劇場だったんですが、なんかあんま楽しくないなと思い始めて、去年配偶者から1日暇をもらってそこそこ近場のミニシアターにフラッと行ってみたんです。
 こぢんまりとしてて売店で売ってる飲食物といえば小ぶりなポップコーンと缶ビール(安いw)のみ、なによりいつまでもRRRを上映しているところが気に入り、そのまま、日常が忙しくて見逃し続けていたRRR観てその辺で一杯ひっかけて帰りました。超楽しかったです!ちなみにこれを書いている頃でもまだRRR上映してました。伝説は終わらない!
 ここなら絶対観ようと思ってるモータルコンバットの続編も確実にやってくれよう。楽しみにしているぞ。

 で、誕生月なので「今月いっぱいお安く鑑賞できまっせ!」のお知らせをもらったので、今日またお暇をもらってやってきたわけです。
 とりあえず『SANDLAND』は観よ!と思って、それは午後だから朝から他に……と、選んだのはPERFECT DAYS
 この先内容に触れるので、一応改行挟みます。





「変わっていないようで、同じ瞬間は一度とない」

 まー20代……いや、30代前半までだったらこういう映画は退屈で、良さがわかんなかったと思いますね。多分、「あー、かかってる音楽が父ちゃんのカセットテープコレクションにあるのと同じだー」ぐらいしか思わなかったと思います。実際劇場にいた客を見渡したら、もしかするとわたしが最年少だったかも。
 不惑が見えてきたせいか思うんです。無事に日々を過ごせていることが一番尊いことなんじゃないかなと。
 だから、役所広司演じる主人公の規則的でシンプルな日常は、まさにパーフェクトなのかもな、と思いました。

 きっとこの主人公は何年も、何十年も、このサイクルで日々を過ごしてきたのでしょう。それでも同じことが起きる日など一度としてなく、時々波乱があって、またいつも通りの日々に戻る。単調に見えても、いろんな人と関わるし、時には姿も知らぬ誰かとの交流なんてのもあり、そしてそれは一度きりの出会いであったり。

 男の台詞は少ない。なのにこの情報量なのは、役所さんは素晴らしい俳優なのだなと感じます。彼に限らずですが、役者というのはすごいですね。その一挙手一投足を違和感なく、それ以上に説得力をもったものとして表現するのに、一体どれだけの稽古をしているのだろう。なにかを突き詰めた人間ってすごいな……。



 さて、ここからは次の作品。
 わたしは映画好きでもなんでもなく、劇場で映画なんて人生で数えるほどしか観たことがないし、今日は恐らく初めて「これを観るぞ!」と決めたわけでもなく劇場に足を運んだ日。
 行こう!と決めてからタイムテーブルを眺めて、最初に「これ観るか」と決めたのがこのSANDLANDです。
 静かな午前だったので、殊更アッパーな作品が楽しみになりました!

「信頼」って人間同士でも難しい

 水不足の大地を、人と魔物が幻の泉を求めひと時のパーティーを組んでひた走る。……ぶっちゃけ、こういうあらすじすら知らず、せいぜい鳥山先生のキャラクターだ!ぐらいしか前情報なく観ました。
 いやー……面白かったッス!!やっぱわたしこういうアニメ好きですね。なんかドチャクソ強い人外がいろいろブッ飛ばしたり、自身の過去を語らぬバカ強いオッサンが過去と決着を付けたり。いやそのまんまツボでしたね……!

 違う種族である魔物と人間、始めは互いの腹の探り合いだけど、死線を共に越えてゆく中で信頼が芽生え育ってゆく。
 同じ人間だろうと、互いに背中を預けられるほど信頼できるようになるってとても難しい。なんなら最後までミリも信じられんような悪モンが出てきますしね。なにもこんな生きるか死ぬかの世界でなくても、そこまで信頼できる相手ってなかなかいない気がします。だからこそ、この作品のベルゼブブらとラオのような関係が輝いて見えます。
 個人的にアレっていうキャラクターの作中での変化にグッと来ましたけど、そう感じる方は多いのではないでしょうか。あの外見であの登場なら、ボンボン育ちのいけ好かねえ将軍だなぁ!って思っちゃうでしょ。見てるわたしにもしっかり偏見の目があるなって唸っちまいましたね。

 ところで、鳥山先生のキャラクターってお茶目さがありますよね。わたしはそこまで鳥山作品に造詣があるわけではないですけど、幼い頃からお茶の間でドラゴンボールやアラレちゃんを見て育ったので、多くのガキンチョに漏れずその影響を多少なりとも受けてきました。名古屋育ちなのもあってニコちゃん大王とか大好きなんですよね……!
 登場する悪党たちや、特にベルゼブブを始めとする魔物たちがまたかわいいんです。このお茶目さがあるから、強くて恐ろしいだけの魔物ではなくなって、良い塩梅に力を抜きながら見られます。これぐらいの怖さとかわいさのバランスがわたしは好みwあとスタッフロールのサタン様がかなり好き……。


というわけで、大満足でした。

 月に一度も到底ない、ひとりだけで映画。観た作品2本とも面白かったし、そして今は!配偶者オススメの酒場で飲みながらこれを書いております!芋焼酎「幻の露」ってのを注文しました。名前だけで決めたけどおいしいです!大満足だぁ!!
 ずっとスマホいじってんのも酒と料理に失礼なんでこのあたりで!ここまで読んでくださりありがとうございましたー!

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