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生きたまま背骨を握られる

 怖い話を書くからか、先週から体調を崩しています。

 スルーしようとしていたのに、創作大賞の応募が始まったと聞いたら、話を考えるようになりました。今までなら、書き始める事からしていたと思うのです。それから筋を考えて、筋を思いつかないから、また書いて、どうしようもなくなって途中でやめてしまう。
 そのやり方をやめて、今回はクライマックスとエンディングから考えたのです。そしたら体調を崩しました。熱が出るわけでなく、寒気と倦怠感が身にまとわりついて、ふらふらしているのです。
 怖い話って最後の感じはハッピーエンドでなく、まだ怪異が続いているという終わり方が典型でしょうね。リングなんかもそう。
 いや。他の作品なんかどうでもいいのですが、自分なりの最後のイメージができたら、気持ち悪くなって。
 気持ち悪いというのが、怖い話を書く原動力なのでしょう。多分。ここから大事なのは、この怖さと気持ち悪さが、人に伝わるかという事。人を怖がらせるというのは、外すと白けるのです。わかりやすくても、わかりにくくても駄目。特にわかりやすい怖さはゴミみたいな印象になってしまう。
 明るい雰囲気の作品を書ける人は、こういう原動力とは違うかもしれません。楽しいとか、ワクワクとかそんな表現ができるのかもしれません。ある種、ホラー作家なんて変態じゃないかと思います。気持ち悪いとか、怖い事を快感だと捉えるような人達でしょう。僕はそんな変態になりたいと願っているのですよ。
 あぁこれでは自虐しながら、自分が優位だとアピールしている人間だ。

 他の人が、どんな怖い話を書くのか知りませんが、僕は今回こそ、とびっきりの気持ち悪いのを書こうと思います。当然、わかりやすくない怖さですから、単なるお化けやグロといったモノなんかじゃありません。生きたまま、背骨を握られるような感覚に陥る怖さを書きたいです。
 
 

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