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大正・昭和レトロは外国人にも面白いって本当? MATCHA「アラヒャクニッポン」

訪日観光メディア「MATCHA」は2021年11月25日、「アラヒャクニッポン」を公開しました。「アラヒャク」は「100年くらいの歴史を持つモノ・お店」を紹介する特集。でも、レトロなものののいったい何が、海外の人にとって面白いのでしょうか?

「アラヒャクニッポン」の魅力を外国籍社員に聴く!

https://matcha-jp.com/jp/century_old_japan

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「アラヒャク」とは、アラサー、アラフォーをもじった造語です。

アラサーやアラフォーだと、「すっかり歳を取ってしまったなあ」と、ちょっとネガティブなニュアンスで口にする方もいらっしゃるかもしれません。でも、観光スポットで100年歴史があるといえば、なんだかすごい魅力がありそうな、ワクワクする感じがしますね!

100年前といえば、日本は大正時代です。「アラヒャクニッポン」では、4人のMATCHA編集者が、大正や昭和の香りが漂う記事をそれぞれ執筆しました。

今回は、その1人であり、「オレもそろそろアラフォーだ・・・」と日々嘆いている溝端が、ほか3人の外国籍社員にインタビューしました!

大正の日本が好きになったきっかけはあのアニメ!?ジャッキーの場合

最初にインタビューしたのは、台湾人社員のジャッキー。

ジャッキーは今回、「【荻窪】昭和の東京のタイムカプセルが開く!西郊ロッヂング」を執筆しました。

ージャッキーさんが日本の古いものに関心を持ったきっかけは?

自分は昭和生まれの30代ですが、アニメやマンガを見て、昔の日本に憧れを持つようになりました。

大正時代を舞台にしたアニメで、台湾で人気があるのは『サクラ大戦』や『はいからさんが通る』などです。『サクラ大戦』は、宝塚っぽい雰囲気や、主人公たちが着る袴のかっこうよさ、少しレトロな雰囲気の主題歌などが魅力的ですね。

―僕もアニメ好きなので嬉しいです。今回、「西郊ロッヂング」を記事のテーマに選んだ理由は?

前に何かのインターネット記事で「西郊ロッヂング」について読んで、その古めかしい雰囲気に心惹かれました。正直、取材を受けてくれないだろうとダメもとで電話したのですが、快諾してもらえて驚きました。

取材してみて、「ここは日本の宝だ」と感じました。日本の古い建物は、バブル期に多く取り壊され、マンションや駐車場になってしまったと聞いています。そうした中で、「よくこんな歴史遺産を保存していてくれた」と感謝の念が湧きました。

ちなみに「西郊ロッヂング」は、アニメ「海月姫」の主人公が住むアパートのモデルではないか、とも言われているようですよ。

「おいしいから、100年続いたのではないか」ミホの場合

続いてインタビューしたのは、同じく台湾人社員のミホ。

ミホが今回執筆したのは、100年の歴史を誇る銀座・新宿の3店を紹介する「100年前の東京の休日を体験。庶民、文豪、大スターが愛した名店3選」です。

ーミホさんにとって、日本のレトロなものの魅力とは?

日本の昭和時代の家電などは、現代のものよりもカラーリングが鮮やかなものが多く、目を惹きますよね。

台湾の若者にとって、そういう日本の昭和時代のものは、どこか懐かしさを感じさせます。というのは、私たちの親世代も、そうしたものに囲まれて生活していたからです。

もっとも、台湾には日本のように100年も歴史があるお店は多くありません。古いお店が残っているのは、日本ならではの魅力だと思います。

―今回の記事のテーマを選んだ理由は?

おいしいものを嫌いな人っていないですよね。100年続いてきたカフェは、料理がおいしいから、それだけ長い期間残ってきたのだと思います。

また、そういうお店が、どんな物語を紡いできたのかも、興味がありました。

今回は、「カフェーパウリスタ」、「新宿の中村屋」、「新宿高野本店 フルーツパーラー」の3店を紹介しました。大正・昭和の人々の憧れだった場所です。

実は、私はお客さんとしてこれらのお店に何度も行ったことがありました。でも、今回、取材という形で改めてカフェのオーナーさんなどにお話を伺うと、新鮮な発見がたくさんありました。

特に、印象的だったのは、オーナーさんたちは自分の店の変遷だけでなく、「この時代は、町の雰囲気がこんな風に変わった」と、町全体の変化も教えてくれたことです。

カフェというのは、町と共に生きているんだな、と思いました。

日本のファッションにびっくり! ラモナの場合

最後にインタビューしたのは、ルーマニア出身のラモナです。

彼女が今回執筆したのは、日本でも珍しい服の博物館を紹介する「ファッションから日本と世界の文化を再発見!文化学園服飾博物館」。

ーラモナさんが今回、ファッションをテーマに選んだのはなぜでしょうか?

私が初めて来日したとき、さまざまなことに驚いたのですが、そのうちのひとつが日本人のファッションです。

街中には、着物で歩いている人もいる。ロリータファッションの人もいる。さらに、同じ東京の中でも、場所によってファッションの傾向が違っている。

日本人のファッションは、なんて多様性があって面白いのだろうと思いました。

一般の日本人が洋服を着始めたのが、だいたい100年前です。1920年代に銀座を歩いていたモダンガールたちが、そのきっかけの一つになりました。

そして、この時から日本の洋服づくりを先導し、日本ならではの服飾文化を創造していったのが、文化学園が運営する文化服装学院です。

高田賢三や山本耀司といった世界的なファッションデザイナーの出身校ということもあり、この学院に隣接する博物館は、日本を訪れる人にとってもきっと面白いだろうと思いました。日本ファッションをめぐる展示が見られるので、ぜひ取材したかったのです。

ーレトロなものに関して、ファッション以外にラモナさんが興味あることはありますか?

今回取り上げることができませんでしたが、日本の鉄道もすごいと思っています。

日本の電車が初めて走った(※)のは、1904年。こちらも100年強の歴史がありますが、その間、日本には地域の個性を生かしたさまざまなローカル鉄道が生まれてきました。

※日本初の鉄道が走ったのは1872年。その時は蒸気機関車だった。

ヨーロッパでも色々な電車が走っているのですが、個性的な電車があまりなく、こうした多様性はありません。そうした、さまざまな点で多様性のある日本は、奥深い国だと思っています。

今後も乞うご期待!

皆さんにインタビューして、日本の古いモノが持つ魅力を再発見し、「オレもアラフォーだなんで嘆いてないで、もっと年齢を重ねたオトナの深みを身に付けていかないとな・・・」などと思いました。

今後もMATCHAでは、歴史的な魅力を感じるさまざまな日本のスポットを紹介していきたいと思います。

ぜひ、楽しみにしていてくださいね♪

MATCHA Storiesとは?

「アラヒャクニッポン」は、特集シリーズ「MATCHA Stories」のひとつとして企画されました。

MATCHA Storiesでは、“時代を経ても残ってほしい日本の文化”を、さまざまな国籍の編集者が紹介。記事は日本語、英語、中国語(繁体字)、の3言語に翻訳し発信しています。

<過去の主なMATCHA Stories>

https://matcha-jp.com/jp/greentea
https://matcha-jp.com/jp/railroads






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