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「禁断の惑星」

50年代SF映画の金字塔「禁断の惑星」です。ここに登場するロボットのロビーは人気が出てさまざまなSF映画・漫画・アニメに影響を与えました。

宇宙を航行する地球の宇宙船がアルテア4という惑星から怪電波を受信。行ってみるとそこには昔、アルテアに移住していた博士が、身の回りの世話は全てロボットにやらせて娘と暮らしています。博士は「この星には怪物が棲んでいる。危険だから立ち去れ」と乗組員に警告しますが、「では貴方はどうして娘さんと暮らしているのです?」と尋ねるとそれには答えません。

ある日、宇宙船を謎の「姿が見えない怪物」が襲います。宇宙船は高出力の電磁波でバリヤーを張ると、電磁波に触れた怪物が巨大な牛みたいな身体の輪郭を見せます。船長は博士を問い詰めますが、博士は答えない。実は、この惑星には怪物だけではない、ある恐るべき秘密が隠されていたのです……。

「2001年宇宙の旅」以前に作られたSF映画としては最も巧みな設定が施された作品。異星の風景はオールセットですがよく出来てます。透明な怪物(通称イドの怪物)の設定は特によく出来ていて、最後にはアッと驚く正体が明かされる。これ、楳図かずお作品にかなり影響を与えてますね。イドの怪物のアイデアを使った楳図漫画が、私の知り限り3本あります。

イドの怪物が電磁波に触れて姿を見せるシーンは、ウォルト・ディズニープロが全面協力したアニメーションで表現。「ピノキオ」の鯨からの脱出シーンや「ファンタジア・春の祭典」で原始時代の溶岩に包まれた地球のマグマをアニメーション化したジョシュア・メダーが作画を担当しました。

また宇宙船の船長を「裸の銃を持つ男」の、若き日のレスリー・ニールセンが演じています。

惑星アルテア4にはどうやら先住民族がいたらしく、博士はそれの調査で住み着いたのですが、先住民は何らかの理由で全滅したらしく、その理由が作品の根幹を形作っています。いや、大変に良く出来たSF映画です。

「禁断の惑星('56米)〈2008年3月7日までの期間限定出荷〉」
ウォルター・ピジョン / アン・フランシス / フレッド・マクラウド・ウィルコックス

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