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ドイツの鋳造見本市GIFA2023へひとり出張

GIFA 2023とは

GIFAは世界最大級の鋳造見本市(メッセ)です。
4年に一度、ドイツのデュッセルドルフで開催され、世界中から鋳造関係者が集まります。
メッセ(見本市)は鋳造関係のワールドカップといいますか、フェスといった表現が正しいかもしれません。

会場面積は262,727m^2ですので、東京ビックサイトの2倍ちょいです。
ビックサイトに馴染みがない方向けには、
「プロ野球12球団が一度に試合ができる」
というとわかりやすいかもしれません?!
とにかくでかいです!

会場のメッセデュッセルドルフ

ドイツの展示会GIFAに行く意味

展示会に行く意味というか目的なんて人それぞれでしょうが、ベンチマーク的に行かれる方が多いように思います。
見本市ですので本来は商談がメインなんでしょうが、日本の企業の決裁制度からすると致し方なし。
出展者もこれがわかっていて、あからさまな調査だけだとあしらわれますのでご注意ください!

浅い感想

大型ダイカスト

トヨタ自動車さんのテクニカルワークショップ2023(2023/6/13)で大型ダイカスト(ギガキャスト)に取り組むと発表がありました。
事前にいろいろ調査やら調整があったかと思いますが、これは業界にとって大きいですね。

当社のwebサイトでテスラさんのギガプレスを紹介しています。
上記の発表後にアクセスが30倍以上アップしていました。
みなさんの注目度、認知が一気にあがったかもしれません。

さて、そんな大型ダイカストですが、GIFAでももちろん展示がありました。
写真は、Alcoaさんのブースで撮らせていただいたEV向けのリアフレームです。
Alcoaさんはアルミニウム材料メーカーですので、
「開発合金でこんなん作ってるよ」
っていう内容です。
これ以外の会社にも大型ダイカストの展示がありました。
注目度は高いです。

Alcoa社 大型ダイカスト部品(製造者ではありません)

循環経済 Circular Economy

最近、日本国内でもよく聞きます、Circular Economy。
欧州が2015年に発案した考えでして、
「資源の問題を考えながら経済的にうまいことやろうぜ」
という超アバウトな解釈ですが、方向は合ってると思います。

RAFFMETAL社はアルミニウム合金の製造メーカーです。
恥ずかしながら初めてききました。
「プライマリーアルミニウム(電解精錬したアルミ)ではなく、リサイクル材を使うことでCO2排出減らせます!」
という内容です。
カーボンニュートラルが高らかに宣言されてますが、そうした流れがインゴット屋さんにも波及しています。

RAFFMETAL社のサーキュラーエコノミー

新しい耐火物

鋳造は溶かす工程が大事です。
そのため、アルミニウム合金用の炉に使う材料も変革しています。
写真はカルデリスさんのブースです。
この会社のSOLという新しい耐火材(バインダー?)は
「性能はいいんだけど、これを使うと寿命が延びすぎちゃうから上司から止められてるんだ」
というジャーマンジョークを交えて説明していただいた新しい耐火材です。

カルデリス社のブース(メッセデュッセルドルフ公式)

文字数と読みやすさの都合上、大幅に端折っていますので浅い感想となっています。
お許しください。
深い感想を語らいたいという珍しい(?)方はぜひお問い合わせください。

その他

渡航方法

清き正しいコンサルタントは会社の経費最小となるように考えます。
考えに考えを重ねた結果、以下のようになりました。
日本から北極を通ってドイツへ飛び、そこから中東を経由して帰る。
緯度は違いますが、世界一周ですかね。
地球はやっぱり丸いようです。

成田から北極経由でドイツへ!

ドイツの食事

カルデリスさんに食事に誘っていただき、食べたアイスバインとその他いろいろの写真。
豪快ながら伝統的な味でとてもおいしかったです。
ただ、日本人にはちょっと多いかもしれません。

ドイツ料理アイスバイン

滞在先

メッセ期間中はその都市の宿泊料が爆上がりします。
GIFAはデュッセルドルフですので、その近郊のケルンに滞在しました。
世界遺産のケルン大聖堂近くでも、デュッセルドルフ市内と比較して宿泊料は半分以下です。
ICE(ドイツの高速鉄道)でケルンからデュッセルドルフまで20〜30分ぐらいです。
料金は片道10ユーロぐらいでしょうか。
観光、ビジネス、コストをいい感じに兼ね揃えてくれますので、ケルン滞在はおすすめです。

23時ぐらいに撮影したケルン大聖堂とホーエンツォレルン橋

いかがでしたでしょうか。
GIFAをおすすめかと言われると、おすすめです。
鋳造関係に従事されているようでしたらぜひ行ってください!





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