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そろそろGIFA2023のご準備を

GIFAとは?

GIFAとは、4年に1度開催される世界最大の鋳造見本市です。ドイツのデュッセルドルフで開催されます。2019年の出展者は2,360社、来場者は72,500名と大規模なイベントです。2018年ダイカスト会議に併設された展示会の出展社は211社、来場者は23,513名ですので、GIFAの出展社はざっと10倍あります。ダイカスト会議の来場者がなぜに2万人もいるのか不思議ですが、GIFAの規模はとても大きいことをご理解いただけると思います。

若干ややこしいので説明すると、我々日本人が「GIFA」と呼んでいるものは、実はGIFA、THERMO PROCESS、METEC、NEWCASTの4見本市の総称です。GIFAは鋳造設備、THERMO PROCESSは熱関係設備、METECは材料製造、NEWCASTは鋳造製品にテーマがわかれています。

GIFAに参加する目的

参加者のステータスによってGIFAに参加する目的は様々ですが、概ね以下かと思います。

  • 鋳造関係メーカーとのコミュニケーションがとれる

  • 最先端の鋳造技術を知る機会がえられる

近代鋳造技術の基を辿ると祖はドイツが多いです。ドイツ人が発明し、アメリカ人が製品化、日本人が小型化と高性能化と揶揄されるように、技術水準の高さは今もかわっていません。そのため、世界と戦う鋳造エンジニアはGIFAに参加するのです。まぁ正直言うと、GIFAというお祭りを楽しみにしている鋳造エンジニアがいることもたしかです。2023年6月にGIFAが開催されますので、いまからウキウキされている偉い方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本とドイツの展示会の違い

日本とドイツの展示会はその性質が異なります。正確には、日本は展示会、ドイツは見本市です。一緒じゃないの?と思うかもしれませんが結構違います。

展示会:自社の商品をPRする場
見本市:商談、コミュニケーションをする場

おわかりいただけますか。出展者の目的が違うのです。日本人ビジターの目的は「調査」に主眼が置かれることがあり、こうなると出展社からは嫌われるかもしれません。どちらが良い悪いではありませんが、郷に入れば郷に従えというように文化を享受することが重要かと思います。ただまぁ出展社も日本人の性質をよく理解していて、「写真撮影OK、どうぞ〜」みたいな方もチラホラいます。

最近のGIFAの傾向

過去開催をみてみますと、2019年の出展企業は以下の円グラフのようになっています。ドイツで開催される展示会ですし、技術の発信という意味でドイツの出展が多いのは理解できます。目をみはるのはやはり中国ですね。私は2011年、2015年のGIFAに参加しましたが、中国の出展は右肩上がりです(2011年302社、2015年418社、2019年583社)。2023年がどうなるか楽しみです。

GIFAに参加するには?

GIFAに参加するには2パターンのやり方があります。

  • 全部自分で手配

  • ツアーに申し込む

「全部自分で手配」はその名の通り、GIFAのチケット、航空券、電車、ホテルなどをご自身で手配する方法です。慣れている方には負担になりませんが、初めての方は不安かもしれません。この中には、大手メーカーで調査団としてGIFAにいかれる方も含みます。

「ツアーに申し込む」は楽ですが、いわゆる団体さん的な行動になります。ジェトロ主催、日本ダイカスト協会主催のものがあります。工場見学を企画してくれる場合がありますので、そうした面で有利かもしれません。

その他

ビジネスですので服装はスーツが基本です。中にはジャケパンの方もいらっしゃいます。かなり歩きますので歩きやすい靴をおすすめします。
英語が必要です。ドイツ語が話せればなおOKです。日本語を話せるスタッフを置いてくれるメーカーは少ないです。
会場の広さは驚くほど広いです。出展社はダイカスト会議の10倍ですが、大きな展示物もあるので展示面積はもっとあるような気がします。

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