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補助金コンサルとその経済圏

鋳造コンサルというあやしい商売をはじめて1年。
お客様に恵まれ、事業継続できています。
もう感謝しかありません。

事業をやっていくと色々な方々に出会います。
大手サラリーマンでは実務上まず遭遇しない方にも会うことがあります。
その中でも闇深いと思ったのが「補助金コンサル」です。

中小企業を巡っていると補助金コンサルというワードをきくことがあります。
「補助金をコンサルするってどういうこと?」
とは一般的には思わないようで、補助金申請を代行する方々を補助金コンサルと世間では呼んでいます。

私はものづくり補助金(自社向け)を申請し、いちおう採択されました。
ただ、辞退しました。
事務手続きに生産性がまったくないんです。

愛知県では、愛知県中小企業団体中央会という団体が採択後に申請書やら見積書をみてくれるのですが、これがひどい。
こんなんだから生産性ないんだよな、と素直に思います。
ひどい発言になると、不正受給になるんじゃないかとこわくなるぐらいです。

「審査を通すために購入部品で申請した方がいい」
「相見積書は見積詳細を一言一句合わせなければならない」
「私(事務局)の言う通りにしないと、東京の事務局が承認をしない」

一般的な商習慣からはあり得ないことを要求されます。
特に相見積は出来レースじゃないとできないんじゃないか、とすら思います。
しかしながら、これをクリアしていく方々が補助金コンサルとその仲間たちです。

行政の不合理な注文に対して真摯に対応できる。
一般商習慣から外れているので組織ぐるみで対応できる。
これが補助金コンサルとその仲間たちです。

補助金コンサルとその仲間たち

いまや補助金は受け取る中小企業だけでなく、商社、設備メーカー、金融機関、そして補助金コンサルの金づるになっています。
そうした意味では一定の経済効果があるのも事実でしょう。
ただ、補助金の理念とはかけ離れていると思います。

本来であれば、補助対象に合致した企業であれば、計画書を要領通りに書ければ採択されますし、そもそも通らないと変です。
ただ、文章というか計画書が書けないんですよね。
日本の国語教育では致し方ない気もします。

なかには認定支援機関である金融機関が補助金コンサルを斡旋してくることがあります。
補助額の10〜30%を補助金コンサルがゲットする(事業計画書作成代行でも費用が発生するかもしれません)。
紹介謝礼として補助金コンサルが金融機関へキックバックする。

補助金申請者と設備メーカーの経済をまわすことに意義はあります。
ただ、それに群がるのはおかしな話です。
ですので、私は事業計画書の代行依頼はお断りします(銘打ってないので依頼受けたことがありません)。

気づいたら補助金なんて制度が常態化してますが、趣旨と外れることを野放しにしていいのでしょうか。
補助金コンサルとその経済圏を潤すことに生産性はないと思います。
実務にあった制度にしていただきたいものです。

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