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マタニティリープマガジン vol.23 金融業界マネージャー、自分を見つめ直し妊娠出産「子供がいるっていい、そういう社会がいい」1回目/全4回

みなさん、こんにちは。「マタニティを飛躍の機会に」。マタニティリープです。このマガジンでは毎週木曜日にメインコンテンツとして、マタニティ期、子育て期の経験とリープについて伺ったインタビュー記事を連載しています。今回は藤木日向子さん(仮名)のインタビューの1回目(全4回)になります。読んでいただいて、共感したり、元気になったり、癒されたりと、みなさんの力となる記事になれたら嬉しいです。


▪️マタニティリープインタビュー 藤木日向子さん

〜藤木日向子さん(仮名)のマタニティリープジャーニー〜(1回目/全4回)

現在、藤木日向子さんには3歳と1歳の2人の子供がいる。金融業界で働き、マネージャーとして、2回目の復職を果たして、今まさにマタニティリープの真っ只中にいる。男性優位の職場で奮闘していた日向子さんは突然の休職に見舞われます。しかしそのことが大きな転機となり、子供がいる人生に足を踏み入れることに、そこで日向子さんが感じたこととは。第1回目の今回は、お二人のお子さんを育てながら、今、金融機関で働くことをどう感じているのか伺いました。

小さい頃は転勤するのが当たり前

ーーでは、まず日向子さんの背景、どちら出身とか何人兄弟でどんな風に育ってきたか、お聞きしてもいいですか?
藤木日向子(以下日向子)  はい、父が転勤族で3.4年に一回転勤するような職種でした。東京で生まれて大分、大阪、広島、横浜と引っ越しました。横浜へ行ったのが小学校六年生ぐらいです。もともと母親の実家が横浜で、父親も神奈川県出身、二歳ちがいの兄が中学生で高校受験ということもあって、そこからは父だけ一人で単身赴任になり、横浜に住んでいました。父はテレビ局の記者をやっていて、報道の方なので四六時中働いている感じでした。

ーーそうなのですね、多感な時期を各地転々として、いろんな地方も経験された。
日向子 そうですね、小さい頃は転勤するのが当たり前でした。ただ、幼馴染がいなくて、途切れちゃうのが残念でした。

ーーお母さんは専業主婦だったのですか?
日向子 はい、母は専業主婦で父の転勤にずっとついて回るという感じでした。

瀬戸際での妊娠出産そして復職

ーー年齢をお聞きしてもいいですか?
日向子 はい、44歳です。結婚が遅くて、、、。

ーー結婚はおいくつの時ですか?
日向子 結婚は38歳の時です。39歳で妊娠して、40歳で1人目を産んで、42歳で2人目を産んだので、結構瀬戸際みたいな感じでした。この数年は、1回復職して復職後半年で、また2人目ができて休んでという感じです。

ーー今はどんな状態ですか?
日向子 去年の4月に2人目の育児休職後、復職してまだ一年経ってないですが、時短勤務を使いながら勤務しています。

ーー勤務時間は9時-17時とか勤務時間が決まっているのでしょうか?
日向子 時間が選べて、定時から2時間まで短縮できます。始まりと終わりの時間を自分でセッティングできますが、フレックスではないので、一回設定すると、それはずっとそのままです。私は8時55分から16時15分で働いています。

違う職場への復帰は負担が大きい

ーー1人目の育休から復職された時も同じでしたか?
日向子 はい、1人目の復職もそんな感じで復職したのですが、その時は休職前に勤務していた支店に戻れました。私の職種は本来なら復職するときは元の職場に戻れず、新しい支店に配属されます。ですが、1人目の時はコロナ禍であまり人を動かすのもどうかというような時期だったので、前の支店に戻ることができたのです。前の業務を引き続きできましたし、前の知っている人たちに会えたのは大きかったです。2人目の時は新しい支店に配属されてしまって、本当に誰も知らなくて、私の仕事ぶりももちろん誰も知らない。どんなことをやっていたかとなどきちんと引き継がれてなかったので、それがすごく大変でしたね。

ーー二重の意味で大変ですよね。新しいところでかつ誰も知らないところで。
日向子 そうですね。休んでいる間は、子供のペースで生活しているから、仕事する時はまた違うエンジンが必要でした。復職する前って心配事も多いじゃないですか。なので、新しいところに行くというのは心理的負担も大きかったです。前のところに戻れるシステムにした方がいいんじゃないですかというのを会社の人事にも言ったりしてみたんですけどね、、。

周りがどんどん変わる職場に驚き

ーー今のお話を聞いていると、小さい時にお父さんの転勤で転々とされていて、今お勤めの職場でもやっぱり転々としてと、似たような印象を受けました。その辺いかがですか?
日向子 なるほど、そうですね。確かに周りの人がどんどん変わったりして、順応性があるのかはわからないですけど、言われてみたらそうです。でも、職場の人はしょっちゅう転勤するので、新入社員の時は、すごくびっくりしました。誰々さんが転勤ですと言っても、誰も何も驚かなくて。「あー、じゃあさよなら」みたいな感じで。それはなんかちょっと寂しい気もしました。

ーー日向子さんの職場は東京から北海道へというような全国の配置転換みたいなことも普通にあるのですか?
日向子 それもありますけど、家庭があったりすると割と考慮してくれるので、私が今の状態で行くというのは多分ないとは思います。

面白い人たちに囲まれた大学時代

ーー少し学生時代に話を戻してもいいですか?
  横浜にある程度長くいて、そこからどうされたのですか?
日向子 大学に進学して、横浜から一時間半ぐらいかけて電車で通いました。結構遠かったんですよね。でもやっぱり大学が一番楽しかったです。

ーー学部は何学部だったのですか?
日向子 教育学部だったんですけど、教職持ってないです。はい、ダメ学生です。フフフッ。

ーー何が楽しかったですか?
日向子 そうですね、いろんな人がいて、みんなそれなりのスペシャリティを持っている。そういう人が多々いて、面白かったです。話していて面白い人が多かったですね。あと、色んなことをやっている人がいて、最初に友達になった子が水泳部の国体で二位になったような人で、すごかったです。朝練して授業来て、また練習して帰ってというのをケロッとやっていたので。

金融機関へ就職、女性だからエプロンして

ーー教育学部へ行って、金融機関に入るというのはどんな感じだったんですか?
日向子 私は英語に興味があって、小さい頃から帰国子女の友達がいました。その子たちの影響なのかわからないですが、大学では交換留学をしていたので、その延長上の就職をしたかったですね。 本当は、英語を使ったり、あるいは日本の製品を海外に広めたりしたいと、メーカーを志望していたんです。けれど、就職が厳しい時期ということもあって、全然受からなくて、たまたま金融を受けたら決まり、もうここしかないなと就職を決めました。行きたい職種ではなかったですね、正直。

ーー総合職ですか?男女も関係ないという。
日向子 私の時代はまだ総合職と一般職という区分けがありましたが、私は中途半端な職種でしたね。地域限定職という、総合職と一般職の間みたいな。総合職の職種だけど地方への転勤がない職種でした。今はそういうのも撤回されてほぼ一本化されています。男尊女否じゃないんですけど、会社に入ってそういったことをすごく感じました。女性活躍といいながらも、女性だから地域限定職みたいなものがついたりとか。職種的にもそうですが、最初に驚いたのが、入ったときにエプロンさせられて、、。ちょうど女性に制服がなくなった時期で、制服がないからエプロンしてって言われました。女性だから、エプロンして業務をするって、、、そういったところもすごく違和感を感じていました。

今入ってくる女性が羨ましい


ーーそこで結婚されるまでは何年ぐらい働かれたのですか?
日向子 うーん、12、3年ですかね。

ーー結構長い期間しっかり働くってことをされてきたんですね。
日向子 でもなんかこのままでいいのかな?みたいなのがありました。仕事を一生懸命やってもちょっと男性と同じとは思えない。先ほど言ったように文化的にもちょっと古い体質もあったり。今はだいぶ変わりましたが、今入ってくる女性がすごく羨ましかったりするんです、最初からそういう環境を整えられて。

ーーそういう環境っていうのは、具体的に言うとどんな違いですか?
日向子 先ほど言った職種もそうですし、女性で総合職で採用してもらう人は本当に数人しかいなかったのが、今はだいたい同じ仕事内容だったら、統合職で入れます。あとはその後の昇格も、マネージャーになる時、女性はほとんど男性のワンランク下のマネージャーにしかなれなかったのが、今は同じように昇格もできるようになりました。任せてもらえる仕事も男性と同じようになってきたので、ああ今の子はいいなぁと思います。

次回に続きます>


▪️編集後記
〜今、困っているということは、暮らし方や食生活を変えていく良いチャンス〜

マタニティ期の女性の食生活はどのように気をつけると良いのでしょうか。以前から気になっていたので、管理栄養士であり、母親向けの食に関する市民講座の講師もされている方にお伺いしてみました。
すると、「人それぞれだから一概には言えないのよね、ダメな食べ物も、絶対食べた方が良い食べ物ってないんです」とのこと。

例えば、マタニティ期は多くの女性が貧血になりやすいけれど、それでレバーの醤油煮とか食べていると、それで塩分が多くなって、そういう母乳を飲んだ赤ちゃんの機嫌が悪くなったり、おしりのかぶれが出たりする。あっちが良くなれば、こっちが下がる、全てつながっているから、一つのことを対処療法的にこれをやれば良くなると言えないらしいのです。

でも、マタニティ期の女性は自分の体調も食も気になりますよね、Webとか調べても一般的なことしか出てこないし、、色んなことを色んな人が言ってるし、どうしたらいいか困っている人も多いのでは、そう私が言うと、マタニティリープにつながる意外な答えが。

「何が困っているのかというところからその根っこを考えるということ。今困っていることはこれまでの暮らし方や食生活の積み重ねが原因であることも多いので、ある意味、今、困っているということは、暮らし方や食生活を変えていく良いチャンスなんです」

マタニティ期はどんなに準備をしていも、うまくいかないこと、困ったことがどうしても起きる、想定外が起こりまくるわけで、そんなことの一つ一つが新たな自分や家族の暮らしにつながるチャンスなんだと。だから安心して大丈夫。マタニティリープの伝えたいメッセージとつながるものを感じました。

マタニティリープでは、マタニティ期にまつわるさまざまなことを専門家の方にお伺いしていくこともこれからやっていきます。お楽しみに!

<編集>
マタニティリープ合同会社
https://www.maternityleap.com/


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