【総合問題 動画番号0047】広島大学 2008 後期・理学部数学科 ベクトルの等式から図形的結論を求める問題(シリーズ番外編)高校 解法 大学入試 大学受験 良問 解説 講義 授業 難問 論証 文系 理系

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解説している問題と解答解説のPDFは、以下において無料でダウンロード・プリントアウト可能です。問題文は動画の中で字幕などで表示しません。鑑賞するだけではなく、実力を付けて高める意味でも、ぜひプリントアウトし、ご自身で解いた上で動画をご覧頂くことをオススメします。(ある一定以上の数学力を付けるには、自分の頭を動かすことと、自分で手を動かすことが欠かせません)

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このチャンネルでは、大学入試で出題される数学の問題をテーマ別に整理して、有機的・体系的に取り上げ、解説していきたいと思います。古典的な良問から最新の入試問題まで、   

 「演習価値の高い問題を、学習効果が高い解法で解説すること」

を目標にしています。 今回は、「総合問題」の動画番号【0047】です。
なお、この動画は、「総合問題」の動画番号【0046】で扱った問題を違った角度から再度取り上げたものです。

※参考
【総合問題 動画番号0046】
広島大学 2008 後期・理学部数学科
ベクトルの等式から図形的結論を求める問題④

※参考
(本動画のシリーズ「ベクトルの等式から図形量を求める問題」一覧)
①【総合問題 動画番号0043】  京都大学 1992 文系・理系 共通   https://youtu.be/PYuDV1B6ILw
②【総合問題 動画番号0044】  東京都立大学 2023 後期・理系  https://youtu.be/i2va0-SM7Yw
③【総合問題 動画番号0045】  京都大学 2006 後期・文系  https://youtu.be/ZkPbZvzycgw
④【総合問題 動画番号0046】  広島大学 2008 後期・理学部数学科  https://youtu.be/g-fJMKz_4s4

***以下、ネタバレ注意***

平面上の三角形とその内心の位置関係の情報が1つのベクトルの等式で与えられています。その情報(仮定)から三角形の形状という図形的な結論を引き出すことを目標とする問題です。 この問題はベクトルの等式(仮定)が与えられていますから、ベクトルを用いた解法を考えるのは自然な流れですね。図形の特徴を捉える、ということは、いかに内積を利用して、辺の長さや角度の大きさを計算するかがポイントになります。

一方、「与えられた等式がもつ意味」をくみとると、実はPは△ABCの重心でもあることがわかります。それをつかめば、結局この問題は、「外心と重心が一致する三角形は、正三角形であることを示せ」と読み替えることも可能です。(それを正確に論証することを求められている問題ですから、もちろん、「明らか」などとしてはNGです。) その論証は、ベクトルを持ち出すまでもなく、「初等幾何」の範囲でできてしまいます。

そのような着眼点に至らなかったとしても、あるいは、考える舞台を、適切に原点を定めた「座標平面」においても、問題に取り組むことは可能です。(たとえば、座標平面を設定することで、「辺の長さ」の計算は易しくなります) ここでは、「適切に原点を定める」ことと、「座標軸の設定」がカギを「問題の解きやすさ」を大きく左右することになります。

あるいは、理系の皆さんであれば、考える舞台を、適切に原点を定めた「複素数平面」においても良いわけです。(複素数を考えることで、たとえば、「点や図形の回転」を含む計算は考え易くなります) ここでも、やはり、「適切に原点を定める」ことと、「座標軸の設定」がカギを「問題の解きやすさ」を大きく左右することになります。

このように、図形の問題には、もし誘導の小問が付いて、解法の指定がされていなければ、

●初等幾何による解法
●座標平面(座標空間)設定による解法
●ベクトルによる解法
●(理系のみ)複素数平面による解法

が考えられます。

特に難易度が高い問題に対して,上の方法の中のある方法では行き詰まるが、ある方法ではうまくいく、ということがよくあります。そのような経験は皆さんにもあると思いますが、上のように、1つの問題に対して、広角度から検討する姿勢を持っていただき、思考の幅を広げていただきたいと思います。このことをお伝えするのが、本動画の趣旨です。

あとはその発想をいかに具体的な論証で遂行するかが技術的に重要ですね。

難易度は、「標準」レベルの問題かと思います。ぜひ、ご自分の「答案」を作成して視聴いただけたら嬉しいです。 動画の感想、新たな気づきなどをコメント頂けると嬉しいです。 (誤りの指摘、批判的なコメントも含めて歓迎します)

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