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介護生活と彼女の思い出

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亡き妻の闘病と介護生活について感じたこと、考えたことを少しずつ書いていきたいと思っていました。週に1回の投稿を目標にしていましたが、容態の悪化に追いつかず、ちゃんと書かないままに… もっと読む
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記事一覧

身辺雑記:故郷へ

 妻が亡くなって早いもので1年と2ヶ月たった。あっという間である。  どうするか迷っていたことがある。  コロナ禍で延期されていた中学の同級生による「古希のお祝い会」への出席である。  コロナ禍の前から田舎には帰省していなかった。それは彼女の病気があったからだ。  彼女の闘病生活は5年続いた。  発見された時にすでにステージ4であった。リンパ節と肺に転移していた。肺の5分の4はすでに冒されていた。原発の甲状腺ガンと転移していたリンパのガンの切除には無事に成功した。しかし

学生結婚、その後(2)

4年生になった時、バッカスの仲間のほとんどは留年確定でした。私はぎりぎり頑張れば何とか4年生で卒業できるという感じでした。しかし、みんなと一緒に留年する気でした。 というのは、4年になった時点で留年確定ではなかったものの、フルに履修して、一つでも単位を落としたら留年確定だったからです。 本日の投稿は、留年しないでなぜ卒業したのかいうことと、私たちを襲った想定外の出来事についても書きたいと思います。 「卒業しないと別れる」 4年の授業が始まってバッカスの仲間と会い、おし

学生結婚、その後(1)

「なぜ大学3年生の時に結婚したのか」という記事は、私の投稿としては例外的にたくさんの人に読んでいただいた。特に若い人、高校生や大学生の方々が読んで「スキ」を押していただいたこと、本当に感謝します。 有難うございます。 ということで、学生結婚のその後について書きたいと思います。 新居 新居は、それまでずっと住んでいた大学まで20分という新宿のアパートを離れて、京王線の調布で探しました。都心から遠く離れた郊外です。新宿から特急で16分かかったと思います。各駅停車だと40分

なぜ大学の3年生の時に結婚したのか?

ここ2ヶ月、まったく何もしないままに過ごしてきている。何とか社会復帰をと思っていた矢先に自転車での自損事故を起こし、それが余計に気が滅入り鬱々とした日を送っている。完全に失速している。 そんな中、拙文に目を止めていただいた大阪の博物館の学芸員の方が、わざわざコメントを寄せていただいた。泣き暮らしている身には本当に有り難かった。ただただ嬉しかった。すごく励まされた。頑張らなきゃと思った。 それで何か投稿しようと思って、10年前のメールの文章を引っ張り出してきた。中学時代の同

介護生活:団地の方々へのお礼の手紙

亡き妻の葬儀と火葬は、亡くなってから9日目、8月28日(日)に執り行った。 こんなに時間を空けたのは、私自身のわがままによるものだ。すぐの葬儀に堪えられないと思って、「1週間後にお願いしたい」と息子に頼んだ。それで葬儀場が空いていたのが、この日だった。 土曜日搬入・設営、日曜日の一日葬であった。 葬儀はごく少数の参列者だけの家族葬にした。妻が親しくしていた方々には、妻を安置していた自宅に弔問に来ていただいた。また、出棺の時には、30人近くの方々が見送って下さった。 み

介護生活:団地の方々へのご挨拶

自宅で闘病中だった妻が、8月20日(土)に亡くなった。危篤状態については、「つぶやき」の機能を使って投稿した。 駆けつけてくれたお姉さん息子が駆けつけてくれてからは、看取りは、彼にまかせて、掃除と片付けに精を出した。その合間に、noteの「つぶやき」で状況報告をした。 と同時に、息子が来て母親を見守ってくれたことで、極度の緊張から解放され、また、最後の数日間はまともに寝ていなかったこともあって、涙腺が崩壊していた。泣きながら作業をこなしていた。 危篤状態を伝えたら、すぐ

介護生活:蟷螂の斧1

介護生活について週1で書いていこうと思っていた。しかし、現実の変化に自分自身の気持ちやら何やらが追いつかず、結局、先週、noteの140字の「つぶやき」の機能を使って、現状をざっくりと書いた。現状が深刻だったからである。 noteのツイッター版なんだと思うが、140字という制限は、自分の気持ちや現状を端的に伝えるには、便利だし、気楽だなと思った。 私自身は、それ以前から彼女の病気についてはメモを一切とってきておらず、また介護が始まってからもまったくメモを取ってこなかった。

介護生活:3.日常

介護生活も4ヶ月目に入りました。とにかく何も分からないままに無我夢中でやってきたという感じです。 noteに書くつもりならば、きちんとメモをとっておくべきだったと思います。正直なところ現実を見据えるのがしんどいという感じで、メモなどは一切残していません。きっと今書いていることが、唯一の私の備忘録になると思います。 追記:2022/10/01 見出し画像は、2013年のロンドン大学SOAS留学のときのものです。ロンドンの自宅の直前の、彼女の後ろ姿です。 ということで、今

介護生活:1.突然に

noteの初投稿は、2022年の6月23日(木)です。あっという間に1週間が経ちました。 正直、私の書いたものなんて読んでくれる人は、誰もいないんじゃないかと思っていました。このnoteもそうですが、SNSは、若い人たちの活躍の場という印象があるからです。 よって、興味関心をもってくれる人がいたとしても、ひとりかふたりかなと思っていました。ブログの作者の方で、今は何万人もの人が読んでくれているのに、最初の半年ほどは、読者は数人だったと書いているのを読んでいたからです。

介護生活:2.早起き

「介護生活:1.突然に」に、想像以上にたくさんの人に訪れてもらって嬉しいです。ありがとうございます。 noteを始めて、今日でまるまる2週間です。あっという間でした。 もっとゆっくりと書くつもりでいました。 読者数人という予想に反して、かなり多くの人に読んでいただいているのです。それで、かなり焦って原稿を書いているのが、正直なところです。 当初の目的であった「身辺雑記」は手つかずであり、また、「介護生活」もなかなか書けないままに過ごしています。 まぁ、正直な話、現実が