見出し画像

【旅行記】中東の風に吹かれにオマーンに行ってみた(その4)

日本人になじみの薄い中東・アラブ世界の中でも特にどマイナーな国、オマーンに行ってみた旅の記録です。イルカを見たり、ミュージアムを巡ったりした。

■ イルカを見に行こう!

この日は事前に手配したドルフィンウォッチングツアーの日だったため、朝6時頃起床してホテルにやってきた迎えの車に乗り、マスカットの市街地から15分ほど離れたハーバーへ向かいました。

ハーバーは船でいっぱい

前日は南部地方サラーラへの日帰り旅行で、朝早くかつ夜遅いという最凶コンボを決めて非常に眠かったのですが、イルカが待っているとなればオチオチ寝てはいられないのがヒトの性というものです。

イギリスから来たという老夫婦、新婚っぽいアラブ系のカップルと5人でボートに同乗。30分ほど海上を移動して、イルカが群れで見られるスポットへ。イルカがよく見られるのは冬の時期と聞いていたので、空振りを心配していたのですが、予想外に大量のイルカを拝むことができました(見るのに夢中になって、写真がお粗末なのはご愛敬)。

イルカ

また、フィヨルドもあるほど地形の変化に富むオマーンの海沿いのクルーズはとても面白かったです。船を止めてイルカを見ていた時間を合計しても1時間半程度のクルーズでしたが、カメラを持つ手が休まる暇がありませんでした。これがオマーン版「カメラを止めるな!」だ

海食洞

■ オマーンの霞が関

ホテルへ戻って一眠りした後、路線バスでオールド・マスカットと呼ばれる官公庁街や博物館・美術館の多いエリアへ向かいました。最近運行開始されたというバスはマスカットの主要なエリアを結んでおり、5路線ほど走っています。

運賃はルートごとに一律200~300バイザ(バイザはオマーンの補助通貨単位。1000バイザ=1RO≒300円)なので、1回60~90円程度と、物価の高めなオマーンではかなりリーズナブルな交通手段となっています。

2台つなぎのバスは非常に清潔で、冷房も効いており、ついでにテレビも付いているという豪華っぷり。運行エリアがまだ狭いという欠点はあるものの、使いこなせれば非常に便利だと思われます。

マスカット中心部から沿岸部の勾配を少し上ったところにあるオールド・マスカットは官公庁が集まるエリアで、平日は出歩く人もまばらです。綺麗な白壁の建物と現役で使われている砦が残る街を歩くだけでも、異国に来た雰囲気がして面白いです。

■ 官庁街の小さな博物館

まずは「ベイト・アル・ズベール」を見学。ベイト・アル・ズベールは元々個人の邸宅だった建物を博物館に改装しており、内装が非常にオシャレで素晴らしいです。民族衣装や工芸品など、内部の展示物も充実していました。

本館とは別に現代美術を展示するスペースを併設しており、若手アーテイストの芸術作品を鑑賞できるのが個人的には高評価ポイント。お洒落な土産物コーナーやカフェもあり、欧米の観光客が多かったです。

ベイト・アル・ズベールの外観

続いて訪れた「オマニ・フレンチ博物館」は元フランス領事館の建物で、オマーン、フランス両国の首脳会談を記念して博物館に改装されました。展示物は説明文がフランス語でよくわからないうえに大したことなかったですが、庭園の風情が良かったです。

フレンチ博物館の庭

■ オールド・マスカット中心部:宮殿と国立博物館

オールド・マスカットの大きな見どころが、宮殿「アラム・パレス」とその向かいに新設された国立博物館です。

宮殿は中に入れないものの、近くまで行くことができます。宮殿と呼ぶにはファンシーで綺麗な建物で、現地の観光客が写真を盛んに撮っていました(写真)。さらに宮殿の左右の山には昔から使われてきたフォート(砦)がそびえ、一種独特の景観を作り出しています。

アラム・パレス(上)と周辺のフォート(下)

パレスの真向かいにある国立博物館は、2016年にオープンしたばかり。白い壁が印象的な外観です。内部は吹き抜けのある2階建ての構造をしており、オマーンの歴史、文化、自然について詳細な解説と多くの展示物を収蔵しています。展示内容はわかりやすくかつ充実しており、各国言語の音声ガイドもありました。

入口付近には小さいもののセンスのよい品物が並ぶミュージアムショップがあり、マグカップを買いました(帰国後使っていたのですが、落として割ってしまいました…)。冷房が効きすぎて長居できないのが欠点といえば欠点でした。長居したい人はしっかりした羽織物を持っていきましょう。チケット代はオマーンでは珍しくCC決済可。

国立博物館の外観

宮殿前がちょうど路線バスの終点になっており、20分に1回くらいの頻度でバスが出ています。それに乗って、マトラまで戻りました。

オールド・マスカット、綺麗でミュージアムも多く、街歩きに向きのエリアですが、欠点は飲食店が少ないところ。つごう2回このエリアを訪れましたが、2回とも同じハンバーガーショップで昼飯にしました(美味しいんですけどね)。

ピタパンのサンドイッチとコーラ。缶のひと、なんちゅう顔してんだ

夜は宿泊していたホテル最上階のレストランが酒類の取り扱いをしていたため、折角なのでビールを飲みました。上階から港を眺めつつ酒を飲むのはとても心地よかったです。

基本的にイスラム国家で飲酒が禁じられている同国では酒税が高く、ビール1杯で500円もしたため、滞在中はこの1回だけしか飲酒しませんでしたが。

ここまでお読みくださりありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?