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私の株式選別方法ー株探より サムコと日本の半導体製造装置規制の記事について

株探の記事を見ていたら、①パワー半導体の特集と②半導体製造装置株についての記事がありましたので、抜粋して考察してみます。
①については、個人的趣味から サムコを取り上げます。
以下記事

①パワー半導体の記事から サムコ

 サムコ <6387> [東証P]は電子デバイス関連の製造装置を手掛けるが、化合物半導体(次世代パワー半導体)を中心としたオプトエレクトロニクス分野での一頭地を抜く技術力は高く評価される。ナノレベルの膜厚制御性やカバレッジ性で優位性を持つ独自開発の新型ALD装置「AD-800LP」は、脱炭素実現に貢献するSiCやGaNを材料とした次世代パワー半導体のゲート酸化膜形成用として脚光を浴びている。このほか、量子デバイス用途などでも新型ALD装置の活躍余地は大きい。同社が有する「薄膜技術」はグローバル・ニッチトップ企業としての素質十分で早晩世界に名を馳せる可能性を内包している。足もとの業績も2ケタ増収増益トレンドにあり、23年7月期は売上高が前期比20%増の77億円、営業利益は同18%増の16億2000万円と好調だ。株価は直近急動意し、3月24日につけた4545円の上場来高値更新から青空圏へと飛翔しているが、押し目買いで対処したい。時価総額は400億円前後に過ぎず中長期大化けのシナリオも。

株探より

ALD装置とは
ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)は反応室に有機金属原料と酸化剤を交互に供給し、表面反応のみを利用して成膜する装置です。

成膜の違い

ALDが一番きれいな成膜ですね。ここがサムコの強みですね。


②日本の半導体製造装置規制の影響

この日(31日)は取引時間中に半導体関連セクターにはちょっとした逆風が吹いた。それは、経済産業省が、軍事転用の防止を目的に先端半導体の製造装置23品目を輸出管理対象に追加すると発表したことだ。この発表の意味することは、米国が日本とオランダに要請していた中国に対する半導体輸出規制の強化である。
 日本の半導体製造装置 メーカーの商品競争力は世界トップクラスであり、ハイスペックの商品を中国に輸出することは安全保障の観点からリスクが大きいというのが米国の主張である。この発表を受け、東京エレクトロン <8035> [東証P]など一部の製造装置メーカーが株価を軟化させたが、総じて影響は限定的だった。これについて市場では「昨年来、米中摩擦が激化するなかで、半導体の対中輸出規制に向けた動きは繰り返されてきたことであり、何も目新しさはない。今回も日本がオランダに倣って米国の要請に従うことはマーケットに織り込まれていた」(準大手証券ストラテジスト)という。
 株価的にもこの日、半導体製造装置関連の主力どころはほとんどプラス圏で引けた。「今回の決定に伴うマイナス効果は全体としては軽微。むしろ今後は、安全保障の観点から半導体設備を自国エリアで確保しようという動きが米国主導で強まる。これは、日本の製造装置メーカーの実力を浮き彫りとし、プラスの側面も大きい」(同)とする。

株探より

では東京エレクトロンの 5分足です。

TEL 5分足

10:50から大きく下げましたが、終値は戻していますね。
元々去年からのニュースなので、TELの決算資料にもありましたが、最悪の状況を織り込んでの2Q時点で通期下方修正(3Qで上方修正)でしたので、完全に織り込み済ですね。

以下引用先

考察

パワー半導体は半導体規制の対象ではないので、ポジなのだと思います。
又、将来的に半導体規制の対象になったとしても、売り先が変わるだけなので、汎用製品でないところは、強いと思います。

②半導体製造装置規制は、去年の10月から米国で規制されています。
今回、オランダに次いで、日本も規制をするのですが、中国への投資⇒米国、日本への投資に代わるだけなので、短期的に下げても、長期的には元に戻ると思います。

以下、ロイターの記事より

[東京 31日 ロイター] - 米国から半導体製造装置の対中輸出規制を求められていた日本が、仕向け地を中国に限定しないながらも、7月から規制に踏み切る見通しとなった。経産省は高性能装置に対象を絞ったとし、「ボリュームゾーンを作る装置ではないため、企業の業績への影響は軽微」と説明する。それでも日本メーカー10数社に影響が出るとしている。
東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターで副センター長を務める品田高宏教授は、エッチング装置の東京エレクトロンや露光装置のニコン、洗浄装置のSCREENホールディングス、検査装置のアドバンテストなどが影響を受けるとみている。
一方で品田教授は「最初は影響があるかもしれないが、長い目で見たときは影響が低下してくるだろう。米国や日本で新たな半導体工場が立ち上がってくるので、そちらで吸収される」と話す。
ニコンはロイターの取材に対し、光源にフッ化アルゴン(Arf)を使った「Arf液浸露光装置」が審査対象になりそうだと回答。現在2種類の装置を販売しているという。「引き続き決められたルールを順守し、その中で最大限の成果をあげられるように努力する」とした。
東京エレクトロンは「発表された規制内容について確認の上、適切に対応する」、SCREENは「内容を精査して経産省の指導を仰ぐ」、アドバンテストは「政府の方針に従って公正な取引を行っていく」とコメントした。
*日本政府が輸出管理対象に加える半導体製造装置(23品目)は以下の通り。

ロイターより

・洗浄装置3品目:不純物を除去する
・成膜装置11品目:ウェハー表面に薄膜を形成する
・熱処理装置1品目:結晶を回復したり薄膜を形成する
・露光装置4品目:回路パターンをウェハーに焼き付ける
・エッチング装置3品目:ウェハー表面を削って回路パターンを形成する
・検査装置1品目:完成した集積回路を検査する

ロイターより

以下出典先

追加考察
スクリンだけは少しネガです。
洗浄装置は、きれいな水+ロボットアーム+搬送装置を組み合わせれば中国でも作れそうなので、ネガです。。
株価は高いですが、駆け込み需要がきているだけかもしれません。。

スクリン 週足 23年に入ってTELより強いが駆け込み需要か?
TEL 週足(比較用)


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