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【雑短歌】 愛すべき酔人を詠む二首

 「酒」の文字もじを覚えるのは、小学生の頃。
 「酒」のあじを知るのは──人生の黄昏時……。

  愛しきは お猪口の底の◎
   見つめる度に 頬が朱らむ

 (いとしきは おちょこのそこのにじゅうまる
   みつめるたびに ほおがあからむ)

  はしご酒 ホロ酔い気分で踏み外し
   終電逃す 夜は哀しき

 (はしござけ ほろよいきぶんでふみはずし
   しゅうでんのがす よるはかなしき)

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