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リモートワークを廃止したら社員のパフォーマンスは上がるのか

先日Xで興味深いポストを見かけたので、自身のリモートワークに関する見解をまとめたいと思いました。

きっかけとなったポストはこちら。

5,000人規模の会社でリモワ希望のアンケートを取った結果、「属性(性別・年齢・勤続年数等)や、自宅までの時間・距離より、評価結果の相関が高かった」ということがありました。


実際のところリモートワークと従業員のパフォーマンスに相関関係はあるのか?

元ポストにソースが明記されていないので本当のところは確かではありませんが、リモートワークと社員のパフォーマンスの相関関係については何かと話題になります。私の周りにも「仕事が出来ないメンバーに限ってリモートワークを希望する」とボヤくマネージャーの方が少なからずいます。

何の根拠もなくそう言う愚痴が出てくるはずもないので、少なからずリモートワークと従業員のパフォーマンスには相関関係があるのかもしれません。

問題はこの相関関係を因果関係と誤認していること、要するに「ローパフォーマーの方がリモートワークを希望する」ことと「リモートワークを希望するからローパフォーマーである」ことは全く次元の話だと考えています。

※横道に逸れるので端折りますが相関関係と因果関係の違いはこの辺りが詳しいです

安易にリモートワークを廃止する企業は相関関係と因果関係を取り違えていないか

従業員がローパフォーマーであることは問題ですが、それとはたらく場所に相関関係はあっても確たる因果関係はありません。加えて言うと「ローパフォーマーがローパフォーマーのまま人件費を圧迫する」事が問題なのであって、ここを変える仕組みがなければ出社中心だろうがリモートワーク中心だろうが何も変わらないはずです。

むしろ、「仕事のパフォーマンスが出ないのはリモワさせてくれないからだ!」と、ローパフォーマーに免罪符を与えかねません。信じられないかもしれませんが本当にこう言うことをいけしゃあしゃあと言う輩がいるのだから始末が悪い。

真に必要なのは働き方に依らずに得られる公平な機会では

ではどうすればいいか。
私は本当に必要なのはこの辺りではないかと考えています。

個人のパフォーマンスを納得性を持って評価し処遇に反映できる仕組み

従業員のパフォーマンスが低いことに課題意識を持たせ成長を促すには、どうパフォーマンスが出ていないかを評価し、それを正しくフィードバックして気づきを与える必要があります。加えて短期的には処遇に反映し「このままでは駄目だ」と意識づけることも必要となってきます。

働く場所に依存しない学習の機会の提供

従業員のパフォーマンスを上げるためには学習と成長が不可欠で、そのための機会を組織として提供する必要があります。環境によって得られる体験価値が異なれば長期的にパフォーマンスに差が生まれる事になるため、望む人には学習の機会が公平に得られることが重要になってきます。

リスキリング含めた適材適所の見極め

学習の機会を与えてもパフォーマンスが上がらない場合は本人の適性を鑑み、より適したポストへの異動や、場合によってはリスキリングを含めた配置転換も必要になってくるかも知れません。いずれにせよ個人の適性を見極めこれらの施策を講じるため、マネージャーに不足するリソースを補う相談窓口のような仕組みも必要になってくるかも知れません。

私自身は最近は出社中心の働き方が肌に合っているため長い間リモートワークをしていませんが、かといって「リモートワークは悪」とは思いません。パフォーマンスだどうだと堅苦しく考えず、各人が働きやすいと感じる環境を提供できれば良いなと考えています。

今回は以上です。

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