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職場の同僚、「さん」付けで呼ぶか? ニックネームで呼ぶか?

打ち上げ花火みたいなタイトルですみません。(先に謝るスタイル)

職場の心理的安全性を考える上での、お互いの呼び方について今日は考えてみたいと思います。

「さん」付け運動は是か非か

小学校で同級生を「さん」付けで呼びましょうという動きが広がっています。本人が望まないあだ名によるイジメを予防するため、だそうです。
同様に、職場においても「さん」付けを励行するところをしばしば見かけます。こちらは女性に対する「ちゃん」付けや、上司による呼び捨て防止など、立場の弱い者を守るセクハラ・パワハラ予防の意味合いで用いられることが多い印象です。

いじめやハラスメントを無くそうという動き、私はとても良い傾向だと感じます。一方で、不名誉なあだ名や呼び捨てを無くせば、いじめやハラスメントが無くなるか。それだけでは無いことは自明です。

ニックネームで呼ぶことの意義

先日、「トップガン マーヴェリック」を鑑賞してきたのですが、劇中でパイロット達はお互いを「マーヴェリック」「ルースター」など、それぞれのコールサインで呼び合っていました。

以下、記事の本旨とは異なるのですが、とある考察記事における海軍士官への取材が印象的なので引用します。

ホール氏は、階級が存在する職場だからこそ、コールサインが重要になってくると話す。「僕は、少将とも乗る時があるんですけど、もし彼がヘマした時は、“やあ、スマイリー。ヘマしてますよ”的な感じのことを言う必要があるんです。壁を無くすようなもので、戦術上や安全面においてもすっごく重要なんです。少なくとも飛行中は」。

つまりコールサイン≒ニックネームは、米海軍においても立場や階級を越えたフラットなコミュニケーションに一役買っているのです。考えてみれば当然のことですが、飛行中や作戦中など、コンマ一秒の判断ミスが命取りとなる場面で上官へ忖度していたら、命に関わるのも道理です。

ニックネームは心理的安全性への近道である

私自身、過去に参加していたいくつかの組織において、お互いをニックネームで呼び合い、それがもたらすフラットな文化の効果を実感していました。(おかげさまで社内での「船長」呼ばわりも大分定着してきました笑)

こういったフラットな文化に対し、「職場の規律が乱れるのではないか」「部下が言うことを聞かなくなるのではないか」という懸念が聞かれますが、私は全くの杞憂だと考えています。呼び名一つ変わったところで、職制における役割分担は当然ありますし、どんな呼び方であろうと、立場が上だろうと下だろうと、相手には敬意を払ってしかるべきです。

それよりも、職場のコミュニケーションにおいて過度に上下関係を意識し、言うべきことが言えないことこそ問題です。心理的安全性の高い職場の実現においては、ニックネームで呼び合うことは一定の効果があることを身に染みて感じています。

ニックネームで呼び合う際のポイント

とはいえ、相手の身体的特徴を揶揄したあだ名で呼ぶこと等は「いじめ」に他なりません。
解決のポイントとなるのは「本人が呼ばれたいニックネーム」であることです。お互いにどう呼んで欲しいかを宣言し合い、相手の意志を尊重する限りにおいては、そういじめやハラスメントは入り込まないと思います。

いかがでしょうか。
私は「すべての職場がニックネームで呼び合うべきだ」と言っているのではありません。何年も「さん付け」で呼び合っていたのに今更ニックネームで呼び合うのも気恥ずかしいと思います。
ただ、もしこれから新しいチームを作るそこのあなた。騙されたと思ってチームビルディングに「呼ばれたいニックネーム」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

本日は以上です。



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