見出し画像

20231101 祭の偉い人の服装の違い(魚吹八幡神社ちょうちん祭と博多祇園山笠)

 先日から魚吹八幡神社のちょうちん祭をみてきたことを書いてきていますが,私が最初に注目したのが「偉い人の服装」でした。

 イオンとかで吊るしのスーツしか買ったことのない服装知識ゼロの私なのでわかりませんが,普通の礼服ではなく結婚式で父親が着るような服(昼のを「モーニング」,夜のを「燕尾服」というようです)を着られて,村の色の鉢巻きをまいた帽子もかぶられておりますね。

 こちらの写真が賽銭箱の奥の偉い人しか入られない場所のものですが,奥に神職の方々が神道の服を着られていて,その前に村々の偉い人達が礼服に帽子の格好で待たれているのが分かると思います。
 この「偉い人だけが洋装」というのは意外と珍しいのではと思いました。

 松原八幡神社の灘のけんか祭でおそらく村で一番偉い人の衣装も和服ですし

 京都の祇園祭のおそらく各傘鉾で一番偉い人の服も絽か紗かそれ以外かもわかりませんが和服ではあると思います。
 
 また博多祇園山笠の場合,山笠期間は「長法被が正装だから結婚式などにもそれでいってもよい」ということになるため,櫛田神社の宮司さんの両隣に座られている福岡県知事も福岡市長も櫛田神社のぎなんの長法被を着ておりますね。

 この能舞台に座られているのは福岡の政経関連での偉い人たちですが,その方々がみな礼服のままでなく,ステテコと白シャツになった上で長法被をきているのがなんというか「山笠の権威」を感じます。
 ただ,少し面白いのが一番後ろに座られている方々は「偉い人の付き人」的なポジションだと思うのですが,その方々はスーツのままで長法被を着ていないのだなと。

 そして太鼓櫓には山笠振興会の偉い人におそらく国会議員の方もいますが,こちらは全員長法被ではなく水法被なのが少し面白いなあと。「まだ現役でありたい」感じなのかもと。
 
 そんなことを考えてから魚吹八幡の偉い人たちが洋装,かつ帽子もかぶられてある意味「オサレ」なのはなぜなのかな~という興味が出てきました。これはまったく根拠のない勘なのですが,やはりこの洋装は「オサレさ」「モダンさ」を意識したものであり,何かきっかけというものがあったように思えます。
 このあたり,明治以降に洋装が輸入された後,どのように洋装が祭の中に定着してきたかなどは写真をたどれば分かりそうですが…そういう昔からの写真をみられる機会があればなあ~と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?