年をとるっていうことは、老いるということじゃない。
老化物質を除去するワクチン開発に成功したという今日のニュース
カラダを老化させる細胞に多くみられるたんぱく質を目印に抗体をつくり、そのたんぱく質を白血球が攻撃することで老化細胞を除去する仕組みということ。
不老長寿は人類の夢と言うけれど、人生100年時代と言うように、人類の寿命は確実に伸びている。老化は一度起きてしまったら若返ることは今の科学技術ではできないけれど、老化スピードを遅らせることはできる。
私が中学校の頃、七夕の短冊にかいた願いは
「死ぬとき痛くありませんように」
だったけれど、今であれば、
「死ぬときまでは痛くありませんように」
と書くと思う。
死ぬときの苦痛は仕方がないものとして受け入れるしかないと今では思うけれど、生きている間にあちこちが痛いのはつらい。今後は医療が発達して、今よりさらに死ににくくなると思われるけれど、健康を維持できるかどうかは、まだまだ個人の生活にかかってくると思う。
最近読んだ本2冊
特に自分の体調が悪いわけではないのだけれど、ここ数か月で自分のまわりで何人も体調を崩して入院することになり、体調について考えることが多くなった。
結局のところ、体調管理や健康維持は日々の積み重ねで、その積み重ねの差がこの先の老いのスピード差になるのだと実感。そして、一度老いを進行させる方向に進んでしまったものは、逆戻りさせることはできない。エントロピーは増大し続ける。
私の20代は運動不足の肥満青年だった。25歳でがんになって、長期的な展望が見いだせずに、将来を見据えた行動はなにもしていなかった。あのままだったら、アラフォーからアラフィフに向かっている今、健康の不安とあちこちの体の不調、痛みを抱えた人生を送っていたのではないかと思う。
30歳で北海道に転勤になったことを機に、ロードバイクに乗ったり水泳を始めたりと活動量を増やしたことで一気に健康体になった。体重は20キロ落ち、今でも体力、心肺機能は向上し続けている。日々の積み重ねの大切さは、頭では誰でも理解できるのだけれど、それを実行するかは、結局自分次第で、実行した者にはそれなりの成果がもたらされる。
ところで、健康に年を重ねることで、痛みのない人生を送ることができれば、それで万事OKとなるだろうか。
健康と活力に満ちた10代、20代。その輝きを追い求めるのは、もちろん現実的ではない。年を重ねることで得られるもの、20代とは違うものを50代以降に手にするために自分は今、何をできるのか、最近よく考える。
10代のころ、PSY・Sという音楽ユニットが好きだった。平成生まれの人たちには全くなじみはないだろうけれど、代表曲がシティーハンターの主題歌だった Angel Night〜天使のいる場所〜 と言う曲。アニメを見ていた人は覚えていると思う。
LIVE映像を見るとかなり奇抜な格好をしているけれど、歌は抜群にうまくて高音かつ独特の音色のある声はとても魅力的だ。昭和のテイストがどうしても受け付けない人は、画像だけPefumeになっている動画(曲はPSY・S)の方をどうぞ。動画はかなり時代を感じるけれど、曲と歌声のクオリティは令和時代でも十分通用するレベルと言うことがよくわかる。
この歌以外にもたくさんいい曲があるのだけれど、11年間活動して1996年に解散している。もう25年以上前だ。
それ以来、いわゆるメジャーシーンからは遠ざかっている。一般的にいえば、消えた人という評価になるのだろう。でも彼女は消えたわけでもなんでもなく、メジャーデビュー前からのルーツであるジャズシーンに戻り、活動を続けている。youtubeでもチャンネルを持っていて最近の動画が出て来るけれど、今もあの頃以上のクオリティの歌声を聞かせてくれる。才能はもちろん、それを磨き続けた努力の結果、60代で輝き続けることができているのだろう。
ヴォーカルのチャカはPSY・Sとしてデビューする前はJAZZ歌手として活動していたので、ある意味PSY・Sの活動期間の方が特異な時期だったのかもしれない。今の方が自然体で幸せそうだ。
でも彼女のyoutubeチャンネルをみていたら、メジャーにチャレンジするチャンスがあるなら、一度は挑戦するべきだ、そこに行かないと得られないものもある、とも言っていた。
10代、20代の輝きと60代の輝き。どちらもかけがえのないものなのだろう。私はもう20代の輝きを追い求めることはできないけれど、60代の輝きならこれからだ。
年をとることで輝きを増す、そんな人生を送ることができたらと思う。
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