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特別支援教育コンテンツⅠー2

子どもたちが見せてくる言動の背景はいろいろなので、関わり方もいろいろです。

仮に、言動の背景が同じであっても、ある子で効果が見られた方法が、目の前の子で効果があるとは限りません。

支援者との関係性が影響することもありますし、子どもたちそれぞれの支援方法への好みが影響することもあります。また、その時期に使える時間や回数が影響することもあり、ときに、時間や回数があれば効果が見込めると分かっていても、生活の中で支援そのものの優先順位がぐっと下がるような出来事が起こることもあります。

また、表に見えている言動は変わらないのに主たる背景が異なっていることもあります。たとえば、同じ子であっても、「衝動的に反応する」の背景が、Aという場所では、もともとの衝動性が強いことが大きく影響していたけれども、Bという場所では不安が強いことが大きく影響していたこともありました。

携わらせていただいた子どもたちとの時間や、数えきれないほど読んできた文献の数々、学会やセミナーなどで学んできたことを振り返っても、やっぱり、こうすればいい!という絶対的なものはないんだな、という結論にいたります。

できることは、この業界に何年身を置いていても、こんな捉え方もあるんだな、こんな接し方もあるんだな、という、これまでの自分自身になかった捉え方や接し方を知り、目の前の子どもに合わせて使えることを増やしていくことなのだろうと思います。

この記事内の動画は、増田謙太郎先生(東京学芸大学教職大学院准教授)にご協力いただいています。動画の中に書籍の紹介なども含まれていますので、視聴してくださっている方にとって、これまでになかった捉え方や接し方が1つでも見つかれば、うれしく思います。

1 落ち着くための方法

自分に合う方法(効果がある方法)、好きな方法、続けてみようと思える方法など、試行錯誤の中でみつけていくことが大切だと思います。

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