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「東京観光日誌」#12|柴又|帝釈天、寅さん記念館、山本亭

2021年10月18日(月)晴れ。本当はこの日、ディズニーランドに行く予定で2か月ぐらい前から休みを取っておいた。長女は3回ぐらい行ってるが、次女のノノは物心がつく頃に1回行ったきりで覚えていないという。友だちの影響もあるのだろう・・かなり行きたがっている様子だ。妻もディズニーランドが好きなので行く気満々である。私は多分、列の並び役になるのはわかっているが、取材する良い機会でもあるのでノノと妻の3人で行くことにした。長女は留守番でいいと言っている・・まあそういう歳なのだ。一人抜けるとその分安くなるので助かりはするが。

・ ディズニーから柴又へ

ネットでチケット販売しているというので、販売の当日妻が張り切ってアクセスを試みるものの全然つながらないと言う。販売しているチケットもすでに18日のチケットは売り切れで、それ以降の限定した短い期日でしか購入できないということらしい。しかし長い時間ねばっても全くつながらない。私もやってみたが同じ結果だった。何か別の方法でもあるのだろうか・・。結局つながった時は全て売り切れの状態だった。そんな訳で未だ購入していおらず、今では半ば諦めかけているといった具合だ。

「ぼくに会いたければ勝ち上がって来な、ハハ!」ミッキーマウスがにやけているような気がした。

ということで、今の職場の元同僚の角さんから飲みに誘われいて、お互い都合の良い期日が重なったのがこの18日。夕方に会おうということなので、ならば昼間は東京観光の取材をしようと、お互い都合の良い場所に選んだのが葛飾区柴又“寅さんの街”だった。

当日、角さんとは夕方「京成高砂けいせいたかさご」の居酒屋で落ち合うことになっている。日暮里から京成本線に乗り換えて「京成高砂」駅に着き、京成金町線に乗り換えて次の駅が「柴又」のはずだった。が、うっかりしていて気が付いたら通り過ぎてしまっていた。やれやれと思い次の駅で引き返そうと思ったら、そこが終着駅の「京成金町」。ここで初めて単線の路線であることを知った。京成金町線は「京成高砂」「柴又」「京成金町」の3駅しかなく密集した住宅街を通る短い区間の路線なのだ。何だかローカル色が溢れている。
予定より遅れて「柴又」に到着。駅のプラットホームには「男はつらいよ」のポスターが柱ごとに取り付けられていた(写真下)。ここから寅さんがお出迎えだ。

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駅を出ると寅さんの銅像(写真上)。寅さんの視線の先にはさくらの銅像もある。さすがにここは寅さんのホームタウンだ。
駅前は下町風情が色濃く出ていて、親しみやすい雰囲気である(写真下)。

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この雰囲気にのまれいつの間にか「男はつらいよ」の主題歌を口ずさんでいる。

ちなみに私はこの間初めて「男はつらいよ」の1作目を観たばかりで、これまでに寅さんの映画はほとんど通して観たことがなかった。それでも、何となく寅さんというキャラクターやストーリーのことは知っていて、歌詞がわからないままでも主題歌のメロディを口ずさむこともできる。音楽もキャラも強烈な印象があるんだな。

・ 参道を通って帝釈堂で参拝

歩くとすぐに「帝釈天たいしゃくてん参道」のアーチが現れる(写真下)。

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すぐに二つ目のアーチが現れた(写真上)。何々・・下の方に何か書かれている「国の重要文化財景観「葛飾柴又」」か・・そういうのがあるんだね。調べてみると「2006年1月26日に、滋賀県近江八幡市の「近江八幡の水郷」が重要文化的景観第1号として選定され、以後、2021年10月現在で、合計71件が選定されている」(Wikipedia)とあった。ここ柴又は 2018年2月13日に選定されたらしい。
なるほど、この参道は情緒あふれる文化的景観なのだ(写真下)。

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後でお土産でも買って行こうかな・・。
このまま真っ直ぐ進んでいくと、突き当りに「帝釈堂」の門「二天門」(写真下)があった。ここをくぐり抜けて・・

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帝釈堂(写真上)へ。参拝客もあまり訪れていないようだ。左に見える大きな巨木は「瑞龍ずいりゅうのマツ」と言って「頭を空に向け、尾を西に伸ばして天に昇る「龍」のよう」に見える縁起ものとして大切にされているようだ。境内には無人のおみくじ販売所(写真下)もあったので、一つ買ってみることにした(一本200円)。おみくじは後でゆっくり見てみようかな。

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・ 矢切の渡しで小休止

さて、ここから江戸川の方へ行ってみようと思う。歩いて10分ほどで江戸川の土手に上っていた(写真下)。

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何だか・・のどかでいいなあ~この辺り住みやすそうな感じがする。ここはサイクリング道路(写真下)にもなっているのか。
今晩会う元同僚の角さんは元々日本航空に勤めていて、退職して私のいる職場にやって来た。数年間机を並べて仕事をしたが、再び航空業界に戻り65歳になって最後の退職をすると決めているようだった。そんな彼が退職後にやりたい趣味がサイクリングと言っていた。こういう風景の中を走ったらさぞかし気持ちいいだろうな。

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向こうに見えるのが江戸川である。近くまで行ってみよう。
ここが「矢切やぎりの渡し」(写真下)。

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渡し船とは、港湾・河川・湖沼などで両岸を往復して客や荷物を運ぶ船のことである。ここは対岸の松戸と結ぶ渡し舟で、この場所“矢切”を舞台にした演歌の曲でも有名なのだが・・残念ながら私は演歌をあまり聴かないのでYou Tubeで初めて聴いた。「矢切の渡し」という曲はちあきなおみや細川たかしが歌っていた曲だったんですね・・興味のある方はどうぞ。

江戸川を見ながら持って来た自作のお弁当を食べて小休止。
因みに渡し船の料金は大人片道200円、子ども片道100円。営業は11月末までと書いてあった。

・ 山本亭の名場面集

次に「山本亭」に行くことにする。ここから近い。その近くに「寅さん記念館」もあるのでちょうどいい。歩いて10分程度で「山本亭」に通じる敷地前に到着(写真下)。中に入っていくと・・

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「山本亭」入り口(写真上)に着いた。
「山本亭」というのは1920年代に建てられた近代和風建築の邸宅で、現在は葛飾区の所有となり一般公開されている。ここの庭園が有名らしく海外からも注目されていると書かれていた。

「山本亭」の入館料は100円。「寅さん記念館」(一般500円)との共通チケットも売っているということなので、それにしてもらって入館料550円。50円お得ということだった。

では、邸宅に入ってみよう。名場面集を写真で見繕って5枚ばかり・・どうぞ。

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確かに素晴らしい内装と庭である。海外からのお客様には見てもらいたい景色だ。案内には「山本亭のように、昭和初期の資産家の庭園が当時のまま残されているのはまれであり、都内では旧徳富邸(墨田区)徳富邸(世田谷区)があります。当庭園は、緑光や近くに池泉を、背後には緑濃い植え込みと築山を設け滝を落とすという典型的な書院庭園であり、庭園面積は890㎡です。(後略)」とあった。

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素敵な空間でした。ここで喫茶もできるようなので、抹茶やコーヒーでも飲みながら庭を眺めるのも悪くないだろう。目の保養だね。

では「寅さん記念館」に行こう。通じている道がある(写真下)。

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山本亭の屋敷の裏側を通って(写真上)・・案内図をチェック(写真下)。

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この道は正規の入口ではないようだ。裏側にあたる所なのか・・小高い山に登って・・と(写真上)。山の頂にあったエレベータ(写真下)。これで今度は降りて行くと・・

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中は吹き抜けの広場になっていた(写真上)。

・ 「寅さん記念館」で昭和満喫

ここに「寅さん記念館」の入口があった。早速チケットを見せて入場。すると、寅さんの撮影現場をモチーフにした部屋へ飛び込んだ(写真下)。

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そのまま奥に進んで行くと、寅さんの生い立ちに関する展示(写真上)。その横には撮影に使用した「くるまや」のセットが現れた(写真下)。

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「大船撮影所の閉鎖とともにこの記念館に永久保存されることになった」と説明があった。懐かしい昭和のたたずまいである。いろいろ覗いてみよう。
ここは座敷だね(写真下)。

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ここが厨房(写真上)。それから居間(写真下)だ。おもむきあるね・・こんな風景が確かに日常にあった。

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奥にはタコ社長の「朝日印刷所」のセットもあった(写真上)。あれ? 面白いのがある。何々・・「寅さんと一緒に記念撮影!」(写真下2枚)か・・やってみようかな ♪

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撮影料金1枚500円。カシャ!
寅さんとはもちろん面識はないが、帰ってから妻にここで撮った記念写真を見せたら「何だかマブダチみたい」と笑われた。何だか寅さんに親近感が湧いてきたぞ。良い記念になったなあ。

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順路に戻って「朝日印刷所」のセットに入ると現場の風景があった(写真上)。その左横を向くと・・おっと寅さんの後ろ姿。映画「男はつらいよ」の宣伝素材であるロビーカードが展示されていた(写真下)。

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渥美清主演で1969年に第1作が公開され、以後1995年までの26年間に全48作品が公開された国民的人気シリーズ「男はつらいよ」。「水戸黄門」のようにワンパターンなストーリーのような気もするが、機会があったら2作目以降も観てみようかな・・マブダチだし。
帝釈天参道の街並みの風景を模型で観れる展示スペース(写真上)。

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昔の駅舎ってこんな感じだったね(写真上)。通路の真ん中に駅員が立って切符を切っていたのが思い出される。中を通って行くと客車を再現した向かい合わせの座席もあり、車窓には旅の名場面が映し出されている(写真下)。

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いよいよエンディングコーナーがここ(写真上)。歴代のマドンナやポスターが映し出され思い出深いフィナーレとなった。
展示物全てが凝っていてファンでなくても楽しく観ることができるところだ。今度は昭和好きの妻と一緒に来てみたいと思う。

・ 山田洋次ミュージアムと戻ってお土産

ここの並びに「山田洋次ミュージアム」(写真下)も併設されていて同じチケットで入場できるので、こちらも覗いてみよう。

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こちらは山田洋次監督を軸にした映画関係の品々が展示されている(写真上)。山田監督の映画人生が垣間見れる。ワンフロアの奥には山田監督全作品の予告編が楽しめるようになっていた(写真下)。

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そう、「たそがれ清兵衛」や「隠し剣 鬼の爪」それから「武士の一分」といった藤沢周平の映画も撮っていました(写真上)。どれも素晴らしい映画だった。藤沢周平さんの小説は結構読んでいて今までない江戸時代の風景を見せてもらっていた。

さて、そろそろ角さんとの待ち合わせ場所に向かおうかな。館内を出ると・・こちらが正規の入り口(写真下)のようだった。

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柴又の駅の方へ戻り、途中帝釈天参道でお土産を買って行くことにした(写真下)。えーとどれにしようかな・・

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右の「手づくり芋ようかん」2本入り300円を二つ購入。一つは家に。もう一つは角さんに、と。

この後、時間に余裕があったので「京成高砂」駅まで歩いて行く。30分ぐらいで着いたかな。この後、無事角さんと会って焼き鳥とビールを美味しくいただきました。角さんと飲むとつい飲み過ぎてしまう・・結局居酒屋を二軒立ち寄る。
彼は10月後半に「しまなみ海道」のサイクリングに行くらしかった。そこはサイクリストの聖地だと言っていたな。「芋ようかん」を渡し、後で奥さんと一緒に美味しくいただいたとメールをもらった。
そうなんだ、あの芋ようかん、日持ちしないから早く食べて、というのを忘れていた。早く食べてもらってよかった・・。
そうだ!!「おみくじ」・・こちらもうっかりしていた。胸のポケットに入れっぱなしでいて、気が付いた翌日には洗濯物として風になびいていた。
このところ“うっかり”ばかりだ。

*「寅さんサミット2021」開催
 11月20日(土)・21日(日)10時~16時
 詳細はこちらまで

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葛飾区柴又帝釈天門前参道商店街神明会
住所:東京都葛飾区柴又4-8-14
公式ページ:http://shibamata.net/map/map.html

柴又帝釈天(帝釈堂)
住所:東京都葛飾区柴又7-10-3
電話:03-3657-2886
公式ページ:http://www.taishakuten.or.jp/

山本亭
住所:東京都葛飾区柴又7-19-32
電話:03-3657-8577
公式ページ:http://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/

寅さん記念館
住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
電話:03-3657-3455
公式ページ:http://www.katsushika-kanko.com/tora/

山田洋次ミュージアム
住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
電話:03-3657-3455
公式ページ:http://www.katsushika-kanko.com/yamada-yoji-museum/


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