【雑文】ノベライズ版『メタルギアソリッド ガンズオブザパトリオット』感想/伊藤計劃読解
・原作を知らない立場から率直に書いてるので、思い入れある人はたぶん回避推奨。
・なぜこう書くのかというと、遠からず「知らない状態」ではなくなる予定なので、印象が変わる可能性もあるからですね。
・んでは、何回目か読んでみての感想です。
・
・純粋な事実として、作家の作品としてこのノベライズが語られることは(『虐殺器官』『ハーモニー』の二作品と比較したならば)少ない。
・なぜか。第一に考えられるのは、固有名詞の問題である。
・『MGS4』時点での総集編的ノベライズと想定され、ゆえに次々とシリーズ独自の=未プレイ者には初耳の固有名詞が続出する。
・たとえば、以下の文章はどうだろう。
・文章構造それ自体は明瞭である。固有名詞をすべて知っていたなら、盛り上がるだろう書き方になってもいる。
・問題は、「固有名詞をすべて知っていたなら」との前提がそれなりに高いハードルであること。
・未プレイ者むけに説明されてはいるものの、なまじシリーズとして厚みがあるためか、語らなければならない背景が多すぎる。恐らくはかなり省略されているとの推測はつくが……。
・諸々を考えつつ、両方(ノベライズと刊行当時までの『メタルギア』作品)を押さえている友人にこの辺りのネックを聞いてみたところ、「難点はあるがまとめとしては本当によく出来ている」とのこと。
・てな訳で、いまの感想は「思い入れが強かったので、思い切った取捨選択は厳しかったのでは」くらいですね……この感想がどう変わるのか。恐くもあり、楽しみでもあり……。 (了)
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