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【エッセイ】ありがとう、タツノコプロ

今日は、日本のアニメ制作会社である、タツノコプロが設立された日だそう。

タツノコプロの作品と聞いて頭に浮かぶのは、「マッハGoGoGo」や「ハクション大魔王」、「昆虫物語みなしごハッチ」、「いなかっぺ大将」、「科学忍者隊ガッチャマン」「ヤッターマン」など。

どれも私が生まれるより前の作品なのだが、幼少期に再放送があっていたようで、それを観ていたらしい。

また、両親がアニメ好きだったこともあり、「年代別アニソンランキング」といった番組を一緒に観ては、それぞれのテーマソングを一緒に歌ったりもした。

結果、「あまり観たことはないけど、曲は知っている」という作品もたくさんあったりする。


さて、そんな私が大人になってしばらく経った2016年。
あるタツノコプロ作品と衝撃的な出会いをすることになる。

その作品とは、「KING OF PRISM by PrettyRhythm(キング オブ プリズム バイ プリティリズム)」。


「プリズムショー」という歌とダンスとアイススケートを組み合わせたようなエンターテイメントで、トップを目指す少年たちのお話だ。

当時ニュースにもなったので、もしかしたら、知っている人もいるかもしれない。

この作品の何が衝撃的だったかというと、「応援上映」という上映形式だ。

観客は、両手にペンライトを持ち、登場人物に声援を送り、ときにセリフをアフレコする。
友人に誘われるまま、何も知らずに行った私は、今までにない映画体験に圧倒され、そしてハマった。

全員で声を合わせて、声援を送る。
画面で歌っているキャラクターに合わせ、ペンライトの色を変えて振る。

別々のところから集まった、まったくの赤の他人たちが、「共通理解」のもとに同じ行動をするという奇妙な身内感が、なんとも気持ちよかったのだと思う。

また、当時私が通っていた劇場は、ファンのマナーがよく、あたたかな空気で満ちていた。
初めてと思しき人が戸惑っていれば、声をかけ、一緒に盛り上がれるようにする。
その雰囲気も好きだったのだと思う。


本編が始まる直前、タツノコプロのロゴが画面に映ると、私たちは「ありがと〜!!」と叫んでいた。

あの頃、不思議なコミュニティの中で独特の高揚感を味わわせてくれたタツノコプロに、改めて感謝を伝えたい。



#クリエイターフェス #エッセイ #映画感想文 #キングオブプリズム #応援上映 #タツノコプロ #今日は何の日

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