見出し画像

漫画家の子と連鎖

最初に書いておくが、私は鴨志田ひよさんと西原理恵子さんの両方を援護するつもりでいる。

鴨志田ひよさんがアパートから飛び降りて骨盤骨折、治療が終わり次第精神科へ入院の情報が入ってきた。
去年彼女が母親の西原理恵子さんを「毒親」と告発したあたりから私は「貧乏の連鎖は断ち切れても、精神的な満たされなさは連鎖してしまったのか」「良くも悪くも鴨志田穣の子なんだな」と実感した。

ひよさんの告発以前に西原理恵子さん自身が高知の治安の悪い所と機能不全家庭で育ったバックグラウンドがある。
「お父さん(実父)はアル中でドブに嵌って死んだ」「可愛がってくれた継父は威張りんぼで最期はギャンブルで自殺」など壮絶なエピソードはよく漫画に書かれている。
無自覚な愛着障害が初期の過激な作風を生んだと言ってもおかしくない。
そして現在の彼氏である高須克弥ドクターから「あなたはADHD」と言われた。

死別した鴨志田穣さんも戦場カメラマンとして強烈なものを見たPTSDを紛らわすように薬物と薬に溺れ、酔った勢いで結婚しDVやらで大暴れしてまともでいられたのは腎臓癌で余命宣告されて拠りを戻した間だけだ。

あまりにも過酷な両親の間に生まれ、兄が贔屓される環境で育ったひよさんが精神的に不安定になって当たり前だ。小さい頃不器用でも可愛がってくれた今はいない父親を心の拠り所にし鴨志田姓を名乗るのもわかる。

私事だがマーヤンこと実父も機能不全家庭疑惑があり、昔は珍しい共働きな上に引きこもりの兄がいる家で自分の感情を押し殺し過ぎて病気になってもどこが痛いのかすら訴えられない人間になってしまい酒に溺れ母に愛想を尽かされた。
だからこの母娘騒動でどっちが悪いとは私には言い切れない。

ただひよさんにはもし元気を取り戻せたら名誉毀損とプライバシーの侵害による精神的苦痛で西原さんを訴えて本気のぶつかり合いをしてもらいたい。
フランスのエヴァ・イオネスコが写真家の母を提訴したような結果にはなれないかもしれないが「家族をネタにすることの弊害」を日本の育児系インフルエンサーへの警鐘にはなり得る。

この記事が参加している募集

これからの家族のかたち

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?