「僕らの音楽が、あなたたちの人生にリンクしていくのが嬉しい」

もう10年以上大好きなバンド「RADWIMPS」のライブで、MCで語ってくれた言葉。
わたしの人生に寄り添ってくれる音楽があって、本当によかった。

一瞬で高校生に戻れる曲も、就活で辛かった時のライブも、失恋した時聞きまくった曲も、元気になれる曲も。

音楽と人生は、いつもセットになっている。

音楽のアルバムって、なんで「アルバム」と言うか不思議だったけど、今回はなんだかすごく心に沁みた。

いつもライブに行くと「今」を応援してくれる気持ちになっていたけど、今回はなんだか、「今まで」のことを思い出した。

確かにそれは、アルバムだった。

生まれて初めて行ったライブもRADWIMPS。
大好きで、ワクワクして仕方なかった。
その時に聞いた曲を、今回やってくれたんだ。

彼らしい独特の表現のラブソングで、当時高校生で恋に夢を持っていた私は、ひたすらに憧れた関係を描いていた曲だった。

イントロで古株勢が一気にざわつく。そんな昔の、10年前の曲だ。
当時は憧れの曲だったはずだけど、なぜか懐かしさからボロボロ涙が止まらなくなった。
（ちなみにそんなに切ない曲ではない）

懐かしい、という感情で泣くのは初めてだ。

恋に憧れ、夢見て、自分と戦って、将来の怖さと闘って、でも大好きな友達がたくさんいて。そんな高校生のわたしに、一瞬で還った気持ちだった。

ずいぶん遠くまで来ちゃったなあ。
たくさん乗り越えてきたんだなあ、わたし、すごいなあ。

16歳のあの時に思っていた大人とは全然違うんだけど、一番難しかった恋は叶えてさ。

こんな関係が憧れるなって思ってたこの曲みたいに、救ってくれる人を見つけてさ、結婚できたよ。でも相変わらず自分に自信はなくて迷うことばっかりだよ。

昔の自分と話していたら一曲が終わった。涙が止まらない。遠くまできた、本当に。

毎回RADのライブは泣いているんだけど、いつもあったかい涙だ。
昔と感じた感想とは全然違って、本当に美しい曲だった。また、印象が変わっていく。
それも面白いな、と思った。

また10年後に聞いたら違う気持ちになるのかなあ。

たまに、懐かしい曲を聞いてみよう。
そこには頑張ってきた私がいるはずだから。

そしてそれを思い出させてくれる大切なバンドに会えてよかった。ずっとずっと、追いかけてきてよかった。ずっと好きを貫いてきてよかった。

懐メロが人気があるのって、こういうことなのかもしれないね。
ああ、音楽好きだなあ。

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