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転職は日本経済を救う05 1994年 特例物納に救われる そして人生の行動開始

【底地を特例物納】

相続税を延納、その原資たる株価は下がり続け、絶体絶命。そんな中、政府が動いた。1994年だった。
私同様延納して、相続資産の目減りで延納が滞納につながる相続人が続出したのだ。
国が特例措置を出した。

89年1月1日~91年12月31日の間に行った相続で、不動産を持ち、延納している相続人は94年4月1日より土地についてのみ延納を物納に切り替えることができる「特例物納」だ。

土地を当時の価額で物納することができるということ。
土地の価値も半減していたが、相続時の価値のまま物納できるということだ。
これに飛びついた。
さて、どうやってこの知識を得たのか。今となっては思い出せない。
新聞記事だったのか、誰かが教えてくれたのか。
今度は税理士を頼み、手続きを進めた。
自分が住んでいる家の底地を国に物納する、という荒業だ。住んだまま底地が国のものになる。
しかも国は転売しない。地代だけ払えば今まで通りの生活ができる。
とにかく相続税を片付けたかった私はこれに飛びついた。
地代は会社員の給料でも払える額だった。
判断ミスは忘れられるものではないが、国の施策で少しだけリカバリーできた。
肩の荷が下りた。

【行動】

というわけで、会社勤めだけでは絶対に経験できなかったことを、バブル時の相続のおかげで次々に経験することができた。
意識が変わらないわけがなかった。
この物納には結末があるのだが、それは2006年、まだ先の話。
私自身の内面が先に変わり、行動に出た。
仕事でも、仕事以外でも。
28歳で父の相続をした私は32歳になっていた。
それは次回としよう。

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