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トレードオフの考えだと海外生活がつらくなる

海外生活でほしいものを手に入れるかわりに
大切なものをあきらめたり、手放したりするのは
当たり前のことなのかな…?

一回目のカナダ移住は、まさにトレードオフの考え方でした。
▼留学するかわりに、日本にいる大切な家族や友人に会えない
▼海外就職に挑戦するかわりに、日本で積み上げたキャリアを手放す
▼海外でキャリアにつながる仕事を手に入れるかわりに、日本にいた時よりも生活水準が下がる

「何かが足りない」「こんなはずじゃなかったのに」
という思いがよぎったことは、正直、何回かありました。

例えば、カナダで初めて就職したとき。
昔からぼんやりと思い描いていた
海外でキャリアを築くチャンスを手に入れたことに
うれしい気持ちでいっぱいでした。

でも日本で働いていたときよりも下がった生活水準や仕事内容に
少しずつ心がつかれてしまいました。

「ここから抜け出せないんじゃないかな」
「こんなにがんばってきたのに、なんで落ちていくんだろう…」と
後ろ向きな気持ちにさえなりました。
(仕事自体はやりがいがあって、とっても楽しかったです。
ただ、日本で積み上げてきたキャリアや暮らしが
ゼロになったような感覚だったのです。)

その会社では2年半ほど働き
自分にできることをすべてやり切って、
日本へ帰国する決断をしました。

実家に滞在していたある日。
部屋のかたづけをしていたときに
10年以上前に買った雑誌を見つけました。
「海外で働くこと」を取り上げたクーリエジャポンという雑誌。
それを見返していたときに、当時の気持ちがふたたびこみ上げてきました。

「周りの目を気にせずやりたいことを全力でやれる環境を求めていたんだ」
「いろいろな価値観や文化の中で、人と深い対話をしたかったんだ」
「挑戦や成長をとおして、今までみたことのない景色を見たかったんだ」

自分の心の奥に眠っていた思いに気づいたことで
視界がぱっと広がるような感覚がしました。

それに気づいたときに
「もう一度カナダで挑戦したい!」
「自分の生きたい人生に妥協したくない」
という思いが自然とわいてきました。
その日から、自分の生きたい人生を選ぶ決意ができたように思います。

振り返ってみると
前回のカナダ移住では「海外進学→卒業→海外就職」という
短期的な目標しか見えていませんでした。
その先にある自分らしい生き方やキャリアについて
考えることさえしていませんでした。

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インターネットで「海外 就職」や「海外 キャリア」と調べてみると
✅レジュメの書き方
✅インタビューの受け方
✅海外就職に有利な職種
といった情報がたくさん出てきます。
もちろん、海外就職や海外移住を実現するために
正しい知識や具体的な戦略は必須です。

でもそれと同じくらい
「自分が本当に生きたい人生」を思い描くことも
大切なんじゃないかなって思うんです。

だって、仕事をするだけなら日本でもできるじゃないですか。
わざわざ外国人という立場で
「海外で働いてみたい、キャリアを築いていきたい」と思うのは、
その先に叶えたい生き方があるから
だと思うんです。

そして心から生きたいと思える人生を描けたとき、
海外生活はトレードオフではなく

自分らしい生き方の可能性を広げる最高の手段になるのかな、と思います。


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