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DC~Bostonドライブ旅(10):「若草物語」から「魔女裁判」と振れ幅の広い1日

朝ご飯を食べたら、雨の中B&Bを出て、歩いてオルコットの家に。ここも家の中はガイドツアーで巡るかたち。

オルコット自身も4人姉妹で、「若草物語」のマーチ家の出来事はこの家が舞台。
やっぱり昔のまま保存されているので、ちょっと床が傾いていたりなどもあるけど(150年以上前だと思うと、十分きれいに残ってる)、末っ子エイミー(本名は違うと思うけど……)の書いた絵やオルコットの書斎などがそのまま残されていました。

私の「若草物語」のイメージからすると、こんなに小さい家だったの?と思ってしまったし、ベスの部屋ではあぁ、ここで死の間際に「はにゅうの宿」を歌ったのかしら……なんて「ハウス名作劇場」の記憶とごちゃまぜになりながら家の中を巡りました。

サクッとルームツアーを終えて、この後に向かうのは、アメリカで唯一魔女裁判が行われたという街セイラム。
一度ボストンから離れるけど、車で1時間もかからないくらいの距離にある、海の近い街。

ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」のシーズン3:魔女団では、「セイラムの魔女裁判のを生き残った末裔」が描かれたりと、注目され始めている感じなのかな。
応援したい街なので、アメホラで注目されてちょっとうれしかった(すぐに旅友ちゃんにLINEした)。

とにもかくにも、アメリカと魔女裁判というのがつながらず、こりゃ行ってみるしかない!と今回の旅に組み込みました。
魔女って、なんか他に代えがたい魅惑の響きだし。
ちなみに、セイラム魔女裁判が起きたのは、ヨーロッパ各地で魔女裁判ブームがすたれた後らしい、というのも、なんとなくアメリカさんっぽくてよき。

お昼過ぎに到着して、季節外れの寒さ+雨のコンボに見舞われたため、ご飯を食べなければ死んでしまう!とその辺のダイナーに入り、パスタを食べたのですが……。
いやいや、残念パスタだった。
あんまり食で失敗することのない食いしんぼうチームなのですが、久々にアメリカさんの洗礼を受けました。
お願いだからパスタ茹でるときは塩も入れて!茹ですぎとかは見逃すから!

何とも言えないランチの後は、この街で絶対外せない「魔女の地下牢博物館(Witch Dungeon Museum)」へ。
ロンドンダンジョンへは一緒に行ってくれなかった友人ですが(くだらなすぎてイヤだと言われた)、ウィッチ・ダンジョンは乗り気。

15分くらいの魔女裁判劇を見て、当時の魔女裁判がどんなものだったかを軽くお勉強。
ちなみにセイラムの魔女裁判とは、1692年に200人近い人が「魔女だ!」と弾圧を受け、20名以上が亡くなった、という話(だいぶかいつまみましたが)。
ヨーロッパの魔女狩りは17世紀ごろまでらしいので、本家?の魔女裁判よりだいぶ時間が経った後に行われてますね。

魔女裁判のお芝居を見た後は、おっそろしいほど真っ暗な地下に移動して、当時投獄されていた人たちがどんな扱いを受けたのか、蝋人形で再現された牢獄エリアへ。
ここがダンジョンってことね。
さすがに本当に使われていた牢屋ではないらしいけど、地下への道すがら、当時本当に牢獄に使われていた柱(だったかな?)がありました。

お化け屋敷とか大っ嫌いなんですが、友人と
「あの拷問ヤバいね」
「ちょっとこの人形の表情すごいんだけど!」
と、暗い牢獄の地下道を歩いて楽しむ私たち。
私、脅かされなければ大丈夫なのかもしれない、と新たな発見をしました。が、たぶんイケてる(ちょっと面白い)表情の蝋人形があったから大丈夫だったんだと思う。
もちろんそれなりに怖かったけど。

魔女裁判とか魔女狩りって、基本は集団ヒステリーみたいなことを言われていた気がするんですが、昔の時代に科学で解明できないことが起きると、こじつけでも原因を作り出したくなっちゃうのかな。
原因が分からない恐怖におびえてしまうのはもちろん分かるけど、やっぱり人間って怖いわー。

そしてこの街で妙に気に入って何回か乗ってしまった、トロリーツアー。

ちょっと無愛想なおじいちゃんドライバーが、街の観光名所などを説明してくれながらゆ~っくり走るのですが、なぜか毎回公園の近くに来るとアヒルの鳴きまねだけすごく上手にやる。
そしてその鳴きまねの後ちょっとドヤっとする。
確か、「この公園にカモさんがいっぱいいるよ。クワックワッ。これはアヒルな」みたいな感じだった気がする……。
おじいちゃんテッパンの持ちネタ。
3回くらい聞いた。

道端でもお化けの恰好した呼び込みのお兄ちゃんに脅かされたり、街全体をあげて「魔女裁判」にのっかる感じ、けっこう好きです。
ハロウィンの時期とかとっても楽しめそうな予感がするし(なんならセイラムが1年で一度の本領発揮時期なのではないかと)、これからもがんばってほしい。
ボストンから日帰りで遊びに来る人が多いみたいなので、また来てもいいな、と思う街でした。


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