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旅のあれこれ:ローマ滞在中に通い詰めた国、バチカン市国

イタリア旅行のことを書いていたら、いろいろと思い出してきました。

旅友ちゃんとフライトと最初の街ローマのホテルだけを予約し、あとは気分次第で次の街に移動しよう、というざっくり旅だったので、まずはローマを堪能。

ローマさんといえば、「コロッセオ」「スペイン広場」「トレビの泉」「フォロ・ロマーノ」などなど、見どころいっぱいなわけですよ。
『ローマの休日』ごっこもしなきゃいけないし(スペイン広場が飲食禁止でホントがっかりだった)、バチカンで「最後の審判」も見なきゃいけないし、ショッピングよりも遺跡好きの私たちなら最低でも3日は必要だよね、と日々観光ミッションを制覇していく我ら。

コロッセオやフォロ・ロマーノ、街の中心にどどーん!と登場する遺跡や教会には本当に「目を見張る」という表現がぴったりなくらい圧倒されたし、古代ローマの剣闘士の姿を描いた『グラディエイター』で、コロッセオを目にしたラッセル・クロウが「本当に人間が作ったものなのか……?」と驚いていたけど、20世紀に生まれた人間も全く同じ感想だよ!と脅威すら感じました。

ネロもだけど、古代ローマ人、マジで人間離れしてるわ。おそろしっ!

「なんかもうローマ遺跡の圧がすごすぎるから、ちょっとバチカン挟みたい」

と、リセットしたくて間に挟んだバチカン市国。
結果として、ローマと同じくらいの時間を費やすレベルで魅了された。

いやいやいや!すごいね!バチカンって!!!
そりゃぁカトリックの総本山だから、どの教会よりもすごいんだろうなぁ、なんて想像はしていましたが、信徒の方たちの熱量を含め、日本人とは全然違う!と驚きました。

まず、サン・ピエトロ礼拝堂に入るのに1時間以上並んだ。朝早めに行ったのに。
特にイベントがあった時期じゃないと思うんだけど、入るだけで長蛇の列。
今はインターネット予約があるらしいですが、当時はそんなシステムもなく、全員おとなしくスタンバイ。

もちろん内部は、一歩足を踏み入れた途端に自然と声が出てしまうくらいすばらしかったです。

ミケランジェロによる「イエスを抱くマリア像(通称:ピエタ)」も、大理石とは思えない曲線の滑らかさやぐったりと横たわるイエスの姿に、開いた口がふさがらなかったです。そして、彫刻ってこんなにも美しいものなのか、と改めて感じました。

「ピエタ」フリー画像から拝借。布の質感や力無く横たわるイエスの姿とか、ホントに石じゃないみたい。

「システィーナ礼拝堂の天井画」も、あんなに書き込まれた天井なのにまったく圧迫感を感じなかったし、観光客あるあるであろう「上向き過ぎて首が痛いね」も経験。

かの有名な「最後の審判」もしばらく目の前でボーっと眺め、これをひとりで描きあげるなんて、同じ人間とは思えない精神力や体力だな、と、そのパワーに有無を言わさずねじ伏せられたような感覚に陥りました。
涙を流す人もいて、その気持ちもちょっとわかった。絶対的に自分が信じている宗教の総本山でこんなものを見せつけられたら、昂った感情を処理しきれなくて涙溢れるよね。

そして「バチカン美術館」の奥にある宝物殿。
旅友ちゃんとふたり、「そんなん見るしかなくない?どんなお宝があるか気になるじゃん!」と、悩むこともなく宝物殿へ。

いやもう、めっちゃすごかったです。
地球グミなんて目じゃないくらい大きな宝石が散りばめられた法皇さまの王冠とかローブとか、金の装飾で飾られた長辺1メートルくらいありそうな大きな教典とかがわんさかある!
そらもう、重さで首やられそうな宝石で飾られた法衣やめくるのも一苦労そうな教典ばっかり!

「なんかさー、ローマ法王っておじいちゃんなのに元気だなって思ってたけど、こんなの着てミサとかすることもあるんでしょ?マジで元気じゃないとできないね」
「偉い人ってみんなそうだけど、ホント体力勝負だよね。超尊敬する」

確か当時のローマ法王はベネディクト16世だったと思うけど、ヒヨッコの私でも「偉い人っていろんなベクトルで大変なんだな」と感じた宝物殿でした。
別料金なのでスルーする人もいたけど、ぜひ行ってほしい!

そしてバチカンに超絶感動した我ら、世界一小さい国に2日間通いつめ、余すとこなくサン・ピエトロ大聖堂を堪能したのでした。
でもなぜかクーポラ(天井のドーム)には登ってない。ローマ滞在の半分くらいバチカンにいたくせに、マジで自分でも謎。

あと、バチカンの衛兵さんがピエロみたいでかわいい(超絶名誉な仕事なのにすみません)。
スイスの衛兵さんみたいですね。


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