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【超入門】誰でもわかる!グラフィックデザインの手順 <CASE1 スマホ壁紙>

「グラフィックデザイン」とはどのような流れで行われているのか。実務歴16年のデザイナーが解説してみようと思います。  

今回の記事はこのような方に特におすすめの内容です。

  • 実際にデザイナーがどのような手順で作っているか知りたい方

  • グラフィックデザイナーの実際の仕事に興味がある方

  • 自分の制作の参考にしたい方

  • 仕事上デザイナーと関わっている方

誰でもわかる!と大袈裟なタイトルにつけたように、ざっくりとした流れの説明になります。イラレの操作など細かいテクニック的な部分はほぼ省略していますので、ご了承ください。

それでは早速、私が3月壁紙として作った↓こちらの画像で解説していきたいと思います。

<case study 1  スマホ壁紙>

STEP1 作るものを決める(依頼を受ける)〜アイディア出し

まず初めに何を作るかなのですが、今回は自主制作なので、自分で一からコンセプトを決めていきます。クライアント(依頼主)がいる場合は、ヒアリングして意図や、その人の好み、などを聞き出します。
いつも絶対に決まった手順というのはないのですが、こんな感じがいいなーとふと違うことをしている時に思いついたりして、スケッチを残したりします。紙がなくてスケッチできない場合はキーワードだけでもスマホのメモ帳にメモります。

今回浮かんだキーワードはこちら↓になります。

  • 和菓子みたいな配色(パステルカラー)

  • 餅のような柔らかい曲線

  • FAUCHONのようなセリフの書体で「MARCH」

  • 草や花の色

「和菓子のような色味と曲線」×「MARCHのサンセリフの文字」で、和洋MIXなオシャレな感じにしたいと思いました。(オシャレって語彙。。w)
例えば3月1日にリリースしたい場合、2月中旬くらいからアイディアを考え始め、下旬には着手できるようなスケジュールを立てます。

STEP2 イラレに着手

ここまでイメージが明確になったら実際にイラレに取りかかります。先に手書きで完成図のラフスケッチを描くすることもありますが、今回は画面を触りながら作っていきます。

1. 仕上がりサイズ

スマホ壁紙ということで、的確なサイズをグーグルで調べます。他のスマホの壁紙サイズDLして参考にしても良いと思います。今回は「828 × 1757px」で作成しました。新規の画面サイズの際にこの数値を入れて作るか、のちに「アートボード」のサイズ変更も簡単にできるのでどちらでも良いと思います。

2. カラーモード

WEBやスマホ、光で色を表現する媒体で使用するため今回の設定は「RBG」にします。紙媒体など、何かにインクで印刷する場合は「CMYK」のカラー設定にします。イラレで言うと新規の画面で「RBG」を選択するか、ドキュメントのカラー設定で「RGB」を選択する形になります。

3. デザイン

①背景
実際に曲線をイラレのパスツールで作成し、重ね背景の色味を作っていきます。重なった部分の色を変えることで透け感が出たりします。また「描画モード」の部分でいろんなパターンをいじってみるのもとてもお勧めします。(この描画モードを色々試すのが楽しくて、永遠とやってします。。。)

②文字やオブジェクトのレイアウト
背景が何となくできてきたら、カレンダーとMARCHの文字のレイアウトをざっくり決めていきます。
カレンダーはカレンダーの数字や文字が取れる素材をWEB上からとっても良いですし、自分で文字を打っても良いと思います。今回は自分で打ちました。
数字のフォントと曜日のフォントを決めたら次は「MARCH」イメージがFAUCHONみたいな、女性誌のタイトルようなイメージで書体を選びます。なぜFAUCHON!?というツッコミは置いておいて、何となく食べ物で上品な書体ということで頭に浮かんだので、そのイメージで作っています。
そして、何かバランス的に「ベタ塗りのマークが欲しいな」と思いついたので梅の家紋のような?お花のマークをパスで作り、レイアウト。

③+ブラッシュアップ
ほぼほぼ当初考えていたデザインの要素でここまで作りましたが、何となくのっぺりとした印象で、味気がないのでカレンダーやMARCHの文字の一部分をビビッドな色にようかなと思いました。文字の一部を抽出して色をつけて乗せていきます。

そしてカレンダーの曜日背景部分の色味を加えバランスをとります。

パステルトーンのみのところに、色を加えることで、引き締まった印象になったかと思います。それらしい言葉で言うと「アクセントカラー」という感じです。こちらの全体のバランスを見て、OKと思ったら完成です!

今回は自主制作ということで自分が納得したら終わりでしたが、3の後で修正が入ったり、もしくは3の時に何案か出すのがクライアントがいる場合の流れになります。

まとめ

以上、ケーススタディで解説しましたがいかがでしたでしょうか。説明したものの、手順にこれといった正解はないですし、デザインの作り方、手法はひとそれぞれだと思います。なので自分がやりやすい方法でやるのが一番ですが、何かの参考になれば幸いです。


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