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飲む温泉水(飲み方や注意点)について

こんにちは

温泉は心と体の健康に良い効果をもたらし、
何よりも気持ちがいいですよね

温泉は浸かるだけではなく、飲むこともできます

温泉に含まれる成分の効能を得るためには
入浴だけでなく、
内側から取り入れる"飲泉"という方法があるのです

温泉を飲料として取り入れることで、
さまざまな効果や効能を得られます

これは、環境省も認めた効能であり
温泉水を飲むことが体によい影響を与えるというのは
間違いないようです

科学的な根拠はなかなかしっかりと出せないものの
一般的には体によいものと解釈されるようになっています

飲泉とは

飲泉とは、温泉を飲むことです

飲泉は、日本ではまだそれほど普及していないようですが
実は大変長い歴史があるそうで、

日本においては飲泉は経験的に古代から実施され、
少なくとも江戸時代中期には医学的な見地から
飲泉が実施されてきたそうです

・日本での飲泉の歴史

持統天皇の御代に飲泉により、
多くの病者を治療したという記述が
日本書紀に書かれているそうです

しかし、それ以降江戸時代中期に至るまで
飲泉についての記述のある文献は
ほとんど見あたらないようです

江戸時代中期以降では、
温泉医学の原点と言われている「一本堂薬選續」(1738年)をはじめ、いくつかの文献に
温泉飲用についての効果や注意事項が
記載されているようです

明治時代になると、温泉医学の父と言われる
ドイツ人医師ベルツの指導により
群馬県・伊香保温泉などで飲泉が開始され、
明治13年に発行されたベルツ著「日本鉱泉論」には、
飲泉の適応症や飲泉量、飲泉施設などについて
詳細な記述があるそうで、
この書は近代温泉医学の原点とも言われているそうです

・海外での飲泉は

一方、ドイツやイタリア、フランス、チェコなど
ヨーロッパ諸国の温泉地では入浴と平行して
飲泉が盛んに行われているそうです

これは、ヨーロッパ諸国の温泉地は
医療と密接に結びついた療養地となっている
ケースが多く、飲泉が身体に良い作用があることが
早くから明らかになっていたことが挙げられるそうです

ヨーロッパの温泉地は療養地となっていることが多く
医療とも密接に結びついています

温泉地には医師(温泉医)がおり、
症状に合わせて処方箋を出すこともあるそうです

その処方箋に基づいて、園内を歩きながら
飲泉カップに温泉水を少しずつ汲み入れ、
飲むということが行われているそうです

また、泉温が低く、加熱せずに入浴することが
難しい温泉が比較的多いことや、
日本人のように入浴の習慣を持たない人々が
多いことも、飲泉が盛んに行われるようになった
要因ではないかとも考えられているそうです

・現在の日本では

現在、日本では各都道府県の判断で
温泉の飲用許可を出すことになっていますが
この飲用許可を得てはじめて飲泉が可能になります

ただ、前述のヨーロッパの温泉地のように
一人一人に対して適切な飲泉の指導を温泉療法医の元で
実施している施設は、日本にはほとんど無いのが
現状だそうです

日本では、環境省が飲泉についての利用基準
「温泉利用基準(飲用利用基準)」を定め、
飲泉についての注意事項を発表しています

この注意事項によって日本での飲泉の方法が
定められていることになります

日本では、飲泉の歴史は非常に長いものの
ヨーロッパ諸国と比べて実施されているケースが
少ないと言えますが、
近年、飲泉所を設置している温泉地や
温泉利用施設が徐々に増えてきているそうです

また、ECサイトを覗いてみると
数々の温泉水のペットボトル飲料商品が
販売されています

泉質別効果・効能

得ることのできる効果・効能は、温泉によって異なります

泉質別の効能について、
過去記事でご詳しく紹介しておりますので
併せてお読みいただけたら幸いです

塩化物泉

便秘や萎縮性胃炎

炭酸水素塩泉

胃十二指腸の潰瘍、逆流性食道炎、糖尿病対策

硫酸塩泉

高コレステロールに対抗する力、便秘、胆道系

二酸化炭素泉

胃腸

よう素を含んだ温泉

脂質異常

硫黄泉

糖尿病と脂質異常などの生活習慣病

温泉水の飲み方

飲泉とは言っても、どんな温泉水でも
飲んでよいというわけではありません

そもそも飲用が禁じられているというものもあります

飲んでいい温泉と、飲んではいけない温泉があるので
注意しましょう!!

温泉施設で、飲んでも大丈夫と明言されていない限り
勝手に飲むのはやめましょう

ちなみに、"飲める温泉"がある場所は
本当に限られています

飲泉ができるのは、
各都道府県から飲用の許可を得た温泉に限られます

飲泉する際には、飲泉所に掲示されている注意事項に
必ず目を通すようにしてください

また、入浴する温泉とは別に設けられた
飲泉所などの温泉水を飲むようにしましょう

飲泉をすると、温泉が胃腸や肝臓などの局所的に
作用する効果と、
入浴と同じように全身に作用する効果があることが
温泉医学の研究で明らかになっているそうです

しかし、いくら飲泉が身体に良いといっても、
やみくもに温泉を飲めばいいというものではありません

後述する禁忌があるように、
症状によっては飲泉を行ってはいけないものもあります

泉質などを考慮した上で
適切な温泉を適切な方法で適切な量だけ
飲用することが必要になります

一般的な飲泉の方法として、
一定量の温泉を毎日同時刻に飲むことが
定石とされているようです

また、摂取量には目安があります

1日の飲む量は、ペットボトル1本分までです
それ以上は飲んではいけません

また、すでに持病を抱えている人の場合は
必ず医師の診察を受けましょう

次に書く"禁忌"の項目に該当するような病気を
持っている方は、飲用の可否を医師に
確かめることはもちろんのこと
自分自身でもその温泉の成分を
しっかり勉強しておかなければなりません


禁忌

温泉水には飲み方に注意点があります

温泉水の効能についてお話ししましたが、
同時に、"禁忌"という
この病気の人はこの温泉を飲んだらいけない
というものもあるのです

ナトリウムを含む温泉水

腎不全や高血圧の人にとってはリスク要因となります
ナトリウムは、だれもが知るように
高血圧の危険因子の一つだからと考えられています

カリウムを含む温泉水

腎不全を患っている人や、副腎皮質機能低下症を
患っている人にとっては危険なものとなり得るでしょう

マグネシウムを含む温泉水

これも腎不全の人によくありません
また、下痢状態の人も摂るべきではありません

体に悪い影響を与える成分が含有されている場合

また、人間の体にとって悪い影響を与えるものも
温泉には入っています

ヒ素、フッ素、銅、鉄、水銀、遊離炭酸などが
挙げられます

鉛やヒ素などの有害物質が代表例ですが、
人を死に追いやる成分すらあります

これらはすべて、飲んでもいい限度量が定められています

特に有害物質は、健康な人が飲んでも危ないので
注意が必要です

注意点

注意点をまとめてみます

・持病のある方や服用中の薬のある方は、
飲泉の前に主治医や温泉療法医に相談する

・清潔なコップを使って飲む

・温泉水は汲みたてをその場で飲むようにし、
持ち帰りはしない

・子供は飲泉しない

・飲泉の量は適量を守るようにする

飲泉を行う上で特に注意することは、衛生面です

温泉が口から直接体内に入るわけですから、
新鮮な温泉を飲むことが絶対条件となります

そのためには、飲用の許可のあることを必ず確認し
飲泉の注意事項を守って飲用することが大切です

飲泉する場合は、飲泉所などの飲泉施設の温泉を
飲むことを守っていただきたいと思います

まだまだ温泉地で飲泉ができるところは
限られているのが現実です

ペットボトルの温泉水

最近では国内外のさまざまな種類の
ミネラルウォーターが販売されていますが、
温泉水もミネラルウォーターの原水の一つです

ミネラルウォーターのラベルの原材料に、
温泉水と表示されていたり、
商品名にそのまま温泉水という言葉が使われています

ペットボトル入りの温泉水は元々の成分をいかしながらも
ろ過や味の調整などをおこない飲みやすいものが多いです

そのまま飲むのはもちろん、
飲み物やお料理を作る際にもお使いいただけます

健康のために水分補給のための水代わりに
習慣化したい方は、ペットボトルの温泉水を
ECサイトの定期購入を利用すると便利です

採水地によって成分が異なったり
味わいにも違いがありますので、いろいろ試してみて
お気に入りの温泉水を見つけてみるのも楽しいですよ◎

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます

温泉の水を飲んだからといって
すべての病気が治るわけではありません

これを飲んだからといって
病気が完治するものではありませんし、
そもそもどこまで温泉の効果や効力を
認めていいものか、という議論にも決着はついていません

研究にもある程度バラつきがあると言われています

これは温泉に限ったことではなく、
薬やサプリメントの場合でも
これですべてが良くなる、というようなものは
ないことを考えれば、納得ですね

日頃のきちんとした生活習慣に
プラスアルファ取り入れると考えたら良いのだと思います

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