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#1 おばちゃん軍団

2023.5.25にInstagramに投稿したものから転載

@ponchi0409

ぽんちゃんがなくなった事をまだ報告できていない人たちがいる。

近所のおばちゃん軍団だ。
名前は知らず、でも家は知っている。
おばちゃん達は『ポンチくん』と、いつも名前を呼んでくれてた。
結構可愛がってくれてて、ポンチが現れるとアイドルみたいに
いつも一人ずつから撫でられた。
私たちにとって微笑ましい時間だった。

SNSは繋がっていない。
なんとなくピンポンを押してまで伝えることはないという感じ。
おばちゃん一人一人に伝えるとゆうよりは、
おばちゃんが集まっている時に言いたい。
という思いから、散歩中に会うのを待っていた。

日々が過ぎていく。

しかしまあ一向に会わない。

何故。

2023.5.24
気持ちのいい晴れ。
夫と海を散歩し、ぐるっと回って五所神社にも行く。
こないだ見た紫陽花が色づき出していた。
朝は必ず来るし、季節は移ろいゆく。
待ってはくれない。

そのまま帰宅もできたが、もうちょっとぐるっと回って
おばちゃん軍団がいつもだべっている場所(アコテ横)を
通ってみようと夫が言い、ちょうど私もそう思っていたので、
ぐるっと遠回りをする。
今日会わなければ、もうおばちゃん軍団を無理に探すのはやめよう、
自然に会うまで。と話しながら歩く。

おばちゃん軍団は、リーダーのおばちゃん、保護犬シーズーを迎え入れる相談をしてきて、実際に迎え入れたおばちゃん2、あとおばちゃん2人くらい、すごく稀におじちゃんが現れることもある。
軍団と会うのは、朝6時〜7時代だったように思う。

いつだか『逗子でチベット体操を朝みんなでやってるの』とリーダーが言ってた。ルーティンは、チベット体操→海散歩→立ち話。
おばちゃん達はいつも楽しそうにおしゃべりをしていて、
おばちゃん達の朝活を見ながら自分の老後はどこで誰とどんな感じだろうかと想像したり、人生の先輩がどんな人生を歩んできたのかが気になる。

去年の夏、夫婦で朝ランニングにハマってた時もすれ違って、
リーダーのおばちゃんに『ポンチくんは?!』とシリアスな表情で
ポンチがいないことを心配してくれた事も。
家で寝てますと答えると安堵していた。

近所でたまに会う、会ったら絶対何か会話を交わす、
名前は知らない顔見知り、そんな絶妙な関係性。
こんなに地域交流がある街に引っ越してきたのは人生で初めてだし、
ここに引っ越してきたのは、ポンチくんにとってもやっぱりよかったんじゃないかな。


_____そ、し、て


アコテの20m先くらい手前でおばちゃん軍団がちょうど解散した瞬間を、
ついに見た。よかった、おばちゃん達は存在してる!
『おばちゃん!』と叫べば伝えれたかもしれないが、なんかめっちゃ綺麗に?解散してたから、うちらはまた今度でいいかとなった。

なんか笑えた。
いつ伝えられるかな。

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