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初の舞台照明オペを終えて

2023年1月18日(水)〜22日(日)
猫ノ手シアター「二律背反・四面楚歌」

こちらの舞台の「四面楚歌」の方で初めての舞台照明オペレーションをさせて頂きました。

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そもそも何故私が照明という仕事を始めたのかと言いますと…。
私は元より"照明"というものに興味があり、学生の頃からずっと触れてみたい仕事だなと思っていました。ステージに立つ人を引き立てる仕事=裏方にとても憧れがあったのです。
ですが、どういう訳か私自身が表立つ方を始めてしまったので(表立つ方もすごく楽しいです!)、見ることはあってもやれる機会はないかもしれないなぁ…と思っていました。
やりたいのでやらせてください!で出来る仕事ではないと思っていましたし、照明なんて専門学校で勉強して知識を持った状態で企業に入って修行をするのだと思っていたからです。

そんな私が照明をやれるきっかけを与えてくださったのが、昨年1月に役者の方で舞台に立たせて頂いた現場でした。
私が「照明に興味がある」と聞いた照明チーム「ヘリウムスリー」の竹屋さん(うちのボスです)が、その時に明かり作りを見せてくださいました。

めっっっっっっっっちゃ面白くて!!!!

え、このシーンにこんな色使うの?!(良い意味で)とか、この灯体ってこういう風に使うんだ!とか、影出したいからここ足してみる、引いてみるとか、顔見せたいからもっとこうしよう、etc.…私にとってめちゃくちゃ楽しいことやっぱりしてる!!と改めて感じた訳です。
照明ってものすごく奥が深い。

あんまり書いてると長たらしくなりますので、割愛しまして、かくかくしかじか同年3月、舞台照明チーム「ヘリウムスリー」に入らせて頂き、現在修行の身となりました。

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そして今回の猫ノ手シアターさんの舞台が初オペレーションでした。

大事な大事な舞台に、初オペの機会を与えてくださるなんて、本当にありがたいことです。
一応、役者の端くれをした経験上、舞台における照明の効果というのは大きいものだと私は感じています。
色がもたらす印象の効果は絶大ですし、どんなタイミングでその照明が入ってくるかも大事です。それを初めての私がやって良いものかと、本番前までずっと感じていました。
今まで精一杯お芝居を作り上げてきた演出家のフクシマさんや役者の皆様、お金を頂戴して観劇にいらっしゃる皆様、支えるスタッフ陣……ありとあらゆる人びとが関わって出来上がる、舞台の大事な一要因である照明を私が…?!と。
もちろん、素晴らしい明かりは竹屋さんが作ってくださっているので、明かり自体に問題は無くとも、私のオペが最悪だったら、もう元も子もないのです。

本番前、なんならまだ稽古期間中。
本当に緊張して緊張して不安で仕方なくて、稽古の通し動画を見ながら竹屋さんが送ってくださったキューシートを見て擬似オペを5回はしました(笑)
「明かりが点き切るまでにきっと時間があるだろうからこの辺か…?!」と夜な夜な…(笑)


結果、初オペやらせて頂けて本当に良かったです!
そして何よりめちゃくちゃ楽しかった…!!

本番初日は心臓が口から出るほどドキドキしていました。鼓動音が自分で聞こえてきて焦るくらいには。
指先から血の気は引いていくし手は震えるし、変なタイミングで押さないように抑えるのに必死でした。
四面楚歌は4ステージしかないのに、最後までもっとああしたかった、こうしたかったと反省の毎日。
明日はもっとこうしよう、と更新を続けていたつもりではいましたが、楽日の私のオペは初日より良くなっていたのでしょうか…!?

他にも気になるといえば
役者の皆様が私のオペでどれくらいやりやすく演技が出来たか。
演出家のフクシマさんが思い描く世界になっていたか。
ご観劇頂いた皆様に観やすくお届け出来たのか。
舞台にどれだけ寄り添えただろうか。
考えること、思うことはたくさんあります。

色々と不安を並べ立てましたが、
今回の初オペ、本当にやりがいのある仕事でした!!
改善点はありますが、私の今持ちうる出来る限りのオペレーションはさせて頂いたと思っております。
今後、よりたくさん勉強して、今回の反省も活かして、センスを磨いて、もっともっと良い明かりを届けられるように頑張りたいと思っています。
また猫ノ手シアターさんでやれたらいいなぁ!
面白い舞台を作る劇団なので、まだ知らない方も是非観に行ってみて欲しいです!

改めまして
役者の皆様、スタッフの皆様、フクシマさん、そして竹屋さん、本当にお世話になりました!
初心者の私をたくさん支えて頂き、優しくお声かけしてくださり、とってもありがたかったです。
あたたかい現場で嬉しかった。
本当にこんなに楽しい1週間は久しぶりでした!
この場を借りてお礼を伝えさせて頂きます。

最後に私の大好きなシーンを添えて。

四面楚歌クライマックス アイと安藤
このシーンがやりたくて四面楚歌をやらせて頂きました。

また素敵な現場で皆様にお会いできますように!

繭乃

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