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サモアのはしか

前回、ワクチンとADHDの相関について議論した論文$${^{1)}}$$を紹介しましたが、著者のLyons-Weiler氏はコロナパンデミックが始まる直前の2019年に流行ったサモアの麻疹 (はしか) についても彼のブログで議論していました$${^{2)}}$$。
 
当時まだウィルスの話など話題にもならなかったのであまり印象にはありませんでしたが、なぜ南の島の楽園で麻疹などという当たり前の感染症で死者がたくさんでているのか不思議に思った記憶があります。2019年12/6の記事でAFPは次のように伝えています$${^{3)}}$$。
 
「太平洋の島国サモアは5日、麻疹の流行を食い止めるため、2日間の日程で政府機関や民間企業などを閉鎖して、前例のない国全体での予防接種作戦に踏み切った。10月半ばに始まった今回の麻疹の流行では既に62人が死亡し、うち54人が4歳以下の乳幼児となっている。
 
サモア当局は全ての民間企業と緊急対応の不要な政府機関の閉鎖を命じ、島々を結ぶフェリーの運行や車の通行も中止した。住民には夜間外出禁止令に従って自宅で待機するよう指示が出ている。
 
サモアでは2018年に、麻疹ワクチンの接種後に乳児2人が死亡したとして予防接種計画が一時中断され、予防接種に対する保護者の信頼低下を招いていた。調査の結果、看護師のミスで誤った薬剤が投与されたのが2人の死因と判明したものの、ソーシャルメディアでは反ワクチン運動が活発化していたという。
 
予防接種を受けていない住民のいる家は目印に赤い旗を立てるよう指示されており全国民20万人にワクチン接種を徹底する計画だ」
 
サモアの麻疹流行は2019年9月に始まりました。2020年1月6日現在、サモアの人口200,874人のうち、麻疹患者は5,700人以上、死亡者は83人。人口の3%以上が感染していました$${^{2)}}$$。
 
流行の原因は2017年の74%から2018年には31-34%に低下したワクチン接種率の低下によるそうですが本当でしょうか?ワクチン接種率が半分に減っただけで、1年で麻疹に対する免疫が著しく消失することなどあり得るのでしょうか?
 
パンデミック前、フィジーとトンガのワクチン接種率はほぼ100%であり、サモアの接種率は2013年に100%に達していました$${^{4)}}$$。
 
ワクチンが約束通りに機能しているのであれば、集団免疫は何年も前に達成されているはずなのです。しかし、世界的なワクチン接種率は80%を超えているにもかかわらず、麻疹では集団免疫の約束が実現したことはないようです$${^{2)}}$$。その証拠に、フィジーとトンガでワクチン接種率が100%に近いと報告されているにもかかわらず麻疹が大流行したのです。
 
なぜワクチンは機能していないのでしょうか?
 
2018年5月の米国CDC報告書によると、三種混合ワクチン(MMRワクチン)を2回接種した場合、直後には高い抗体価が望めますが、10-20年後には約70%の人が麻疹にかかる可能性があるのです。しかも3回目の追加接種は一時的に抗体数を高めるだけであり1年以内に抗体数はベースラインに戻るのです。おたふくかぜも同じパターンです$${^{2)}}$$。
 
ワクチンの初期の「成功」の大部分は、ワクチン接種を開始する以前にすでに自然感染により免疫を持つ人々が寄与していたと考えられます。これらの集団が死に絶え、十分な受動免疫を受け継がない女性から新たな乳児が生まれるにつれ麻疹の罹患率が増加してくるのです$${^{2)}}$$。
 
サモアでは、2018年に2件のワクチン関連死が発生し、ワクチン接種プログラムが一時中断された後、2019年4月MMRの接種が再開され、パンデミック発生前にすでに32,743人(ほとんどが子ども)が予防接種を受けていたのです。言い換えれば、2019年までにサモアの人口の十分な人数がワクチン接種を受けており、致命的な麻疹の流行から「保護」されていたはずなのです$${^{4)}}$$。
 
さらに2019年10月にユニセフはフィジーに135,000回分の麻疹ワクチン、サモアに110,500回分の麻疹ワクチン(およびビタミンAの供給)、トンガに12,000回分の麻疹ワクチンを届けました$${^{2,4)}}$$。
 
なぜ十分な人数がワクチン接種を受けており致命的な麻疹の流行から「保護」されていたサモアで、ユニセフからのワクチンが届いた直後に致命的な感染爆発が発生したのでしょうか?
 
サモアでは10歳未満では2,898人中62人が死亡しており2.1%もの致死率を記録しています。先進国の典型的な麻疹による致死率は0.05%です。サモアでは過去14年の間に麻疹のアウトブレイクが何度か記録されているが、死者は出ていないのです$${^{2)}}$$。
 
1つには十分な治療が行われなかったことが考えられます。麻疹になると下痢と嘔吐による脱水を防ぐために十分な補液をおこなうとともに、ビタミンA、ビタミンCの補給を行います。ところが当時のサモアの報道から読み取れるのは、ビタミンA、ビタミンC、その他の支援策を含む基本的な医療ケアが、サモアの子どもたちに否定されていたということなのです$${^{2,4)}}$$。
 
この点についてLyons-Weiler氏はウィルスの機能獲得実験にいそしむマッドサイエンティストたちを告発しているAh Kahn Syed氏のブログ$${^{4)}}$$を紹介しています。
 
「政府の介入を必要とする物語を広めるために、多くの子どもたちが死ぬことが必要であったかのようである。子どもたちは死ぬ必要はなかった。子どもたちが死んだのは自己責任であり政府の責任ではないと住民に納得させる必要があったからだ。政府とはそういうものだ」
 
今ひとつはワクチンではカバーできない新型の麻疹が持ち込まれた可能性です。麻疹のワクチンは生ワクチンです。弱毒化しているといっても生きているウィルスですから人為的に麻疹にして免疫をつけるのです。Royらは、麻疹の37%がワクチン由来であることをPCR検査によって確認しています$${^{5)}}$$。
 
しかも、通常のワクチンで使う株はA株なのですが、サモアで同定された株はD8株だったのです$${^{2)}}$$。
 
2021年に麻疹ウィルスとSars-CoV2のハイブリッドウィルスが報告されています(図1)$${^{6)}}$$。これは新型コロナワクチンの開発を目指した機能獲得研究なのですが、この時使われた麻疹ウィスルはD8株と高いホモロジーを持っているのです。

この論文は2020年7月に提出されたものですが、通常は数カ月かかるマウスでの研究が含まれています。したがって、このハイブリッドウィルスが2019年12月以前に作られた可能性が非常に高いのです。
 
ユニセフからワクチンが届けられた後、近隣の3つの太平洋諸島で異常に毒性の強い麻疹が発生し、この大流行は、住民の戸締まりと強制的なワクチン接種に対するコンプライアンスをテストするために利用され、このアウトブレイクと前後してD8株と相同性を持つ、麻疹/コロナハイブリッドウイルスが構築されたのです。
 
翌年のCOVID-19の感染爆発と酷似したこの事実が何を証明するのか?Syed氏は言います$${^{4)}}$$。
 
「何の証明にもならない。しかし、こんな疑問がある:サモアはユニセフがスポンサーとなったワクチンによるウィルスパンデミックの実験場であり、恐怖を煽ることにより強制的にワクチンをうたせることが可能かどうか試されたのではないだろうか?WHO、ユニセフ、WEF、そして国連が過去3年間行ってきたことを考えれば、答えはわかっているはずだ」
 
サモアにCOVID-19の最初の公式感染の波が押し寄せたとき、死亡者はゼロでした。サモアにおける最初の死亡者の記録は2020年11月であり、中国よりほぼ1年遅かったのです$${^{4)}}$$。
 
サモアでは事前にハイブリッドウィルスによる免疫ができていたということなのでしょうか?
 
1) mbi, note (2023/7/28)
2)Lyons-Weiler J, Substack, 2023/8/5
3) AFP BB news (2019/12/5)
4) Syed AK, Substack (2022/11/19)
5) Roy F stal, J Clin Microbiol, 55: 735 (2017)
6) Horner C et al, Proc Natl Acad Sci USA, 117: 32657 (2020)