藤沢周平 著「闇の歯車」を読みました。
読むのは2度目でした。

ものすごく簡単にまとめると、様々な事情を抱えた男たちが集い泥棒をする話です。
その様々な事情というのが、どうしようもなかったり共感しづらい事情なのですが、読んでいるうちに大変同情してしまうのです。

藤沢周平さんの作品で初めて読んだのが「闇の歯車」でした。
書店でなんとなく気になって買ってみて、読み進めるほどに魅了されました。
なんとなく買った自分に感謝です。

切なさ とはこのようなことなのか…と、普段感じ得ない感覚を味わい感動しました。
人の儚さも感じます。だからこそ人の温かみや誰かを慈しむ気持ちがが心に沁みてきます。
どうしようもない登場人物もいますが、人間の弱さというところに関しては共感してしまいます。

この作品の中では少ないけれど、斬り合いの場面が好きです。
その場で目の当たりにしているかのごとくハッキリと伝わる描写力に引き込まれます。めちゃくちゃかっこいい。

「闇の歯車」を読んで以来、藤沢周平作品を少しずつ読みすすめています。
最近は読めていなかったので、あ、闇の歯車久々に読んでみようかな、と思い読み返してみました。
すでに読んだ本を読み返すことで、新たに感じることや発見があったりして面白いです。

他の作品も読みたい気持ちと、また再読したい気持ち。悩ましいです。

:)