見出し画像

競技者ではなくスタッフとして関わった大会

初めての運営スタッフ

3/25・26と徳島県の吉野川でレースラフティングの大会が行われました。
これは、2023年6月にイタリアで行われるWorld Rafting Championships(ラフティング世界大会)の日本代表チームを選考するレースでした。

私は今回、スタッフとしてこの大会に関わらせてもらいました。

私は過去ラフティングの世界大会には6度&代表選考レースに限らず国内のレースにはもう何度出てきたか不明なくらいなのですが、選手として出つつお手伝いすることはあっても、スタッフのみで関わったのは初めてでした。

レースラフティングはまだまだマイナー競技であるため、大会を運営するにもスタッフが不足することはよくあることで、今回もまた然り。
選手だけど運営も手伝ってくれた人もいて、本当はレースに集中したいんだろうけど大変やな。。とも思いました。

また、やはり選手としての出場経験がある人の方が、スタッフをするにもルールや競技を進行していく上での細かいポイントも把握しているので、かつての所属チーム引退後は
「私もスタッフやったほうがいいような気はするけど・・」
とは思いつつも、なんだかんだで自分は競技する方が楽しく、運営に回るという決断はできずにいました。スタッフの皆様いつも感謝。。!

そんな中で、妊婦という「こりゃもう絶対出るのダメ」っていう状況になって今回ようやくスタッフに徹する機会となりました。
と言っても、私自身、妊娠中だったこともあり、準備や片付け等では役に立たない部分も多々ありましたが、、レースに出られなくとも大会の雰囲気が味わえたのでよかったです。

大会期間中の過ごしかた

今回、私は事務方スタッフだったこともあり、2日間の大会期間中、ほぼレースを見ることなく本部で過ごしました。受付で選手の対応やジャッジスタッフから飛んでくるデータを元にリザルト集計などを手伝いました。

本部から川は見えないため、ジャッジから飛んでくるリザルトから各チームの力関係を想像したりしていました。(というか、天候も悪かったし、川でスタッフする方は本当に色々と大変だったと思います。。)

またスタッフとしてやってみて、「もっとこうした方がいいんじゃ・・」と感じた点もありましたが、競技特性上、開催場所やリソースによってもできること・できないこと、たくさんあります。
またスタッフとして関われることがあった場合には、状況に応じて今回の経験が活かせたらいいなと思いました。

これまでと開催する団体が異なる世界大会

ちなみに今度の世界大会は、過去に日本代表チームが出場してきた世界大会とは開催する団体が違う(IRF→WRF)こともあり、競技ルールの違いや、初めての種目もありました。

私も、今回は選手でもジャッジでもありませんが、ルールブックは一通り目を通しました。
実際、参加する選手はどこまで世界大会を狙っているかにもよるかも知れませんが、少しでも本戦に出る気があるのであれば、原本のルールブックはきちんと読んでおいた方がいいです。&ジャッジに関わるスタッフももちろん。

ではあるのですが、今回、そもそもレースラフティングの経験がないスタッフもいたので、その場合は「どこがこれまでと異なる新たなルールなのか」すらない状況だったので、色々と判断が難しそうだな。とも感じました。

しかもその、少なくとも日本のレースでやってみるには”初めて”の種目が一番ルール複雑かつポイント配分が高いこともあり選手もスタッフも懸念事項は多かったと思いますが、「やってみればわかる」こともありましたし、やってみて、「まあそうだよね」っていう感じでもありました。

ただ、肌感としてペナルティの基準自体はこれまでの他の種目と同じくらいかなという感じでした。ルールが難しくなったくらい。面白さもあるけど、ルールはシンプルな方がいいな、と個人的には思いました。

ちなみに、この種目の前日のキャプテンミーティングは初めてゆえ色んな「たられば」の話が飛び交い、かなり長くなりました。私は一部、外から聞いていたりもしたのですが、わからないからこそ色々と質問したくなる気持ちもわかるけど、もう少し考えてから質問したらいいのに。。と思うこともありました。(完全に余計なお世話ですが)

また、競技をする上でのルール全てに白黒つけてしまうと、結果的に選手自身が苦しむこともあります。あえて、グレーをグレーのままにしておくことも戦略上ありかなと個人的には思っています。
もちろん反則はいけないけど、ルールをどう捉えるか、多角的に考えて余白を作っておくことって、大事なんじゃないかな。と思いました。ルールが複雑な場合は特に。

今大会の見どころ

主催する団体が違うことで出場のカテゴリ分けも異なり、これまでだったら出れていたチームが出られないケース、逆にこれまでだったら出場が難しかったチームが、今回のルールでは出られるケースもあり、個人的に見どころだなと思っていました。

具体的にはジュニア・ユースなどの若いカテゴリーがなくなり、代わりにシニア(オープン)で2チーム出場が可能になりました。カテゴリが減った分、1カテゴリの代表が1チームではなく、2チームに増えたということです。

特に男子はこれまで国内唯一のプロチーム一強だったのですが、今回のルールでは他の社会人チームにもチャンスが巡ってきました。
一方で、これまで学生枠で出られていた大学生チームも社会人チームと同じカテゴリで勝ち抜かないと出られなくなります。

結果、男子はプロチームと社会人チームが2枠を勝ち取りました。

一方で、女子はまだまだ全体の参加数が少なく、3チームでの争いとなり、社会人1枠、学生1枠というところで、この辺り、もう少し参加チームの幅が広がって国内レース自体が盛り上がるといいなあ。と思いました。
(私も、妊婦じゃなかったら出たかったなあ。。)

その他、新たに「ミックス」と言って男子2名女子2名の混合チームのカテゴリも今回新しく加わりました。このカテゴリに関しては、男子・女子ともにこのカテゴリが加わったことで世界大会出場のチャンスが巡ってきた人もいたと思います。
ただ、世界大会本選では海外チームが何チーム出てくるか分かりませんが、多く出てきた場合、このカテゴリは結構勝つのが大変になるんじゃないかな。となんとなく予想しています。

いずれにしても、各国の出場チームの顔ぶれがどんな感じなのかがわからないため、今回の代表チームがどれだけ健闘できるか未知数ではあります。が、新しい指標で日本のラフティングの力を測れるいい機会だなと感じています。

世界大会の頃、私は絶賛出産期に差し掛かっていますが、各カテゴリーで参加される日本チームの健闘を祈りたいと思います。
そして、その結果を踏まえて自分の立ち位置を見直し、また選手としてレースにチャレンジできたらなあ。なんて野望を抱いているということをここに記して終わりたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?